「毒を食らわば皿まで」は英語で?最後までやると伝える自然な表現

「毒を食らわば皿まで」を英語で表現する記事のアイキャッチ

何かを始めて、もう途中まで来てしまった。どうせここまでやったのなら、中途半端にやめず最後までやり切ろう。そんな気持ちを表すのが、「毒を食らわば皿まで」です。

かなり強烈な日本語ですが、英語では毒や皿を直訳するのではなく、「いったん関わったなら徹底的にやる」「ここまで来たなら最後まで進む」という意味に置き換えます。

「毒を食らわば皿まで」は英語で?

意味が近い英語のことわざとして、まず覚えたいのが次の表現です。

In for a penny, in for a pound.

In for a penny, in for a pound. は、「1ペニーを賭けるところまで来たなら、1ポンドまで賭ける覚悟で」という意味のイギリス英語のことわざです。

penny は小さな金額、pound はそれより大きな金額を表します。いったん物事に関わったのなら、必要な努力や責任を最後まで引き受けようという意味で、「毒を食らわば皿まで」によく似ています。

We’ve already started the renovation. In for a penny, in for a pound.
もう改装を始めたんです。ここまで来たら最後までやりましょう。

We might as well go all the way.

We might as well go all the way. は、「どうせなら最後までやったほうがよい」という自然な言い方です。

might as well は「ほかにもっと良い選択肢もないので、〜するのがよさそう」、go all the way は「最後まで行く」「徹底的にやる」という意味です。

Let’s go the whole hog.

Let’s go the whole hog. は、「徹底的にやろう」「中途半端にせず全部やろう」というイギリス英語の表現です。

少しくだけた言い方なので、友人との会話や、計画を思い切って拡大するときに使えます。

直訳の “If you eat the poison, eat the plate too.” は通じる?

日本語をそのまま英語にすると、If you eat the poison, eat the plate too. のようになります。

しかし、英語圏に同じ比喩はないため、これだけでは意味が伝わりません。日本のことわざを紹介する場合は、直訳のあとに意味を説明しましょう。

It literally means “If you eat the poison, eat the plate too.” It means that once you start something, you may as well go all the way.
直訳すると「毒を食べるなら皿まで食べよ」です。何かを始めたなら、どうせなら最後までやろうという意味です。

初心者なら「ここまで来た」「最後までやろう」でOK

英語のことわざが思い出せなくても、今の状況と次の行動を基本的な英語で順番に伝えれば十分です。

最後までやり切ることを伝える簡単な英語表現3選

We’ve come this far.

We’ve come this far. は、「私たちはここまで来ました」です。物理的な距離だけでなく、仕事や勉強がここまで進んだという意味でも使えます。

Let’s go all the way.

Let’s go all the way. は、「最後まで行きましょう」「徹底的にやりましょう」です。Let’s+動詞 のシンプルな形で、相手と一緒に進むことを提案できます。

There’s no turning back.

There’s no turning back. は、「もう後戻りはできません」です。状況によっては少し強く聞こえるため、冗談を交えた会話や、決意を表す場面で使いましょう。

しゅみすけ

難しいことわざが出てこなくても、We’ve come this far. Let’s finish it. と言えば十分です。「ここまで来た」「終わらせよう」と、短い文を2つ並べるだけで、「毒を食らわば皿まで」の中心にある気持ちを表せますよ。

“In for a penny, in for a pound.” の使い方

この表現は、何かを始めたあとに、もう少し時間・お金・努力をかけて最後までやる場面で使われます。

家の模様替え

We’ve painted one wall. In for a penny, in for a pound—let’s paint the whole room.
壁を1面塗りました。ここまで来たら、部屋全体を塗りましょう。

仕事のプロジェクト

We’ve spent three months on this project. We might as well go all the way.
このプロジェクトに3か月かけました。どうせなら最後までやりましょう。

旅行の計画

We’re already going to Italy, so let’s stay a few more days. In for a penny, in for a pound.
もうイタリアまで行くのですから、あと数日滞在しましょう。どうせなら徹底的に楽しみましょう。

“There’s no turning back.” とはニュアンスが違う

  • In for a penny, in for a pound.:始めた以上、必要な努力を引き受けて最後までやる
  • There’s no turning back.:もう後戻りできない状態を強調する

前者には「自分で腹を決める」ニュアンスがあります。後者は、選択肢がなくなったという深刻な場面でも使われるため、置き換えられないことがあります。

無理に続けることを勧める表現ではない

「毒を食らわば皿まで」は、場合によっては「どうせ悪いことをしたのなら徹底的に」という投げやりな意味にもなります。英語の In for a penny, in for a pound. にも、少し大胆で無茶を承知の響きがあります。

安全・健康・大きなお金が関わる場面では、「ここまで来たから」という理由だけで続ける必要はありません。

We’ve come this far, but we can still stop.
ここまで来ましたが、まだやめることはできます。

Let’s think about it again.
もう一度考えましょう。

このように、立ち止まる英語も知っておくと安心です。

まとめ

「毒を食らわば皿まで」を英語で表すなら、次の言い方が使えます。

  • In for a penny, in for a pound.(いったん始めたなら徹底的にやる)
  • We might as well go all the way.(どうせなら最後までやろう)
  • Let’s go the whole hog.(中途半端にせず全部やろう)

初心者なら、We’ve come this far. Let’s finish it. と2つの短い文に分ければ十分です。日本語の強い比喩を無理に直訳せず、「今どこまで来たか」「次にどうするか」を基本動詞で伝えてみましょう。

意味別に探したい方は、努力・挑戦・行動を表す日本語のことわざ英語一覧をご覧ください。

最後まで続ける考え方を前向きに表す「好きこそ物の上手なれ」は英語で?や、「千里の道も一歩から」は英語で?もあわせてどうぞ。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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