
Achilles’ heel は、直訳すると「アキレスのかかと」。英語では、人・組織・計画などが持つ「致命的な弱点」「最大の弱み」という意味で使われます。
日本語でも「アキレス腱が弱点」のように言うことがありますが、英語では実際のけがだけでなく、性格、能力、ビジネス、システムなど幅広い対象に使えるイディオムです。
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Achilles’ heelの意味
Achilles’ heel の意味は「その人や物が持つ、特に重大な弱点」です。全体としては強く見えるものの、そこを突かれると大きな問題になる弱みを表します。
例文:
Public speaking is my Achilles’ heel.
(人前で話すことが、私の最大の弱点です)
単に苦手なものを表すこともありますが、文脈によっては「成功を妨げかねない致命的な弱点」という強いニュアンスになります。
なぜ「アキレスのかかと」が弱点になる?
この表現は、ギリシャ神話の英雄アキレスに由来します。アキレスは非常に強い戦士でしたが、かかとだけが弱点として残り、そこを攻撃されたことが死につながったと伝えられています。
全身はほぼ無敵なのに、一か所だけ弱い。その物語から、一見強い人や仕組みが持つ決定的な弱点を Achilles’ heel と呼ぶようになりました。
なお、神話には複数の伝承があり、「母親が幼いアキレスを不死身にするため川へ浸した際、つかんでいたかかとだけが水に触れなかった」という有名な筋書きは、後世に広まったものです。英語表現を使ううえでは「強い英雄に残された唯一の弱点」というイメージを押さえれば十分です。
Achilles’ heelの発音と表記
Achilles の発音は、カタカナでは「アキリーズ」に近く、英語では /əˈkɪliːz/ と発音します。日本語の「アキレス」と音が異なる点に注意しましょう。
- Achilles:アキリーズ
- heel:ヒール(かかと)
- Achilles’ heel:アキリーズ・ヒール
Achilles’ は「アキレスの」を表す所有格です。固有名詞 Achilles が s で終わるため、一般的には語末にアポストロフィだけを付けて Achilles’ heel と書きます。
Achilles’ heelの使い方と例文
自分の苦手分野について
例文:Grammar has always been my Achilles’ heel in English.
(英文法はずっと、私の英語学習における弱点です)
例文:Time management is his Achilles’ heel.
(時間管理が彼の弱点です)
仕事や組織について
例文:Poor communication is the team’s Achilles’ heel.
(コミュニケーション不足が、そのチームの最大の弱点です)
例文:The company is growing quickly, but customer support remains its Achilles’ heel.
(その会社は急成長していますが、顧客対応が依然として弱点です)
商品・システム・計画について
例文:Battery life is the device’s Achilles’ heel.
(バッテリーの持続時間が、その端末の弱点です)
例文:The plan looks solid, but its high cost could be its Achilles’ heel.
(その計画はしっかりしていますが、高い費用が致命的な弱点になりかねません)
スポーツや競争相手について
例文:The team is strong offensively, but defense is its Achilles’ heel.
(そのチームは攻撃面では強いですが、守備が弱点です)
my・his・the team’sなど所有格を付ける
誰の、または何の弱点なのかを表すため、通常は my、her、the company’s などの所有格を前に置きます。
- my Achilles’ heel:私の弱点
- her Achilles’ heel:彼女の弱点
- the project’s Achilles’ heel:そのプロジェクトの弱点
- its Achilles’ heel:それの弱点
例文:What is your Achilles’ heel when learning English?
(英語学習における、あなたの弱点は何ですか?)
Achilles’ heelとweak pointの違い
weak point は、広く「弱点」「苦手な点」を表す直接的な表現です。一方、Achilles’ heel は、多くの強みがあるなかに残る重大な弱点、またはそこを突かれると失敗につながる弱みを印象的に表します。
- weak point:一般的な弱点。複数あってもよい
- Achilles’ heel:特に重大・決定的な弱点を比喩的に表す
例文:Pronunciation is one of my weak points.
(発音は私の苦手分野の一つです)
例文:His inability to delegate is his Achilles’ heel as a manager.
(人に仕事を任せられないことが、管理職としての彼の決定的な弱点です)
physical weaknessとの使い分け
実際の身体的な弱さや筋力の弱い部分について話すなら、通常は physical weakness や具体的な部位を使います。Achilles’ heel は比喩として使うのが基本です。
また、人体の Achilles tendon は「アキレス腱」を指す医学・解剖上の名称です。Achilles’ heel(比喩的な弱点)とは区別しましょう。
会話例
A: Your proposal was very convincing. Was there anything the client was concerned about?
(とても説得力のある提案でした。顧客が気にしていた点はありましたか?)
B: Yes. The implementation cost is our Achilles’ heel.
(はい。導入費用が私たちの最大の弱点です)
A: Then we should show them the long-term savings more clearly.
(それなら、長期的な節約効果をもっと明確に示したほうがよいですね)
「朝飯前」は別のイディオム
旧記事で扱っていた「朝飯前」「とても簡単」は、a piece of cake や easy as pie で表現します。Achilles’ heel とは意味が異なります。
詳しくは、A piece of cakeの意味は?なぜ「朝飯前・簡単」になる?をご覧ください。
まとめ
Achilles’ heel は、人・組織・計画などが持つ「重大な弱点」「最大の弱み」を表すイディオムです。単なる苦手分野よりも、成功を妨げる可能性がある決定的な弱点を印象的に伝えられます。
まずは Public speaking is my Achilles’ heel. のように、自分の苦手なことを当てはめて使い方を覚えてみましょう。
ほかの慣用表現は、英語イディオムの意味・一覧・覚え方から探せます。









