That must be hard.の意味は?mustが「義務」ではなく共感になる使い方

That must be hard.と表示され、悩みを話す女性に寄り添う場面

That must be hard. は、つらい状況や大変な経験を話した相手に、「それは大変でしょうね」「きっとつらいですよね」と寄り添う表現です。

学校英語では must=「〜しなければならない」と覚えがちです。しかし、ここでの must は義務ではありません。相手の話から状況を想像して、「きっと〜に違いない」と推量しています。

しゅみすけ(大山俊輔)

解決策を急いで出すより、まず That must be hard. と相手の大変さを認めるほうが、温かい会話になることがあります。

That must be hard. の意味

見方 意味
単語どおりの組み立て それは大変に違いない
実際の自然な日本語 それは大変でしょうね/きっとつらいですよね

直訳の「〜に違いない」は少し断定的に見えますが、実際には相手の状況を想像し、その負担を認める共感のひと言です。

That must be hard.が状況から推量して共感を示す流れの解説図

mustが「義務」ではなく「推量」になる理由

must には大きく分けて、次の2つの使い方があります。

mustの働き 例文 意味
義務・必要 You must finish this today. 今日これを終えなければなりません
強い推量 You must be tired. きっと疲れているでしょう

That must be hard. は2つ目の強い推量です。目の前の事情を手がかりに「それなら大変なはずだ」と考えています。

A: I’m working full-time while taking care of my mother.
B: That must be hard.

A:フルタイムで働きながら母の介護もしています。
B:それは大変でしょうね。

hardは「硬い」ではなく「大変な」

hard には「硬い」のほかに、難しい・きつい・つらいという意味があります。この文の hard は、身体的な硬さではなく、状況の負担を表します。

  • a hard job:大変な仕事
  • a hard time:つらい時期
  • a hard decision:難しい決断

That must be hard. が自然な場面

仕事や生活の負担

A: I’ve been doing two people’s jobs since my coworker left.
B: That must be hard.

A:同僚が辞めてから、二人分の仕事をしています。
B:それは大変でしょうね。

家族や人間関係の悩み

A: My family lives far away, so I can’t visit them often.
B: That must be hard.

A:家族が遠くに住んでいて、なかなか会いに行けません。
B:それはつらいでしょうね。

大きな変化に適応しているとき

A: I moved here alone and don’t know anyone yet.
B: That must be hard. How are you settling in?

A:一人でここへ引っ越してきて、まだ誰も知りません。
B:それは心細いでしょうね。少しは慣れてきましたか?

That’s hard.との違い

表現 ニュアンス
That’s hard. それは大変だ、と状況を直接評価する
That must be hard. 自分には完全には分からないが、大変だろうと想像する

must が入ることで、「私はその立場ではないけれど、きっと大変だと思います」という想像の余白が生まれます。相手の経験を勝手に分かったつもりになりにくいのが利点です。

That must be hard.とIt must be hard.の違い

That must be hard. は、相手が今話した内容全体を that で受けます。

It must be hard to work nights.
夜勤で働くのは大変でしょうね。

It must be hard being away from your family.
家族と離れているのはつらいでしょうね。

It must be hard to do / doing の形なら、何が大変なのかを具体的に言えます。

似た共感表現との違い

表現 自然な意味 特徴
That must be hard. それは大変でしょうね 状況を想像して寄り添う
That sounds hard. それは大変そうですね 聞いた話から受けた印象
I’m sorry to hear that. それはお気の毒です 悪い知らせへの気遣い
I know how you feel. 気持ちは分かります 自分にも似た経験がある印象

相手と同じ経験をしていない場合、I know how you feel. よりも That must be hard. のほうが、決めつけずに寄り添いやすい表現です。

しゅみすけ(大山俊輔)

mustは強い断定だけではありません。That must be hard.では、相手の状況を真剣に想像しているからこそ使われています。

一言だけで終わらせない自然な続け方

That must be hard. のあとに、相手が話し続けられる一文を添えると自然です。

  • That must be hard. How are you coping?
    それは大変でしょうね。どうやって乗り切っていますか?
  • That must be hard. Is there anything I can do?
    それは大変でしょうね。何かできることはありますか?
  • That must be hard. Do you want to talk about it?
    それはつらいでしょうね。話したいですか?

That must be hard.への返し方

  • Yeah, it has been.(うん、本当に大変でした)
  • It is, but I’m managing.(大変ですが、何とかやっています)
  • Thanks. I appreciate that.(ありがとう。そう言ってもらえてうれしいです)
  • I’m getting used to it.(だんだん慣れてきました)

まとめ

That must be hard. は「それは大変でしょうね」「きっとつらいですよね」と相手に寄り添う表現です。ここでの must は義務ではなく、相手の状況から気持ちや負担を推し量る must です。

「あなたの苦労を全部分かっています」と断定するのではなく、「私には完全には分からなくても、大変だろうと想像しています」と伝えられる、控えめで温かい共感表現です。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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