
all overは、「至る所に」「〜全体に」「すっかり終わって」などを表す英語表現です。
People know her all over the world.なら「世界中で彼女は知られている」、There’s paint all over my shirt.なら「シャツ全体にペンキが付いている」です。また、It’s all over.は「すべて終わった」、do it all over againは「最初からやり直す」となります。
この記事では、all overの核となるイメージ、4つの主要用法、everywhere・throughout・overとの違い、自然な例文と間違いやすいポイントを解説します。
最初に結論
- all overの核は「端から端まで全体を覆う」
- 場所なら「至る所に」、物なら「表面全体に」
- be all overなら「完全に終わって」
- all over againなら「最初からもう一度」
Contents
all overの基本イメージ
overには「上を覆う」「広がっている」という感覚があります。そこにallが加わることで、「一部分ではなく、全体に余すところなく広がる」というイメージになります。
The children ran all over the park.
子どもたちは公園中を走り回りました。
There was water all over the floor.
床一面に水が広がっていました。
この「全体に広がり、最後まで行き渡る」感覚から、「完全に終わった」「最初から最後までやり直す」という抽象的な意味にもつながります。
しゅみすけ(大山俊輔)
all overの4つの使い方

1.場所全体:「〜中に・至る所に」
国、世界、町、建物などの広い場所全体に人や物、出来事が分布していることを表します。
She has friends all over the world.
彼女には世界中に友達がいます。
We looked all over the house for the key.
私たちは鍵を探して家中を見ました。
There are small cafés all over the city.
その街の至る所に小さなカフェがあります。
News of the event spread all over Japan.
そのイベントのニュースは日本中に広まりました。
2.表面全体:「〜一面に・〜だらけで」
泥、ほこり、食べ物、傷などが人や物の表面に広く付いている場面でもよく使います。
You have chocolate all over your face.
顔じゅうにチョコレートが付いています。
There was mud all over my shoes.
靴全体に泥が付いていました。
Her desk had papers all over it.
彼女の机には一面に書類が広がっていました。
「〜だらけ」と訳すと自然なことも多く、汚れや散らかりに対する驚き・困惑が含まれることがあります。
3.be all over:「すっかり終わる」
be all overは、試合、イベント、関係、問題などが「完全に終わっている」ことを表します。
The game is all over.
試合はもう終わりました。
By the time we arrived, the meeting was all over.
私たちが着いたときには、会議はすっかり終わっていました。
Don’t worry. It’ll be all over soon.
心配しないで。もうすぐ全部終わります。
It’s all over between us.
私たちの関係は終わりです。
単なるoverも「終わった」を表しますが、all overは「完全に決着した」「もう元には戻らない」という強さが出ることがあります。
4.all over again:「最初からもう一度」
all over againは、一部分だけでなく、最初から最後まで全部やり直すことを表します。
I had to start all over again.
私は最初からやり直さなければなりませんでした。
If I could do it all over again, I would make the same choice.
もし人生をもう一度やり直せても、私は同じ選択をするでしょう。
The file was lost, so we had to create it all over again.
ファイルが消えたため、私たちは一から作り直さなければなりませんでした。
againだけなら「もう一度」ですが、all over againは「一から全部」という負担や完全性を強調します。
all overとeverywhereの違い
どちらも「至る所に」と訳せます。
| 表現 | 特徴 | 例 |
|---|---|---|
| everywhere | 場所を特定せず「どこにでも」 | I looked everywhere. |
| all over+場所 | 特定の場所の端から端まで | I looked all over the house. |
I searched everywhere.
私はあらゆる所を探しました。
I searched all over the office.
私はオフィス中を探しました。
everywhereは単独で使えます。all overで対象を明示するときは、後ろにthe houseやthe cityなどを置きます。
all overとthroughoutの違い
throughoutも「〜全体に・〜中ずっと」を表しますが、all overよりやや書き言葉的で中立的です。
The company has offices all over Asia.
その会社はアジア各地にオフィスがあります。
The company has offices throughout Asia.
その会社はアジア全域にオフィスがあります。
空間では近い意味になります。一方、throughoutは時間にも使えます。
It rained throughout the night.
夜通し雨が降りました。
時間の「〜の間ずっと」には、通常all overではなくthroughoutを使います。
all overとoverの違い
overだけでも「終わって」という意味があります。
The movie is over.
映画は終わりました。
The crisis is all over.
危機は完全に去りました。
allを付けると、完全に終了したことを強められます。ただし日常の単純な終了ではoverのほうが一般的です。
また、物理的な位置ではoverは「〜の上に」、all overは「〜全体に」と範囲が異なります。
A lamp hangs over the table.
テーブルの上にランプが下がっています。
Books were spread all over the table.
テーブル一面に本が広がっていました。
all overを使った場面別例文
日常会話
I’ve been looking for my glasses all over the apartment.
アパート中、眼鏡を探しています。
Your clothes are all over the floor.
服が床じゅうに散らかっています。
My body aches all over.
全身が痛みます。
仕事
Our customers are located all over the country.
私たちの顧客は全国各地にいます。
The presentation had errors all over it.
そのプレゼン資料は全体に間違いがありました。
Once the audit is all over, we can focus on the next project.
監査がすべて終われば、次のプロジェクトに集中できます。
旅行
We traveled all over Italy by train.
私たちは列車でイタリア中を旅行しました。
People come from all over the world to see the festival.
その祭りを見るため、世界中から人が訪れます。
恋愛・人間関係
I thought it was all over between us.
私たちの関係は終わったと思っていました。
I would choose you all over again.
もう一度人生をやり直しても、あなたを選びます。
口語のbe all over someone・be all over something
口語では、be all over someoneが「人にべったりする」「盛んに触れたりキスしたりする」、文脈によっては「厳しく責める」という意味になることがあります。
He was all over her at the party.
彼はパーティーで彼女にべったりでした。
The reporters were all over the politician.
記者たちはその政治家を激しく追及しました。
be all over somethingは「すぐ対応する」「把握している」という口語にもなります。
Don’t worry—I’m all over it.
心配しないで。私がきちんと対応しています。
これらは人間関係や文脈で意味が変わるため、まずは基本の「全体を覆う」用法から使うと安心です。
日本人が間違えやすいポイント
all of the worldではなくall over the world
「世界中に・世界中で」はall over the worldが定番です。
People know this song all over the world.
この歌は世界中で知られています。
everywhereの後ろに場所を直接置かない
× everywhere the city
○ all over the city
○ everywhere in the city
終了はbe動詞と一緒に使う
× The game all over.
○ The game is all over.
all over againは「全部もう一度」
一部だけやり直すならagainで十分です。最初からすべてやり直すときにall over againを使います。
all overが出てこないときの簡単な言い換え
| 言いたいこと | all over | 簡単な言い換え |
|---|---|---|
| 世界中に | all over the world | everywhere in the world |
| 床一面に | all over the floor | everywhere on the floor |
| もう終わった | It’s all over. | It’s finished. |
| 一からやり直す | start all over again | start again from the beginning |
everywhere、finished、from the beginningを使えば、all overが出てこなくても意味は伝えられます。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ:all overは「全体を端から端まで覆う」
- all over the world:世界中に
- mud all over my shoes:靴全体に泥
- It’s all over.:すべて終わった
- start all over again:最初からやり直す
まずは使用頻度の高いall over the worldとIt’s all over.から、実際の会話で使ってみてください。
英熟語を意味だけでなく、仕組みや使い分けから学びたい方は、英熟語・定型表現の総合ガイドもあわせてご覧ください。








