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人生が思いどおりに進まないとき、いきなり1,000キロ以上も歩く旅に出る――。簡単にはまねできませんが、「まず一歩を踏み出す」という感覚は、英語学習にも通じます。
映画『わたしに会うまでの1600キロ』(原題:Wild)は、シェリル・ストレイドが一人でパシフィック・クレスト・トレイルを歩いた実体験を描く作品です。
旅の背景にある本人の考え方や、喪失・勇気・再出発についての言葉は、シェリル・ストレイドの英語の名言7選で詳しく紹介しています。
この記事では、ネタバレを抑えたあらすじ、Wildという英語タイトルの意味、実話との関係、旅や再出発を語るときに使える英語表現5つを紹介します。
この記事で分かること
Contents
『わたしに会うまでの1600キロ』は、2014年公開のアメリカ映画です。監督はジャン=マルク・ヴァレ。主人公シェリルをリース・ウィザースプーン、母ボビーをローラ・ダーンが演じました。
原作は、シェリル・ストレイドによる回想録 Wild: From Lost to Found on the Pacific Crest Trail。第87回アカデミー賞では、リース・ウィザースプーンが主演女優賞、ローラ・ダーンが助演女優賞にノミネートされています。ノミネート情報はアカデミー賞公式サイトでも確認できます。
最愛の母を亡くしたシェリルは、悲しみを受け止められず、薬物や行きずりの関係にのめり込みます。結婚生活も壊れ、自分が何者なのか分からなくなった彼女は、一人で長距離自然歩道を歩くことを決意します。
しかし、シェリルは本格的な長距離ハイキングの初心者。持ち上げることさえ難しい巨大なバックパック、砂漠の暑さ、雪、水不足、孤独に苦しみます。それでも歩き続けるうちに、母との記憶や過去の選択と少しずつ向き合っていきます。
この映画の中心は、単なるサバイバルではありません。過去を消すのではなく、その過去を抱えたまま、自分の人生へ戻っていく再出発の物語です。

シェリルが歩いたのは、アメリカ西海岸を南北に延びるPacific Crest Trail(PCT:パシフィック・クレスト・トレイル)の一部です。
PCT公式団体の記録によると、1995年に26歳だったシェリルが歩いた距離は1,100マイル以上。キロメートルに換算すると約1,770キロです。邦題では覚えやすく「1600キロ」とされていますが、PCT全体が1600キロという意味ではありません。
旅の出発点や当時の背景は、Pacific Crest Trail Associationのシェリル紹介で確認できます。また、映画と原作に関連するルートはPCTAの『Wild』特設ページでも紹介されています。
wild の基本的な意味は「野生の」「自然のままの」です。映画では、手つかずの自然だけでなく、制御できなくなった人生や、社会の枠から離れて本来の自分を取り戻す感覚にも重なります。
wild animals
野生動物
wild nature
手つかずの自然
a wild idea
突飛な考え
go wild
熱狂する/手がつけられなくなる
wild はいつも肯定的な単語ではありません。しかし本作の題名では、危険さ、自由、荒々しい自然、再生という複数のイメージを一語で表しています。
set out は、目的を持って旅や行動を始めるときに使います。後ろに for+目的地 や to+動詞 を続けられます。
She set out on a long journey.
彼女は長い旅に出ました。
I set out to learn English again.
私は英語をもう一度学び始めました。
on my own は「一人で」または「人に頼らず自力で」。単に一人でいる alone より、独力で行うニュアンスを出せます。
I traveled on my own.
私は一人で旅をしました。
I figured it out on my own.
私は自力でそれを理解しました。
keep+動詞のing形 は「〜し続ける」。Keep going. は、歩いている人にも、困難に挑戦している人にも使える短い励ましです。
You’re doing fine. Keep going.
順調だよ。そのまま続けて。
belong to は、組織への所属や所有関係を表します。一方、belong here は「ここが自分の居場所だ」という意味です。
I belong to the marketing team.
私はマーケティングチームに所属しています。
I finally feel that I belong here.
ようやく、ここが自分の居場所だと感じます。
物が誰の所有かを言うときは、This bag belongs to me.(このバッグは私のものです)のように使います。

let it be は「それをそのままにしておく」「成り行きに任せる」。問題を無視するというより、無理に変えようとせず受け入れる場面で使えます。
We can’t change the past. Let it be.
過去は変えられません。そのまま受け入れよう。
let+人・物+動詞の原形 の仕組みは、make・have・let・getの違いを扱った使役動詞の解説でも詳しく学べます。
旅の場面には動作が多く、映像から意味を推測しやすい一方、回想や独白には抽象的な表現も登場します。難易度は中級程度ですが、初心者は短い言葉だけを拾えば十分です。
I decided to start over.
私はやり直すことを決めました。
I’ll keep going one step at a time.
一歩ずつ進み続けます。

『わたしに会うまでの1600キロ』は、過去をなかったことにする物語ではありません。失敗や悲しみも自分の人生の一部として受け止め、もう一度歩き始める実話です。
Wild の意味を知り、まずは set out、on my own、keep going の3つから使ってみてください。英語学習も長い旅と同じで、一度に遠くへ進む必要はありません。
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