risk to doが不自然なのはなぜ?risk doing・risk of doingの違いを解説

risk to doは不自然でrisk doingが自然だと示すアイキャッチ

「個人情報を漏らす危険がある」と言いたくて、You risk to reveal personal information. としていませんか。

結論からいうと、動詞riskの後ろに行為を置く基本形はrisk doingです。

  • You risk to reveal personal information.
  • You risk revealing personal information.
    個人情報を漏らす危険があります。

risk doingは、ある行為を選ぶことで、その行為から生まれるかもしれない望ましくない結果まで引き受ける形です。doingは「危険にさらす行為・結果」を一つの対象としてriskの後ろに置きます。

しゅみすけ(大山俊輔)

riskの後ろでは「これから何をしたい?」ではなく、「何が起きる可能性まで背負う?」と考えましょう。その答えが行為ならdoingです。

結論:riskの後ろに行為を置くならdoing

意味
risk+名詞 命・お金などを危険にさらす risk your life
risk+doing 〜する危険を冒す/〜するおそれがある risk losing everything
risk+人+doing 人が〜する事態を招く危険を冒す risk him getting hurt
the risk of+doing 〜する危険 the risk of losing data

risk to doは標準的な英語では通常使いません。「危険を承知で〜しようとする」と言いたい場合も、基本はrisk doingtake a risk by doingを使います。

risk doingは行為による悪い結果の可能性まで引き受けると示す図

学校文法ではどう説明される?

学校文法では、riskは「動名詞を目的語に取る動詞」と説明されます。動名詞とは、動詞に-ingを付け、文の中で名詞のように働かせる形です。

We can’t risk losing this customer.
この顧客を失う危険は冒せません。

losing this customer全体が「何を危険として引き受けるのか」に答える目的語です。British Councilもriskを、後ろに-ing形が続く動詞の一つとして挙げています。

ただし、ルールだけでは「これから起きる可能性の話なのに、なぜto doではないの?」という疑問が残るかもしれません。

risk doingが見せる景色

riskは、単に未来を予想する動詞ではありません。ある行動・判断をしたときに、悪い結果が起こる可能性の中へ自分や何かを置く動詞です。

  • 確認せずメールを送る → 情報を漏らす可能性を引き受ける
  • 傘を持たずに出る → ぬれる可能性を引き受ける
  • 急いで投資する → お金を失う可能性を引き受ける

doingは、この「起こりうる行為・結果」を一つの対象にまとめます。

  • risk revealing personal information
  • risk getting wet
  • risk losing your money

つまり、riskが危険の領域へ置き、doingが「何が起きる危険なのか」を中身として示す景色です。

ここでは学習者が理解しやすい見方として「悪い結果まで引き受ける」と説明しています。ただし、doingとto doの選択は動詞ごとに定着した語法でもあります。イメージだけで全動詞を断定せず、risk doingという型も例文と一緒に覚えましょう。

なぜrisk to doではないの?

to不定詞は、これから実現する行為、目的、意思、決定などと結び付きやすい形です。

  • decide to invest:投資すると決める
  • plan to invest:投資する計画を立てる
  • hope to invest:投資したいと望む

これらは、主語の意識が「投資する」という行為へ向かっています。一方、risk losing moneyでriskが焦点を当てるのは、望んで向かう行為ではなく、選択に伴う悪い結果です。

表現 焦点
decide to invest これから投資する決定
hope to invest これから投資する希望
risk losing money 投資によってお金を失う可能性

「悪い結果も含めた事態」を一つの対象として扱うため、doingが自然です。

しゅみすけ(大山俊輔)

risk doingでは、doingは「やりたいこと」とは限りません。むしろ、避けたいけれど起こるかもしれない結果が入ることが多い、と覚えると使いやすくなります。

risk doingとthe risk of doingの違い

前者のriskは動詞、後者のriskは名詞です。

  • You risk losing your data.
    データを失う危険があります。
  • There is a risk of losing your data.
    データを失う危険があります。
組み立て 響き
risk doing 主語+動詞risk+doing 主語の行動が危険を招く
a/the risk of doing 名詞risk+前置詞of+doing 危険そのものを説明する

ofは前置詞なので、その後ろに行為を置く場合もdoingになります。

risk doingとrun the risk of doingの違い

どちらも「〜する危険を冒す/〜するおそれがある」ですが、構造が違います。

  • You risk offending her.
    彼女の気分を害するおそれがあります。
  • You run the risk of offending her.
    彼女の気分を害する危険を冒すことになります。

risk doingは短く直接的です。run the risk of doingは「その危険を伴う状態になる」と、危険の存在をやや強く意識させます。

risk doingとtake a riskの違い

take a riskは「危険を承知で思い切ってやる」という決断そのものに焦点があります。後ろに具体的な方法を足すなら、by doingなどを使えます。

  • She took a risk and started her own business.
    彼女は思い切って起業しました。
  • She risked losing her savings.
    彼女は貯金を失う危険を冒しました。
  • She took a risk by investing all her savings.
    彼女は貯金をすべて投資するという危険を冒しました。

take a riskは挑戦の決断、risk doingは起こりうる悪い結果を示しやすい、と整理できます。

risk being done:受け身の危険も表せる

自分が何かをする危険だけでなく、「〜される危険」はrisk being+過去分詞で表せます。

  • You risk being misunderstood.
    誤解されるおそれがあります。
  • The files risk being deleted.
    そのファイルは削除されるおそれがあります。
  • He risked being seen.
    彼は見つかる危険を冒しました。

being misunderstood全体が、riskの対象となる望ましくない事態です。

risk+人+doingの形

誰が悪い結果を経験するのかを示すため、doingの前に人を置くことがあります。

  • We can’t risk anyone getting hurt.
    誰かがけがをする危険は冒せません。
  • I don’t want to risk you losing your job.
    あなたが仕事を失う危険は冒したくありません。

フォーマルな文体ではyour losing your jobのような所有格も使えますが、日常会話では目的格のyouが広く使われます。初心者はまず、短いrisk doingを使えるようにするとよいでしょう。

日本人がrisk to doを作りやすい理由

1.未来の可能性だからto doだと思う

riskの内容は未来に起こることもありますが、英語は単なる時間だけで形を決めていません。riskは、可能性のある事態を危険の対象として扱います。

2.「〜する危険を冒す」を目的のように捉える

主語が目指しているのは悪い結果ではありません。悪い結果は、行為に付いてくる可能性です。

3.名詞riskと動詞riskを混同する

the risk of doingではofが必要ですが、動詞のrisk doingにはofを入れません。

  • We risk losing time.
  • There is a risk of losing time.

会話で使えるrisk doingの例文

  • We risk missing the deadline.
    締め切りに間に合わないおそれがあります。
  • Don’t risk losing your passport.
    パスポートをなくすような危険は冒さないでください。
  • You risk hurting her feelings.
    彼女の気持ちを傷つけるおそれがあります。
  • If we wait, we risk paying more.
    待てば、さらに多く支払うことになるかもしれません。
  • I don’t want to risk being late.
    遅刻する危険は冒したくありません。
  • Are you willing to risk losing everything?
    すべてを失う危険を冒す覚悟がありますか。

よくある間違いを直してみよう

  • You risk to lose your data.
    You risk losing your data.
  • We risk to miss the deadline.
    We risk missing the deadline.
  • She risks to be misunderstood.
    She risks being misunderstood.
  • There is a risk to lose money.
    There is a risk of losing money.

迷ったときの3秒判定

  1. 命・お金などを危険にさらす? → risk+名詞
  2. 〜する危険を冒す? → risk+doing
  3. 〜される危険? → risk+being+過去分詞
  4. 「〜する危険」という名詞句? → the risk of+doing

しゅみすけ(大山俊輔)

会話では「We risk doing…」「I don’t want to risk doing…」の2型が便利です。doingの部分だけ替えれば、仕事でも日常でもすぐ使えます。

まとめ:risk doingは悪い結果の可能性を対象にする

  • riskの後ろに行為を置く基本形はrisk doing
  • risk to doは標準的な英語では通常使わない
  • doingは起こるかもしれない望ましくない事態を一つの対象にする
  • 名詞riskならthe risk of doing
  • 受け身の危険はrisk being done
  • 挑戦の決断はtake a risk、悪い結果はrisk doingが示しやすい

doingとto doを取る動詞の全体像は、be:RIZEの不定詞と動名詞の使い分け|to do・doingを取る動詞と意味の違いで体系的に解説しています。

関連する表現は、b-cafe.netのrun the risk ofの意味・使い方と、take a chanceの意味・使い方も参考にしてください。

参考:British Council: Verbs followed by the ‘-ing’ formCambridge Dictionary: riskCambridge Dictionary: Verb patterns

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

ご相談専門お電話番号

※『すぐに体験してみたい!』派のあなたには、<無料体験レッスン>WEB見た、で特典あり。

無料体験レッスン

※『すぐに体験してみたい!』派のあなたには、<無料体験レッスン>WEB見た、で特典あり。

無料体験レッスン

英語とは・英語の世界の一覧