
have a good mind to+動詞は、「かなり〜してやりたい気持ちだ」「いっそ〜してやろうかと思う」という英語表現です。多くの場合、相手への怒りや不満を背景に、ある行動を取ろうという強い気持ちを表します。
I have a good mind to complain to the manager.なら、「店長に苦情を言ってやろうかと本気で思っている」というニュアンス。ただの予定ではなく、感情のこもった“その気”です。
この記事では、have a good mind toの意味、語順、実際に行動するのか、have half a mind toとの違い、自然な言い換えを例文とともに解説します。
Contents
have a good mind toの意味
have a good mind toは、「かなり〜する気でいる」「〜してやろうかと強く思う」という意味です。特に、不愉快な出来事への反応として、苦情を言う、立ち去る、誰かに事実を伝える、何かを取りやめるといった行動を考える場面で使われます。
I have a good mind to cancel the whole thing.
いっそ全部取りやめてやろうかと思っています。
She had a good mind to tell him the truth.
彼女は彼に本当のことを言ってやろうかと強く思いました。
I’ve a good mind to walk out right now.
今すぐ出て行ってやりたいくらいです。
イギリス英語では、最後の例のようにI’ve a good mind to…という短縮形も見られます。
しゅみすけ(大山俊輔)
どんなニュアンス?
怒り・不満がこもりやすい
have a good mind toは、単に「〜する予定だ」と言う表現ではありません。相手の失礼な態度や不公平な扱いなどに反応して、「もう我慢できない。〜してやろうか」という感情を表すことが多い表現です。
I have a good mind to report his behavior.
彼の態度を報告してやろうかと本気で思っています。
We have a good mind to take our business elsewhere.
私たちは別の店を利用してやろうかと思っています。
実際に行動するとは限らない
強い気持ちはありますが、必ず実行すると約束する表現ではありません。「そうしてやりたいくらい腹が立っている」と感情を示すだけで、結局は行動しない場合もあります。
I had a good mind to reply, but I decided to sleep on it.
言い返してやろうかと思いましたが、一晩考えることにしました。
やや古風・芝居がかった響きもある
現代英語でも意味は通じますが、日常会話では少し古風、強調的、あるいは芝居がかった響きになることがあります。場面によっては、I’m seriously thinking about…やI’m tempted to…のほうが自然で現代的です。
なぜこの意味になるの?
mindはここでは「心・気持ち・意向」。have a mind to doだけでも「〜する気がある」という意味になります。そこにgoodが加わり、気持ちが十分に強い、かなりその気になっているという感覚になります。
ただし、このgoodは「道徳的に良い」「賢い」という評価ではありません。good chanceが「かなりの可能性」、a good amountが「かなりの量」を表すように、程度の強さを加えています。
基本の語順
形は次のとおりです。
主語+have / has / had+a good mind+to+動詞の原形
I have a good mind to ask for a refund.
返金を求めてやろうかと本気で思っています。
He has a good mind to quit the team.
彼はチームを辞めてやろうかと強く思っています。
They had a good mind to leave without paying.
彼らはお金を払わずに出て行ってやろうかと思いました。
toの後ろは動詞の原形です。動名詞を続ける形ではありません。
否定文・疑問文は使う?
この表現自体が「かなりその気だ」という肯定的な構造なので、don’t have a good mind toのような否定形は一般的ではありません。「〜する気がない」なら、I don’t feel like…、I have no intention of…などを使います。
また、Do you have a good mind to…?のような疑問文も通常は不自然です。相手の意向を尋ねるなら、Are you thinking about…?やDo you feel like…?が自然です。
have a good mind toとhave half a mind toの違い
見た目は似ていますが、気持ちの強さが異なります。
- have a good mind to:かなりその気。怒りや不満を伴うことが多い
- have half a mind to:半分その気。まだ迷っている・軽く考えている
I have a good mind to complain.
苦情を言ってやろうかと本気で思っています。
I have half a mind to complain.
苦情を言おうかとも思っています。
good mindでは気持ちがかなり行動へ傾いています。half a mindでは、行動する可能性はあるものの、まだ決断していません。

場面別の自然な例文
買い物・サービス
After waiting an hour, I had a good mind to ask for my money back.
1時間待たされ、返金を求めてやろうかと思いました。
I have a good mind to post an honest review.
正直なレビューを書いてやろうかと本気で思っています。
仕事
I have a good mind to show the director these emails.
このメールを部長に見せてやろうかと思っています。
She had a good mind to resign on the spot.
彼女はその場で辞めてやろうかと強く思いました。
恋愛・人間関係
I have a good mind to tell him exactly how I feel.
自分の気持ちを彼にはっきり言ってやろうかと思っています。
He had a good mind to block her number.
彼は彼女の番号をブロックしてやろうかと思いました。
家庭・学校
I have a good mind to take away the game console for a week.
ゲーム機を1週間取り上げてやろうかと思っています。
The teacher had a good mind to call his parents.
先生は彼の両親に電話してやろうかと思いました。
I had a good mind to…は「しようと思った」
過去形のhad a good mind toは、過去の時点で強くそう考えたことを表します。ただし、実際にしたかどうかは文だけでは分かりません。続きで結果を示すことがよくあります。
I had a good mind to leave, but my friend persuaded me to stay.
出て行ってやろうかと思いましたが、友達に説得されて残りました。
She had a good mind to confront him, and this time she did.
彼女は彼を問い詰めてやろうと思い、今度は本当にそうしました。
前者は実行せず、後者は実行しています。have a good mind to自体はあくまで気持ちを表します。
似た表現との違い
be tempted to
be tempted toは「〜したい誘惑に駆られる」。怒りだけでなく、買い物・食事・楽しい誘いなどにも使える中立的な表現です。
I’m tempted to buy the red one.
赤いほうを買いたくなっています。
I have a good mind to return the broken one.
壊れたほうは返品してやろうかと思っています。
be seriously thinking about
be seriously thinking about+動詞ingは「真剣に〜を考えている」。感情的な非難を含まず、転職・引っ越しなどの現実的な検討にも自然です。
I’m seriously thinking about changing jobs.
転職を真剣に考えています。
cross one’s mind
cross one’s mindは「考えが頭をよぎる」。一瞬思いついただけでも使え、have a good mind toほど強い意向はありません。
使うときの注意点
普通の予定には使わない
「週末に映画を見るつもり」のような穏やかな予定なら、I’m planning to…やI’m thinking of…を使います。
× I have a good mind to see a movie this weekend.
○ I’m thinking of seeing a movie this weekend.
今週末、映画を見ようかと思っています。
goodを「良い」と訳さない
「良い心を持つ」ではありません。ひとまとまりで「かなり〜する気になっている」と覚えましょう。
脅しのように聞こえる場合がある
I have a good mind to report you.のように相手へ直接言うと、「報告してやるぞ」に近い圧力を持ちます。仕事では、I may need to report this.のように事実ベースで伝えるほうが無難です。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
have a good mind toが出てこなくても、基本語で気持ちと理由を分ければ伝わります。
I have a good mind to complain.
→ I’m very upset. I think I will complain.
とても腹が立っています。苦情を言おうと思います。
I had a good mind to leave.
→ I was angry, and I almost left.
腹が立って、出て行きそうになりました。
I have a good mind to tell her the truth.
→ I really want to tell her the truth.
彼女に本当のことをどうしても言いたいです。
まとめ
have a good mind to+動詞は、「かなり〜してやりたい気持ちだ」「いっそ〜してやろうかと思う」という表現です。怒りや不満を伴うことが多く、通常の予定よりも感情的で強い響きがあります。
have half a mind toは「半分その気で、まだ迷っている」。対してhave a good mind toは、気持ちがかなり行動へ傾いています。ただし少し古風・強調的に響くため、現代的に言うならI’m seriously thinking about…やI’m tempted to…も活用しましょう。
ほかの表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。









