
mistake A for Bは、「AをBと間違える」「AをBだと思い違いする」という意味です。
I mistook him for his brother.
私は彼を彼の兄弟と間違えました。
よく似た人を見間違えるだけでなく、音・物・意味・状況などを別のものだと取り違えるときにも使えます。
似た表現のtake A for Bにも「AをBだと思う」という意味がありますが、こちらは外見上の取り違えだけでなく、相手の性格・能力・立場をBだと判断する場面にもよく使われます。
この記事では、mistake A for Bの語順と動詞変化、受動態be mistaken for、take A for Bとの違い、よくある間違い、日常・仕事・旅行で使える自然な例文を解説します。
Contents
mistake A for Bの意味と語順
形はmistake+間違えた対象A+正体だと思ったBです。
| 位置 | 役割 | 例 |
|---|---|---|
| A | 実際に目の前にいた・あったもの | him |
| B | Aの正体だと思い込んだもの | his brother |
I mistook him for his brother.
私は彼(A)を彼の兄弟(B)と間違えました。
実際にそこにいたのはhimで、話し手の頭の中で当てはめた正体がhis brotherです。
She mistook the sound of the wind for someone knocking.
彼女は風の音を誰かがノックしている音と間違えました。
I mistook the salt for sugar.
私は塩を砂糖と間違えました。
日本語では「BとAを間違えた」とも言えるため、英語のA・Bを逆にしやすい点に注意しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
mistakeの動詞変化
mistakeは不規則動詞です。
- 原形:mistake
- 過去形:mistook
- 過去分詞:mistaken
I often mistake Jake for his twin brother.
私はよくジェイクを双子の兄弟と間違えます。
I mistook Jake for his twin brother yesterday.
昨日、ジェイクを双子の兄弟と間違えました。
Jake is often mistaken for his twin brother.
ジェイクはよく双子の兄弟と間違えられます。
mistakedという過去形・過去分詞はありません。
be mistaken forは「〜と間違えられる」
Aの立場から「AがBと間違えられる」と言うときは、受動態のA be mistaken for Bを使います。
I’m often mistaken for my older sister.
私はよく姉と間違えられます。
This plant can easily be mistaken for a weed.
この植物は雑草と間違えられやすいです。
His silence was mistaken for agreement.
彼の沈黙は同意だと誤解されました。
人物や物の見分けだけでなく、態度の意味を誤って解釈する場合にも使えます。
mistaken forとmistaken aboutの違い
be mistaken for Bは「Bという別のものと間違えられる」です。
be mistaken about somethingは「ある事柄について考え違いをしている」です。
I was mistaken for a staff member.
私はスタッフと間違えられました。
I was mistaken about the meeting time.
私は会議の時間を勘違いしていました。
mistake A for Bとtake A for Bの違い

| 表現 | 中心のニュアンス | 典型的な場面 |
|---|---|---|
| mistake A for B | AとBを誤って取り違える | 人違い、見間違い、音・物・意味の混同 |
| take A for B | AをBだと見なし、そう判断する | 正体の思い込み、性格・能力・立場の評価 |
見間違いでは両方使える
I mistook him for the manager.
私は彼を支配人と間違えました。
I took him for the manager.
私は彼を支配人だと思いました。
どちらも使えますが、mistakeは「間違いだった」という結果がはっきりしています。takeは、見た印象からその人を支配人だと判断したことに焦点があります。
人物評価ではtake A for Bが自然
Do you take me for a fool?
私をばかだと思っているのですか。
Don’t take her for a beginner just because she’s quiet.
彼女がおとなしいからといって、初心者だと思わないでください。
ここでは別人と見間違えたのではなく、相手の能力や性質を誤って評価しています。この用法ではtake A for Bが自然です。
take A for Bの考え方
takeには多くの意味がありますが、take A for Bでは「AをBとして受け取る・判断する」という感覚です。forは、Aに対してBという役割・正体のラベルを当てています。
At first, I took the message for a joke.
最初、私はそのメッセージを冗談だと思いました。
They took his politeness for weakness.
彼らは彼の礼儀正しさを弱さだと勘違いしました。
She took my question for criticism.
彼女は私の質問を批判だと受け取りました。
特に、行動や性質を別の意味として受け取る場面で便利です。
What do you take me for? の意味
What do you take me for?は、直訳すると「私を何だと思っているのですか」です。相手に不当に評価されたり、無理な要求をされたりしたときの強い反応です。
“Can you lie to the client for me?” “What do you take me for?”
「私の代わりにクライアントへうそをついてくれる?」「私を何だと思っているの?」
怒りや不快感を含みやすいため、軽い場面で不用意に使うと強すぎることがあります。
より穏やかに訂正するなら、次のように言えます。
I think you may have the wrong impression of me.
私について、少し誤解されているかもしれません。
take A to be Bとの違い
take A to be Bも「AをBだと考える」という意味ですが、take A for Bより中立的・説明的に使われることがあります。
I took him to be the person in charge.
私は彼が責任者だと思いました。
Her comment was taken to be a refusal.
彼女の発言は拒否だと受け取られました。
take A for Bは誤認や思い込みの含みを持ちやすく、take A to be Bは話し手がそう判断した事実を比較的淡々と述べられます。
mistake・confuse・misunderstandの違い
| 表現 | 何を間違えるか | 例 |
|---|---|---|
| mistake A for B | Aの正体をBと取り違える | mistake Anna for Emma |
| confuse A with B | AとBを混同して区別できない | confuse east with west |
| misunderstand | 言葉・意図・状況を誤解する | misunderstand a question |
I confused the two passwords.
私は2つのパスワードを混同しました。
I misunderstood what she meant.
私は彼女の意図を誤解しました。
I mistook her concern for anger.
私は彼女の心配を怒りだと取り違えました。
誰かの態度を別の感情だと解釈した場合はmistake A for B、発言内容を正しく理解できなかった場合はmisunderstandが使いやすいでしょう。
場面別の自然な例文
日常会話
Sorry, I mistook you for someone I know.
すみません、知り合いの方と間違えました。
In the dark, I mistook the coat on the chair for a person.
暗がりで、椅子に掛かったコートを人と見間違えました。
I took the notification sound for my phone, but it was yours.
通知音を自分のスマートフォンだと思いましたが、あなたのものでした。
仕事
I mistook the draft for the final version and sent it to the client.
下書きを最終版と間違えて、クライアントへ送ってしまいました。
Don’t mistake my questions for opposition. I’m trying to understand the proposal.
私の質問を反対意見だと受け取らないでください。提案を理解しようとしているだけです。
The team took the early sales increase for a long-term trend.
チームは初期の売上増加を長期的な傾向だと思い込みました。
海外旅行
I mistook Gate 18 for Gate 80 and walked in the wrong direction.
18番ゲートを80番ゲートと見間違えて、反対方向へ歩いてしまいました。
I was mistaken for a local and asked for directions.
地元の人と間違えられ、道を尋ねられました。
We took the express train for a local train.
私たちはその急行を各駅停車だと思い違いしました。
恋愛・人間関係
She mistook his friendliness for romantic interest.
彼女は彼の親しげな態度を恋愛感情だと勘違いしました。
Don’t take my silence for indifference. I just need time to think.
私の沈黙を無関心だと思わないでください。少し考える時間が必要なだけです。
I mistook your nervousness for dishonesty. I’m sorry.
あなたの緊張を不誠実さだと勘違いしていました。ごめんなさい。
日本人が間違えやすいポイント
AとBを逆にしない
I mistook Ken for his brother.なら、実際に見たのはKenで、Kenの兄弟だと思ってしまった、という意味です。
forをasに変えない
この構文では基本的にmistake A for Bです。日本語の「Bとして」と考えてmistake A as Bにしないようにしましょう。
過去形はmistook
「間違えた」と過去の出来事を話すならmistookです。
- 正:I mistook him for Tom.
- 誤:I mistaked him for Tom.
受動態はbe mistaken for
I was mistook for Tom.ではなく、過去分詞を使ってI was mistaken for Tom.です。
make a mistakeとは構造が違う
make a mistakeは「ミスをする」という一般的な表現です。
I made a mistake in the report.
報告書でミスをしました。
一方、mistake A for Bは、Aの正体・意味をBと取り違える具体的な構文です。
簡単な英語で言い換えるなら?
mistake A for Bがすぐに出てこなければ、wrongを使って簡単に説明できます。
- I thought you were someone else.:あなたを別の人だと思いました
- I thought it was sugar, but it was salt.:砂糖だと思いましたが、塩でした
- I got the wrong person.:人違いをしました
- I understood it the wrong way.:違う意味に受け取りました
- That wasn’t what I thought it was.:それは私が思っていたものではありませんでした
Sorry, I thought you were my coworker.
すみません、同僚の方だと思いました。
短い会話では、このようにthoughtとbutを使えば、何をどう間違えたのか十分に伝えられます。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連する表現
- be mistaken for:〜と間違えられる
- confuse A with B:AとBを混同する
- misunderstand:意味・意図を誤解する
- take A to be B:AをBだと判断する
- pass for:〜として通用する・〜に見える
- take A for granted:Aを当然だと思う
ほかの表現は、英熟語・定型表現の記事一覧から確認できます。
まとめ
mistake A for Bは、「AをBと間違える」という意味です。
- Aは実際の対象、Bは間違って当てはめた正体・意味
- 動詞変化はmistake・mistook・mistaken
- 受動態はA be mistaken for B
- mistake A for Bは取り違え、take A for BはBだと判断・評価する感覚が強い
- 人物評価ではDo you take me for a fool?などtakeがよく使われる
- confuseは混同、misunderstandは言葉や意図の誤解
「実際のAに、頭の中でBという間違ったラベルを貼る」と考えると、意味と語順を一緒に覚えられます。









