wheel outの意味は?「古い言い訳をまた持ち出す」の使い方とroll outとの違い

wheel outの意味・使い方・違いを示すアイキャッチ画像

wheel outには、大きく分けて2つの意味があります。1つ目は、車椅子や機材など車輪のある物を押して外へ出すこと。2つ目は、何度も使われて新鮮味のない言い訳・説明・主張などをまた持ち出すことです。

特に比喩的な意味では、「また同じ話を出してきた」という、やや批判的・皮肉な響きを伴うことがあります。ニュースや仕事の議論で見かけやすい表現です。

wheel outの意味①「車輪のある物を押し出す」

wheelは動詞で「車輪を使って運ぶ」、outは「中から外へ」です。物理的な用法では、車椅子、台車、機械、ベッドなどを押して外へ移動させます。

The nurse wheeled the patient out of the room.
看護師は患者を車椅子で部屋の外へ移動させました。

They wheeled out the equipment before the presentation.
彼らはプレゼン前に機材を押して運び出しました。

He wheeled the bicycle out of the garage.
彼は自転車をガレージから押して出しました。

wheel outの意味②「古い言い訳・説明をまた持ち出す」

比喩的なwheel outは、言い訳、主張、統計、決まり文句などを、まるで倉庫から台車に載せて再び運び出すように「また持ち出す」ことを表します。

He wheeled out the same old excuse for being late.
彼は遅刻について、また同じ古い言い訳を持ち出しました。

The company wheeled out its usual explanation.
会社はお決まりの説明をまた持ち出しました。

They wheeled out an expert to defend the plan.
彼らはその計画を擁護させるため、専門家をまた表に出しました。

しゅみすけ(大山俊輔)

比喩的なwheel outには、「奥にしまってあった古い材料を、また運び出してきた」という話し手の冷めた見方が感じられます。

wheel outの物を押し出す意味と古い言い訳を持ち出す意味を比較した図

比喩の意味はどう生まれた?

物理的なwheel outは、車輪の付いた物を奥から人前へ運び出す動作です。この具体的なイメージが、昔から使っている説明や人物を必要なときだけ再び表へ出す意味へ広がりました。

そのため、単なる「紹介する」「説明する」よりも、使い古されたものを再利用する印象が強くなります。

比喩用法は特にイギリス英語でよく見られます。アメリカ英語でも理解されますが、bring outuse the same excuse againroll outなどが選ばれることもあります。

よく使われる目的語

  • wheel out an excuse:言い訳をまた持ち出す
  • wheel out an argument:いつもの主張を持ち出す
  • wheel out an explanation:お決まりの説明を出す
  • wheel out statistics:都合のよい統計を持ち出す
  • wheel out an expert:専門家を引っ張り出す
  • wheel out a celebrity:有名人を宣伝などに登場させる

The politician wheeled out familiar statistics to support the proposal.
その政治家は提案を支持するため、おなじみの統計をまた持ち出しました。

The brand wheeled out a famous actor for the campaign.
そのブランドはキャンペーンのために有名俳優を登場させました。

語順はwheel it out

wheel outは、目的語をoutの後ろにも、wheelとoutの間にも置けます。

  • wheel out the equipment
  • wheel the equipment out

目的語がitやthemなどの代名詞なら、通常はwheel it outwheel them outと間に置きます。

We’ve heard that argument before. Don’t wheel it out again.
その主張は前にも聞きました。もう一度持ち出さないでください。

仕事・ニュースで使える例文

Management wheeled out the same promises at the annual meeting.
経営陣は年次総会で、また同じ約束を持ち出しました。

Whenever sales fall, they wheel out that explanation.
売上が落ちるたびに、彼らはその説明を持ち出します。

The spokesperson was wheeled out to answer difficult questions.
広報担当者が難しい質問に答えるため登場させられました。

They wheeled out a new model during the product event.
彼らは製品イベントで新モデルを運び出して披露しました。

I’m tired of hearing him wheel out the same excuse.
彼が同じ言い訳を何度も持ち出すのには、もううんざりです。

trot outとの違い

trot outも、使い古された言い訳・考え・人物を「また持ち出す」という意味で、wheel outとかなり近い表現です。

  • wheel out:奥から人前へ運び出すイメージ。物理的用法もある
  • trot out:人や決まり文句を見せるためにまた登場させる。比喩用法が中心

She trotted out the usual reasons for delaying the project.
彼女はプロジェクト延期について、いつもの理由を並べました。

どちらも批判的になり得ますが、wheel outの方が「大げさに表へ運び出す」映像を感じさせます。

roll outとの違い

roll outは、新しい製品、制度、サービスなどを「公開する・導入する」という意味でよく使われ、基本的には新しいものを計画的に展開する表現です。

  • They rolled out a new payment system.
    彼らは新しい決済システムを導入しました。
  • They wheeled out the same old explanation.
    彼らはまた同じ古い説明を持ち出しました。

新規導入ならroll out、古い材料の再登場を皮肉るならwheel outと考えると分かりやすいでしょう。

bring outとの違い

bring outは「持ち出す・世に出す」を広く表す中立的な表現です。wheel outのような「使い古されたものをまた出した」という批判は必ずしもありません。

She brought out some documents.
彼女は書類を持ってきました。

She wheeled out the same old documents as evidence.
彼女は証拠として、また同じ古い書類を持ち出しました。

日本人が注意したいポイント

  • 比喩用法は中立とは限らず、皮肉・批判を含みやすい
  • 新しい商品を正式に導入するならroll outが自然
  • 代名詞の語順はwheel it outにする
  • wheel out a personは、相手を道具のように扱う響きになる場合がある

しゅみすけ(大山俊輔)

wheel outが出てこなければ、He used the same excuse again.のように、同じものを「また使った」と基本語で直接伝えれば十分です。

簡単な英語で言い換えるなら

  • He used the same excuse again.
    彼はまた同じ言い訳を使いました。
  • They gave us the usual explanation.
    彼らは私たちにいつもの説明をしました。
  • They brought the equipment outside.
    彼らは機材を外へ運びました。

比喩ならsameやagain、物理的な移動ならbringやmoveを使うと、難しい句動詞なしでも意味を明確にできます。

wheelを使う関連表現

wheel aroundは「急にくるりと振り向く・方向転換する」という表現です。wheel outの「車輪を使って外へ運ぶ」とは異なりますが、どちらもwheelの回転・移動のイメージから理解できます。

また、outの句動詞をまとめて確認したい方は、outを使った句動詞一覧も参考にしてください。

まとめ

wheel outは、物理的には車輪のある物を押し出す、比喩的には古い言い訳・説明・人物などをまた持ち出すという意味です。

比喩用法には批判的なニュアンスが入りやすいため、まずはThey wheeled out the same old excuse.をひとかたまりで覚えてみましょう。

そのほかの英熟語・定型表現は、英熟語・定型表現の親記事から確認できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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