
「多様化する」は英語で、事業・商品・投資などの種類を増やすなら diversify が代表的です。人材や価値観などが以前より多様になるなら become more diverse、範囲や選択肢を広げるなら broaden、会社や個人が新しい分野へ進出するなら branch out が自然です。
日本語ではどれも「多様化する」と言えますが、英語では種類そのものを増やすのか、構成が多様になるのか、範囲を広げるのかによって動詞が変わります。
Contents
「多様化する」を表す主な英語表現
| 英語 | 中心的な意味 | 使う場面 | 代表例文 |
|---|---|---|---|
| diversify | 種類・事業・投資先を増やす | 商品、事業、収入源、資産 | We need to diversify our products. |
| become more diverse | 構成や特徴がより多様になる | 人材、顧客、社会、意見 | Our customer base has become more diverse. |
| broaden | 範囲・選択肢・視野を広げる | サービス、選択肢、経験、知識 | We broadened our range of services. |
| branch out | 新しい分野へ進出する | 事業、職種、活動、商品分野 | The company branched out into online services. |
一番自然な表現はどれ?
ビジネスで「事業を多様化する」「収入源を多様化する」と言うなら、diversify the business、diversify income sources が最も自然です。
「職場の人材が多様化してきた」のように、自然な変化を述べるなら has become more diverse が分かりやすい表現です。diversify を無理に使う必要はありません。
「商品ラインを広げる」「経験の幅を広げる」なら broaden。「飲食業から教育事業にも進出する」のように、新しい枝を伸ばす感覚なら branch out into が合います。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本語の「多様化する」と英語の意味のズレ
日本語の「多様化する」は、自動詞のようにも他動詞のようにも使われます。
- 会社が商品を多様化する:会社が意図的に種類を増やす
- 顧客のニーズが多様化する:ニーズ自体がさまざまになる
- 働き方を多様化する:選べる方法を増やす
- 新分野へ多様化する:従来と違う領域へ進出する
英語では、意図的に増やすなら diversify、状態が変わるなら become more diverse と、主語と変化の方向を明確にします。
各表現の使い方と語順
diversify+名詞/diversify into
diversify + 目的語 で「~を多様化する」です。
- diversify our products:商品を多様化する
- diversify the workforce:人材構成を多様化する
- diversify your investments:投資先を分散・多様化する
主語そのものが新しい分野へ広がる場合は、diversify into + 分野 を使えます。
The company diversified into healthcare.
その会社はヘルスケア分野へ事業を多様化しました。
受け身の be diversified は「多様化されている」の意味ですが、自然な状態変化なら is diverse や has become more diverse のほうが分かりやすいこともあります。
become more diverse
主語 + become more diverse で「主語がより多様になる」です。現在までの変化なら has/have become more diverse がよく使われます。
Consumer preferences have become more diverse.
消費者の好みは多様化しています。
broaden+名詞
broaden + range / options / experience / perspective の形で、範囲や幅を広げます。
We want to broaden the range of products we offer.
提供する商品の種類を広げたいと考えています。
自動詞として「広がる」にも使えます。
Her interests broadened over time.
彼女の関心は時間とともに多様になりました。
branch out into+分野
branch out into + 新分野 で「新しい分野へ進出する」です。木の枝が伸びるイメージから、従来とは異なる活動を始めることを表します。
She branched out into consulting.
彼女はコンサルティング分野にも活動を広げました。
場面別:「多様化する」の英語例文
独り言・英語日記
- I want to diversify my sources of income.
収入源を多様化したいです。 - My interests have become more diverse.
興味の対象が多様化してきました。 - I tried a new class to broaden my experience.
経験の幅を広げるため、新しい講座を試しました。 - I may branch out into a different kind of work.
別の種類の仕事にも活動を広げるかもしれません。
日常会話
- People’s lifestyles are becoming more diverse.
人々の生活様式は多様化しています。 - The store has broadened its product range.
その店は品ぞろえを多様化しました。 - She’s branching out into online teaching.
彼女はオンライン指導にも活動を広げています。
仕事
- We need to diversify our client base.
顧客層を多様化する必要があります。 - Customer needs have become increasingly diverse.
顧客ニーズはますます多様化しています。 - The company is broadening its range of services.
会社はサービスの種類を広げています。 - We plan to branch out into the Asian market.
アジア市場へ事業を広げる計画です。 - Diversifying our suppliers will reduce risk.
仕入れ先を多様化すればリスクを軽減できます。

類似表現との違い
diversifyとvaryの違い
diversify は種類や構成を増やして多様にする動作です。vary は「物によって異なる」「変化する」という意味で、必ずしも種類を増やすわけではありません。
- We diversified our products.:商品の種類を増やした
- Prices vary by region.:価格は地域によって異なる
diverseとvariousの違い
diverse は「互いに異なるものが含まれていて多様な」、various は「いろいろな、複数の」という意味です。状態の変化は become more diverse と表せますが、通常 become more various とは言いません。
broadenとexpandの違い
broaden は範囲・視野・経験などの「幅」を広げます。expand は規模・面積・事業などを大きくします。多様性に焦点があるなら broaden、規模の拡大なら expand が自然です。
多様化と標準化の違い
多様化は種類や方法を増やす方向、標準化は規格や手順をそろえる方向です。反対側の考え方は「標準化する」は英語で?で解説しています。
個人の担当や能力の範囲については、「仕事の幅が広がる」は英語で?も参考になります。
この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】
diversify が出てこなくても、「以前はいくつだったか」「今はいくつあるか」「新しく何を始めたか」に分ければ、基本語で伝えられます。
- We sell more kinds of products now.
今は、より多くの種類の商品を販売しています。 - Our customers come from many different backgrounds.
お客様はさまざまな背景を持っています。 - People have more choices now.
今は選択肢が増えました。 - We started a new type of business.
新しい種類の事業を始めました。 - We don’t depend on only one customer.
一社の顧客だけに頼ってはいません。 - Our team includes people with different skills.
私たちのチームには異なるスキルを持つ人がいます。
しゅみすけ(大山俊輔)
よくある間違い
× Our customers diversified.
文法的に不可能ではありませんが、「顧客層が多様になった」と言いたいなら Our customer base became more diverse. のほうが自然です。customers diversified だと、顧客自身が事業や投資を多様化したようにも聞こえます。
× diversify to a new market
新分野への進出は通常 diversify into または branch out into を使います。
× We diversified to online services.
○ We diversified into online services.
diverseを動詞にしない
diverse は形容詞です。「多様化する」の動詞として diverse the products とは言えません。動詞は diversify を使います。
diversityとdiversificationの違い
diversity は「多様性」という状態、diversification は「多様化」という過程や戦略です。
- workplace diversity:職場の多様性
- business diversification:事業の多角化・多様化
FAQ
「事業を多様化する」は英語で?
diversify the business が基本です。新しい業界へ進出するなら branch out into a new field も自然です。
「ニーズが多様化する」は英語で?
Needs are becoming more diverse. または People’s needs are diversifying. と言えます。前者のほうが分かりやすく一般的です。
「収入源を多様化する」は英語で?
diversify your income sources または have several sources of income です。
「人材を多様化する」は英語で?
diversify the workforce と言えます。ただし、人員構成が多様になったという状態なら The workforce has become more diverse. が自然です。
「選択肢を多様化する」は英語で?
broaden the range of options や offer more choices が自然です。選択肢そのものを増やす場合、diversify より簡単で明確です。
まとめ
- diversify:商品・事業・投資先などの種類を増やす
- become more diverse:人材・顧客・ニーズなどがより多様になる
- broaden:範囲・選択肢・経験の幅を広げる
- branch out:従来とは異なる新分野へ進出する
迷ったときは、We have more kinds now. や People have more choices now. のように、「種類や選択肢が増えた」という結果を基本語で伝えれば大丈夫です。








