faceの意味はなぜ多い?「顔・〜に面する・問題に直面する」のつながり

faceの顔・向く・直面するという意味のつながり

faceは名詞なら「顔」ですが、動詞になると「〜に面する」「問題に直面する」「事実を認める」という意味になります。日本語だけを見ると、なぜ「顔」が「問題に直面する」へ変わるのか不思議に感じますよね。

しゅみすけ(大山俊輔)

faceの意味をつなぐ鍵は、顔という物そのものよりも「正面を相手へ向ける」という動きです。逃げずに相手を見る景色を思い浮かべてみましょう。

結論:faceは「正面を対象へ向ける」

ここでは学習者が理解しやすい見方として、faceの中心を「顔・正面を対象へ向ける」と捉えます。人が相手へ顔を向ける。建物の正面が海へ向く。避けたい問題へ正面を向ける。この具体的な向きが、抽象的な「直面する」へ広がります。

表現自然な意味共通する景色
her face彼女の顔人の正面
face the sea海に面する正面が海へ向く
face a problem問題に直面する問題を正面に置く
face the facts事実を認める事実から目をそらさない
faceは正面を向けるという感覚から面する・直面する・事実を認めるへ広がる図

学校英語では意味が別々に見えやすい

辞書には、名詞の「顔・表面・正面」と、動詞の「向く・面する・直面する・受け入れる」が分けて載っています。語法を確認するには便利ですが、日本語訳だけを覚えると、それぞれが別の意味に見えます。英語側では「front(正面)」を対象へ向ける感覚が橋渡しをしています。

1.名詞のface:「顔」から「正面・表面」へ

She has a friendly face.
彼女は親しみやすい顔をしています。

Look at the face of the clock.
時計の文字盤を見てください。

人の顔は、相手に見える「正面」です。そこから、時計の文字盤、建物の正面、崖の表面など、物の前側・外から見える面にもfaceが使われます。

2.face the sea:「〜に面する」は正面の向き

Most rooms face the sea.
ほとんどの部屋は海に面しています。

The terrace faces south.
そのテラスは南向きです。

建物に人間の顔はありませんが、正面・窓・開口部が向いている方向をfaceで表します。face the seaでは前置詞toを入れず、海をそのまま目的語に置けます。一方、方角を状態として述べるface southも自然です。

3.face a problem:「問題に直面する」

We are facing a serious problem.
私たちは深刻な問題に直面しています。

Small businesses face many challenges.
小規模事業者は多くの課題に直面しています。

問題が自分の正面にあり、避けて通れず、対応しなければならない場面です。ただ問題が「存在する」だけでなく、当事者にとって対処が必要な対象として迫っているニュアンスがあります。

しゅみすけ(大山俊輔)

face a problemは「問題を解決した」という意味ではありません。まず問題を正面に見て、これから対応しなければならない段階です。

4.face the facts:「事実を認める」

We have to face the facts.
私たちは事実を認めなければなりません。

It’s time to face reality.
現実を受け入れるときです。

見たくない事実へ正面を向け、存在を認める用法です。単なるknowではなく、避けていた現実を受け止める響きがあります。会話でよく使うLet’s face it.は「現実を認めよう」「正直に言えば」という切り出しです。

faceとbe faced withの違い

We face a difficult decision.
私たちは難しい決断に直面しています。

We are faced with a difficult decision.
私たちは難しい決断を迫られています。

どちらも似た状況を表せます。face+目的語は、主語がその問題を正面に見る能動的で簡潔な形です。be faced with+名詞は、難しい状況を目の前に突きつけられた状態に焦点があります。

faceとdeal withは同じではない

face a problemは「問題の存在を正面から受け止める・直面する」。deal with a problemは「問題を扱い、対処する」です。

  • First, we need to face the problem.
    まず、問題から目をそらさず認める必要があります。
  • Then, we need to deal with it.
    次に、それへ対処する必要があります。

日本人が間違えやすいポイント

face to a problemとはしない

動詞faceは他動詞として、対象を直接後ろへ置けます。基本形はface a problemです。face to a problemとはしません。

be facingとbe faced withを混ぜない

  • We are facing a problem.
  • We are faced with a problem.

We are facing with a problem.のように二つの形を混ぜないようにしましょう。

faceは必ず勇敢とは限らない

face a challengeは「課題に立ち向かう」と訳せることがありますが、face自体が必ず勇敢さや解決を保証するわけではありません。「目の前にある・対応を迫られる」が基本です。

会話で使えるfaceの例

A: What’s the biggest challenge your team faces?
チームが直面している最大の課題は何ですか。

B: We’re facing a shortage of experienced staff.
経験豊富なスタッフの不足に直面しています。

A: Can we avoid changing the plan?
計画を変えずに済ませられますか。

B: Let’s face it. The current plan isn’t working.
現実を認めましょう。今の計画はうまくいっていません。

しゅみすけ(大山俊輔)

faceを使うときは「対象を解決したか」より、「その対象を自分の正面に置いているか」を考えると自然です。

まとめ:faceは対象から目をそらさない

  • 名詞faceは人や物の「顔・正面・表面」
  • 動詞faceは「正面を対象へ向ける」
  • 建物なら「〜に面する」、問題なら「〜に直面する」
  • face the factsは、見たくない事実を認める
  • face a problembe faced with a problemは語順を混ぜない

この中心イメージは、複数の語義をつなぐ学習上の見方です。実際には構文や目的語との組み合わせで意味が決まるため、例文ごとの語法も一緒に覚えましょう。

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参考辞書

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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