
above one’s stationは、「自分の身分・立場にふさわしいと見なされる範囲を超えて」「分不相応に」という意味の英語表現です。
She married above her station.なら「彼女は自分より社会的地位が高い人と結婚した」、He has ideas above his station.なら「彼は自分の立場に不釣り合いな望みを持っている」という意味になります。
ただし、この表現には「人には決められた身分や格がある」という古い階級意識が含まれやすく、相手に直接使うと見下した言い方になり得ます。意味だけでなく、いつ避けたほうがよいかまで理解しておきましょう。
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above one’s stationの意味
above one’s stationの直訳は「その人のstationより上」です。ここでのstationは駅ではなく、社会の中での「地位・身分・立場」を表します。
- above:〜より上に、〜を超えて
- one’s:その人の
- station:社会的地位・身分
つまり、「その人に割り当てられたと考えられる社会的な位置より上」がもとのイメージです。日本語では、文脈に応じて「身分不相応」「立場に不釣り合い」「高望みして」と訳せます。
しゅみすけ(大山俊輔)
one’sはmy・your・his・herなどに変わる
辞書にあるone’sは、実際の文では主語や話題の人物に合わせて変化します。
- above my station:私の身分・立場より上
- above your station:あなたの身分・立場より上
- above his station:彼の身分・立場より上
- above her station:彼女の身分・立場より上
- above their station:彼らの身分・立場より上
That kind of job felt above my station.
そのような仕事は、自分の立場には高望みのように感じました。
They thought she was aiming above her station.
彼らは、彼女が身の丈を超えたものを狙っていると考えました。
one’sをそのまま会話で使うのではなく、誰の立場なのかに合わせて所有格を選ぶのがポイントです。
よく使われる形と自然な例文
marry above one’s station
marry above one’s stationは「自分より社会的地位・階級が高い人と結婚する」という、歴史物や階級社会の説明で見かける形です。
In the novel, he marries above his station.
その小説で、彼は自分より身分の高い人と結婚します。
Her relatives said she had married above her station.
親族は、彼女が自分より身分の高い相手と結婚したと言いました。
現代の実際のカップルに使うと、「二人には格の差がある」と評価する響きが出るため注意が必要です。
ideas above one’s station
have ideas above one’s stationは、能力や立場に合わない野心・期待を持っている、と批判する言い方です。
His boss accused him of having ideas above his station.
上司は彼が立場不相応な野心を持っていると非難しました。
She was told not to have ideas above her station.
彼女は身の程を超えた望みを持つなと言われました。
この形は、話し手が本人の可能性を狭く決めつけるニュアンスを帯びやすい表現です。
be above one’s station
仕事、相手、暮らしなどが「自分には高すぎる」と述べる形です。自分について冗談めかして使うこともあります。
A luxury suite like that is above my station.
あのような豪華なスイートは私には分不相応です。
I used to think that leadership role was above my station.
以前は、そのリーダー職は自分には高望みだと思っていました。
なぜ失礼・古風に聞こえることがあるの?

above one’s stationは、人には生まれや職業などによって定まる社会的な位置があり、その範囲を越えるべきではない、という発想から生まれた表現です。そのため、現代の会話で他人に向けると、次のように受け取られる可能性があります。
- あなたにはその仕事・相手・暮らしはふさわしくない
- 自分の立場をわきまえるべきだ
- 今より上を目指すのは思い上がりだ
Don’t aim above your station.
身の程を超えたものを目指すな。
文法的には正しくても、かなり批判的で尊大な言い方です。歴史的な社会観を説明するとき、小説やドラマの人物の偏見を表すとき、あるいは自分について自嘲的に言うときには使えますが、相手への助言としては避けたほうが安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
out of one’s leagueとの違い
out of one’s leagueも「自分にはレベルが高すぎる」という意味で使われますが、焦点が異なります。
- above one’s station:社会的地位・身分・立場に不相応だという古風な評価
- out of one’s league:能力や魅力などの差が大きく、自分には手が届かないという感覚
She’s out of my league.
彼女は僕には高嶺の花です。
They said she was above his station.
彼らは、彼女は彼の身分には高すぎると言いました。
恋愛でout of my leagueは自分を低く見積もる軽い冗談としても使われます。一方、above his stationは第三者が社会的な格付けをしている響きが強くなります。魅力的な恋愛相手を肯定的に表すなら、quite a catchの意味・使い方も参考になります。
above the lawとの違い
同じabove+名詞でも、意味の仕組みは異なります。
above one’s stationは「自分の社会的な位置より上」、above the lawは「法律の適用を受けない特別な位置にいる」という意味です。
She was accused of reaching above her station.
彼女は自分の立場を超えたものを求めていると非難されました。
No one is above the law.
誰も法律を超越することはできません。
後者の語順やbreak the lawとの違いは、above the lawの意味・使い方で詳しく解説しています。
日本人が間違えやすいポイント
stationを「駅」と解釈しない
この表現のstationはrailway stationやtrain stationの「駅」ではありません。「地位・身分」という、やや古い意味です。
高い地位にいる人を単純に表す言葉ではない
She is above my station.は、単に「彼女は私より役職が上です」と事実を説明する中立表現ではありません。「自分には不釣り合い」という評価が加わります。
役職の上下だけを客観的に言うなら、She has a more senior position than I do.(彼女は私より上位の役職に就いています)のように説明すると明確です。
get above oneselfとは区別する
get above oneselfは「うぬぼれる・思い上がる」という意味です。above one’s stationが身分や立場との不釣り合いを指すのに対し、こちらは本人の態度を批判します。
Don’t get above yourself.
思い上がらないで。
どちらも失礼になり得ますが、同じ表現ではありません。
失礼にならない簡単な英語で言い換える
「挑戦的な目標だ」「今の経験では難しい」と伝えたいだけなら、身分を持ち出す必要はありません。
- It’s an ambitious goal.:野心的な目標です
- It may be difficult at your current level.:今のレベルでは難しいかもしれません
- It’s a big step up.:大きなステップアップです
- He wants more than people expect of him.:彼は周囲の期待以上のものを望んでいます
That position is a big step up, but you can prepare for it.
その役職は大きなステップアップですが、準備することはできます。
It’s an ambitious goal, not an impossible one.
野心的な目標ですが、不可能ではありません。
このように言えば、難しさを伝えながら相手の身分や価値を決めつけずに済みます。
まとめ
above one’s stationは「自分の身分・社会的立場に不相応に」という意味です。one’sはmy・your・his・her・theirなどに変え、marry above her stationやideas above his stationの形で使われます。
一方で、階級意識や「身の程をわきまえろ」という見下す響きを帯びやすい表現です。現代の相手に直接使うより、歴史的背景や物語内の価値観を説明する表現として理解しておくのがよいでしょう。ほかの表現は、英熟語・定型表現の一覧から確認できます。









