depart fromの意味は?「方針・慣例から外れる」の使い方とdeviate・differとの違い

depart fromの意味と使い方を解説するアイキャッチ画像

depart fromを見て、「〜から出発する」と訳したことはありませんか?もちろんそれも正解です。ただし、仕事の方針や長年の慣例について使われると、「〜から外れる」「〜を離れて別のやり方を取る」という意味になります。

たとえば、This plan departs from our usual approach. は「この計画は、いつもの進め方とは異なる」という意味です。電車や人が場所を出る話ではありません。

この記事では、depart fromの意味と語順、ネイティブが感じるニュアンス、deviate fromdiffer fromとの違い、会話で使える簡単な言い換えまで例文で整理します。

depart fromの基本的な意味

depart fromには、大きく分けて次の2つの意味があります。

  • 場所から出発する
  • 方針・慣例・標準的なやり方から外れる

今回の記事で中心に扱うのは、2つ目の比喩的な使い方です。

Our new policy departs from past practice.
新しい方針は、これまでの慣例とは異なります。

departには「今いる場所を離れる」という感覚があります。そこに出発点・基準から離れるfromが続くため、「これまでの方針や慣例を起点として、そこから離れる」というイメージになります。

しゅみすけ(大山俊輔)

「出発する」と「方針から外れる」は別々の暗記項目に見えますが、どちらも「今いた場所・基準から離れる」と捉えると一本につながります。

depart fromの語順とよく使う形

基本の語順はシンプルです。

主語 + depart(s) from + 場所・方針・慣例・基準

場所から出発する

The train departs from Platform 6.
その電車は6番ホームから出発します。

Our flight departs from Haneda at 9:30.
私たちの便は9時30分に羽田を出発します。

目的地を表す場合は、depart from A for B(Aを出発してBへ向かう)という形も使えます。ただし日常会話では、より自然で簡単なleave forの使い方が選ばれることも多くあります。

方針・慣例・通常のやり方から外れる

The design departs from the original concept.
そのデザインは当初のコンセプトから外れています。

We decided to depart from our usual format.
私たちは、いつもの形式を変えることにしました。

Her latest novel departs from her earlier work.
彼女の最新小説は、これまでの作品とは作風が異なります。

目的語には、tradition(伝統)、practice(慣例)、policy(方針)、plan(計画)、standard procedure(標準手順)、the original idea(当初の案)などがよく置かれます。

ネイティブが感じるニュアンス

比喩的なdepart fromは、単に「違う」と述べるだけではありません。これまで基準としていたものがあり、そこから離れて別の方向へ進むという変化を感じさせます。

そのため、企業の方針、作品のスタイル、慣例、計画、標準手順などを説明する文章でよく使われます。日常会話でも使えますが、be different fromより少し硬く、説明的です。

This menu is a big departure from what the restaurant usually serves.
このメニューは、その店が普段出す料理とは大きく違います。

名詞形はa departure fromです。「〜からの転換」「従来とは異なるもの」という意味になります。

depart fromとdeviate from・differ fromの違い

depart from、deviate from、differ fromのニュアンスを比較する解説イラスト

depart from:従来の方針・慣例から離れる

元の方針やスタイルを離れ、別の方法へ移る変化に焦点があります。意図的な刷新を中立的・肯定的に表すこともできます。

The company is departing from its traditional sales model.
その会社は従来の販売モデルから転換しつつあります。

deviate from:基準・予定・正しい進路からそれる

deviate fromは、決められた基準や予定からずれることを強く意識させます。文脈によっては「守るべきものから外れた」という否定的な響きがあります。

Do not deviate from the safety procedure.
安全手順から外れないでください。

「逸脱する」を表す語の全体像は、「逸脱する」は英語で?deviate・stray fromなどの違いでも詳しく整理しています。

differ from:単に異なる

differ fromは、2つの人・物・考えに違いがあることを示します。「以前の基準から離れた」という移動や転換のイメージは必要ありません。

My opinion differs from yours.
私の意見はあなたの意見とは異なります。

使い分けの目安は次のとおりです。

  • 従来の方針や作風を変える:depart from
  • 規則・予定・基準からそれる:deviate from
  • 2つを比較して違うと言う:differ from

日常会話・仕事で使える例文

仕事・プロジェクト

Why did we depart from the original plan?
なぜ当初の計画から変更したのですか?

This proposal departs from our usual strategy.
この提案は、私たちの通常の戦略とは異なります。

We shouldn’t depart from the agreed guidelines without discussing it.
話し合いなしに、合意した指針から外れるべきではありません。

暮らし・イベント

Let’s depart from tradition and have a casual wedding.
伝統的な形にこだわらず、カジュアルな結婚式にしよう。

This year’s dinner departed from our usual family menu.
今年の夕食は、いつもの家族メニューとは違うものになりました。

作品・デザイン

The movie departs from the book in several places.
その映画は、いくつかの点で原作と内容が異なります。

Her new collection is a departure from her minimalist style.
彼女の新作コレクションは、従来のミニマルな作風から大きく変化しています。

日本人が間違えやすいポイント

depart fromを必ず「出発する」と訳さない

policytraditionなど、実際の場所ではない語がfromの後ろに来たら、「〜から出発する」ではなく「〜から外れる・〜とは違う方向へ進む」と考えます。

depart toではなく、出発点にはfrom

出発する場所はfrom、目的地はforで示すのが基本です。

  • depart from Tokyo:東京を出発する
  • depart for Osaka:大阪へ向けて出発する
  • depart from Tokyo for Osaka:東京を出発して大阪へ向かう

何にでもdepart fromを使わない

単純な比較なら、be different fromdiffer fromの方が自然です。

My bag is different from yours.
私のバッグはあなたのものとは違います。

ここでMy bag departs from yours.とは通常言いません。depart fromには、元になる方針・型・慣例から離れるという文脈が必要です。

しゅみすけ(大山俊輔)

迷ったときは、「もともとの路線があり、そこから方向を変えたのか」を考えてみましょう。単にAとBが違うだけなら、different fromで十分です。

すぐ出てこないときの簡単な言い換え

depart fromが思い出せなくても、基本的な英語で十分に伝えられます。

  • change the plan:計画を変える
  • do something differently:違うやり方でする
  • use a different approach:別の方法を使う
  • not follow the usual way:いつものやり方に従わない
  • be different from:〜とは異なる

We’re going to use a different approach this time.
今回は別のやり方を使います。

これはWe’re going to depart from our usual approach this time.より簡単で、会話でも自然です。

まとめ

depart fromは、「場所から出発する」に加えて、「方針・慣例・通常のやり方から離れる」という意味で使われます。

  • depart from+場所:〜から出発する
  • depart from+方針・慣例:〜から外れる、従来とは違う方向へ進む
  • a departure from:〜からの転換、従来とは異なるもの
  • deviate from:基準や正しい進路からそれる
  • differ from:単に異なる

まずは、We decided to depart from our usual approach.(私たちはいつものやり方を変えることにしました)のように、仕事や日常の「いつもと違う進め方」を話す一文から使ってみましょう。

ほかの英熟語も、意味・ニュアンス・使い方から理解したい方は、英熟語・定型表現の一覧もあわせてご覧ください。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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