for the recordの意味は?「念のため言っておくと」の使い方・ニュアンスと注意点

for the recordの意味・使い方・ニュアンスを解説するアイキャッチ画像

for the recordは、会話では「念のため言っておくと」「誤解のないようにはっきりさせると」という意味です。自分の立場や事実を明確にするときに使います。文字どおり「公式な記録として」という意味もあるため、場面によっては少し硬く、強い響きになる点がポイントです。

for the recordの基本的な意味

主な使い方は次の2つです。

  1. 記録のために・公式に言っておくと
  2. 念のため・誤解のないようにはっきり言うと

For the record, I voted against the proposal.
記録のために言っておくと、私はその提案に反対票を投じました。

For the record, I never said I wanted to quit.
誤解のないように言っておくと、私は辞めたいとは一度も言っていません。

しゅみすけ(大山俊輔)

日本語訳を一つに固定せず、「あとで誤解されないよう、今ここではっきりさせる」と考えると自然に理解できます。

なぜ「念のため言っておくと」になる?

recordは「記録」です。for the recordを文字どおり捉えると「記録に残すために」となります。会議や取材などでは、発言を正式な記録の一部として残す感覚です。

そこから日常会話でも、自分の発言や立場を記録に残すつもりではっきり示す表現として使われるようになりました。実際に録音や議事録がなくても使えます。

for the recordで事実を明確にする用法と誤解を訂正する用法を示す解説図

ネイティブが感じるニュアンス

for the recordには「私の立場を正確にしておきたい」という意識があります。単なる情報追加ではなく、次のような場面で自然です。

  • 自分について誤解されたくない
  • 誰が何を言ったのかを明確にしたい
  • 賛成・反対などの立場を残したい
  • 相手の説明を訂正したい

言い方によっては「一言言わせてもらうけど」「はっきりさせておくけど」のように、少し防御的・対立的にも聞こえます。穏やかに伝えたいときは、声の調子や後ろに続く内容を柔らかくしましょう。

語順と使い方

文頭に置く

最も一般的な形です。後ろにコンマを置き、そのあとで明確にしたい事実を述べます。

For the record, I support the team’s decision.
念のため言っておくと、私はチームの決定を支持しています。

For the record, we arrived before the deadline.
事実として言っておくと、私たちは締め切り前に到着しました。

文末に置く

先に発言してから「これは明確にしておきたいことです」と付け足す形です。

I offered to help, for the record.
念のため言っておきますが、私は手伝うと申し出ました。

文末に置くと、前の発言を強調したり、少し皮肉っぽく聞こえたりすることがあります。学習段階では文頭の形が使いやすいでしょう。

just for the record

justを付けたjust for the recordもよく使います。「ちょっと念のため」「一応はっきりさせると」という形ですが、必ずしも弱い表現になるわけではありません。

Just for the record, this was not my idea.
一応言っておきますが、これは私の案ではありません。

場面別の自然な例文

仕事・会議

For the record, the client approved the original design.
記録のために確認すると、クライアントは元のデザインを承認しました。

For the record, I raised this issue last week.
念のため言っておくと、私は先週この問題を提起しました。

友人・人間関係

For the record, I’m not angry. I’m just tired.
誤解のないように言うと、怒っているのではなく、ただ疲れているだけです。

For the record, Ken and I are just friends.
はっきり言っておくと、ケンと私はただの友達です。

家庭・日常会話

For the record, I did wash the dishes.
一応言っておくけど、皿洗いはちゃんとしました。

For the record, this restaurant was your choice.
念のため言っておくけど、このレストランを選んだのはあなたです。

最後の例は責任の所在を強調するため、冗談めいた口調でなければ責めているように聞こえる可能性があります。

文字どおり「公式記録として」の使い方

裁判、議会、会議、取材など、発言が実際に記録される場面では「公式な記録として」の意味になります。

Please state your full name for the record.
記録のため、氏名をフルネームで述べてください。

Let the record show that all members were present.
全員が出席していたことを記録に残してください。

この用法では、日常的な「念のため」よりも文字どおりの意味が前面に出ます。

似た表現との違い

just to be clear

just to be clearは「確認しておくと」「はっきりさせると」です。相手との認識をそろえる目的で使いやすく、for the recordより会話的です。

Just to be clear, the meeting starts at nine, right?
確認ですが、会議は9時開始ですよね?

for the recordは、自分の立場や事実を残しておく意識がより強くなります。

actually

actuallyの意味・使い方は「実は」「正確には」で、情報の訂正や意外な事実を伝えます。ただし、自分の立場を記録として明確にする含みはありません。

by the way

by the wayの意味・使い方は「ところで」「そういえば」で、話題を変えたり補足を加えたりする表現です。誤解を正すための表現ではありません。

日本人が間違えやすいポイント

単なる「参考までに」とは違う

「役に立つか分かりませんが、参考までに意見を伝える」なら、for what it’s worthが合います。for the recordは、事実や立場を明確にする表現です。

recordの発音に注意

ここでのrecordは名詞なので、一般に最初の音節を強く読むRE-cordです。動詞「記録する」のre-CORDとは強勢の位置が異なります。

責任逃れに聞こえることがある

For the record, it wasn’t my fault.のような文は「言っておくけど、私のせいではない」と強く自己弁護する響きがあります。親しい相手や職場では、必要以上に対立を生まないか考えて使いましょう。

しゅみすけ(大山俊輔)

柔らかく確認したいだけなら、Just to be clear … や I just want to clarify … のほうが安全な場面もあります。

簡単な英語で言い換えるなら

for the recordがすぐに出てこなければ、次のように直接伝えられます。

  • I want to make this clear.(この点をはっきりさせたいです)
  • I just want to clarify something.(一つ明確にしておきたいです)
  • Please remember that I said this.(私がこう言ったことを覚えておいてください)
  • The fact is that …(事実は〜です)

まとめ

for the recordは、文字どおりには「記録のために」、会話では「念のため言っておくと」「誤解のないようにはっきり言うと」という意味です。単なる補足ではなく、自分の立場や事実を明確に残すニュアンスがあります。

まずはFor the record, I …の形で、自分が賛成したこと、言っていないこと、事実として訂正したいことを続けてみましょう。ほかの表現は英熟語・定型表現の親記事で確認できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

ご相談専門お電話番号

※『すぐに体験してみたい!』派のあなたには、<無料体験レッスン>WEB見た、で特典あり。

無料体験レッスン

※『すぐに体験してみたい!』派のあなたには、<無料体験レッスン>WEB見た、で特典あり。

無料体験レッスン

前置詞を使った英熟語の一覧