
jerk aroundは、くだけた会話で「人を振り回す・雑に扱う」または「ふざける・だらだらする」と言いたいときに使う句動詞です。特に重要なのが、目的語を入れたjerk someone aroundという形。予定を何度も変える、説明せず待たせる、約束を守らないなど、相手の時間や気持ちを軽く扱う不満がにじみます。
この記事では、2つの意味、ネイティブが感じるニュアンス、目的語の位置、自然な例文、jack aroundやfool aroundとの違いまで整理します。
Contents
jerk aroundの意味は大きく2つ
1.jerk someone around:人を振り回す・雑に扱う
もっとも覚えておきたい使い方です。人に必要のない手間をかけさせたり、何度も話を変えたりして、相手をまともに扱わないことを表します。日本語では場面に応じて「振り回す」「たらい回しにする」「いい加減に扱う」「時間を無駄にさせる」などが自然です。
- They jerked me around for weeks before giving me an answer.
返事をくれるまで、何週間も振り回されました。 - Stop jerking your customers around.
お客さんをたらい回しにするのはやめてください。 - I feel like the airline is jerking us around.
航空会社にいい加減に扱われている気がします。 - Don’t jerk her around if you’re not serious about the relationship.
真剣に付き合う気がないなら、彼女を振り回さないで。
必ずしも大きな悪意や詐欺を意味するわけではありません。ただし、話し手は「こちらを尊重していない」「まともに対応してくれない」と感じています。そのため、相手に直接言うと強めの抗議になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
2.jerk around:ふざける・だらだらする
目的語を置かないjerk aroundは、「ふざける」「時間を無駄にする」「真面目に取り組まない」という意味でも使われます。
- We jerked around all afternoon and got nothing done.
午後ずっとだらだらして、何も終わりませんでした。 - Quit jerking around and help me pack.
ふざけていないで、荷造りを手伝って。 - The kids were jerking around instead of studying.
子どもたちは勉強せずにふざけていました。
この意味ではmess aroundやfool aroundのほうが広く使いやすく、jerk aroundには少し荒っぽい響きがあります。まずは「人を振り回す」のjerk someone aroundを優先して覚えると実用的です。
なぜjerkとaroundでこの意味になる?
jerkには、物や体を「急にぐいっと動かす」という感覚があります。aroundは、あちこち・定まらない動きを加えます。
そこから、jerk someone aroundは、相手を比喩的に「あっちへ、こっちへと急に動かす」イメージになり、予定や指示をころころ変えて人を振り回す意味につながります。実際に相手の体を引っぱるというより、時間・予定・感情を自分勝手に動かす感覚です。

語順:jerk me aroundが正解
「人を振り回す」のjerk aroundは、目的語をjerkとaroundの間に置ける分離型の句動詞です。特にme、you、him、her、us、themなどの代名詞は、必ず間に置きます。
- jerk me around 〇
- jerk around me ×(「私を振り回す」の意味にはならない)
- jerk the customer around 〇
- jerk around the customer △(目的の意味では不自然)
よく使う形もまとめて覚えましょう。
- Don’t jerk me around.(私を振り回さないで)
- Stop jerking me around.(いい加減、私を振り回すのをやめて)
- I’m tired of being jerked around.(振り回されるのにはうんざりです)
- They kept jerking us around.(彼らは何度も私たちを振り回しました)
場面別の自然な例文
仕事・サービス
- My manager keeps jerking me around about my schedule.
上司が勤務予定を何度も変えて、私を振り回します。 - We’ve been jerked around by three different departments.
私たちは3つの部署をたらい回しにされています。 - Are you offering me the job or just jerking me around?
採用する気があるんですか、それとも私を振り回しているだけですか。
恋愛・人間関係
- He cancels every plan at the last minute. I’m tired of being jerked around.
彼は毎回直前に予定をキャンセルします。振り回されるのはもううんざりです。 - I need an honest answer. Please don’t jerk me around.
正直な答えが欲しいの。お願いだから私を振り回さないで。
旅行・買い物
- The hotel jerked us around over the refund.
ホテルは返金のことで私たちを散々振り回しました。 - They changed the delivery date again. They’re jerking us around.
また配達日を変えました。こちらをいい加減に扱っています。
jack around・mess around・fool aroundとの違い
| 表現 | 中心的な意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| jerk someone around | 人を振り回す・雑に扱う | 相手を尊重しない対応への不満が強い |
| jack someone around | 人に面倒をかける・振り回す | jerk aroundに非常に近い米口語。やや荒っぽい |
| mess someone around | 人を振り回す・困らせる | 幅広い場面で使える。英式英語でもよく聞く |
| fool around | ふざける・だらだらする | 人を目的語にするより、本人たちの行動を表すことが多い |
jerk aroundとjack aroundは意味がかなり近く、文脈によって置き換えられます。ただし、実際の会話で「人を振り回す」と言うならjerk someone aroundは覚える価値の高い形です。一方、単に「ふざける」ならmess aroundやfool aroundのほうが無難です。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすいポイント
around jerkとは言わない
英語の語順はjerk + 人 + aroundです。日本語の「周り」の感覚でaroundを先に置かないようにしましょう。
体を「ガクッと動かす」とは文型が違う
He jerked his head around.なら「彼は頭をぱっと振り向けた」という物理的な動きにも読めます。人を目的語にした会話では「振り回す」が一般的ですが、周囲の文脈で判断します。
フォーマルな場面では強すぎることがある
You’re jerking me around.は相手を責める直接的な言い方です。職場や接客で冷静に問題を伝えるなら、事実を説明する言い換えが安全です。
簡単な英語で言い換えるなら
jerk aroundが出てこないとき、または丁寧に伝えたいときは、何が困るのかをそのまま言えば十分通じます。
- They keep changing the plan.
彼らは何度も予定を変えます。 - They’re wasting my time.
彼らは私の時間を無駄にしています。 - I’m not being treated fairly.
私は公平に扱われていません。 - Please give me a clear answer.
はっきり答えてください。 - Stop fooling around.
ふざけるのはやめて。
まとめ
jerk aroundの重要ポイントは次のとおりです。
- jerk someone around=人を振り回す・雑に扱う・たらい回しにする
- jerk around=ふざける・だらだらする
- 代名詞は間に置き、jerk me aroundの語順にする
- 不満や非難がにじむ、くだけた少し強めの表現
- 丁寧に言うならThey keep changing the plan.など、問題を直接説明する
まずはI’m tired of being jerked around.(振り回されるのにはうんざりです)をひとかたまりで覚えると、仕事・旅行・人間関係のさまざまな場面で応用できます。
ほかの表現も意味だけでなく語順やニュアンスまで理解したい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。









