
rub it in は、相手が気にしている失敗・負け・恥ずかしい出来事などを何度も話題にして、「追い打ちをかける」「嫌なことをわざわざ蒸し返す」という意味の口語表現です。
特によく使うのが Don’t rub it in.。「もう分かっているから、それ以上言わないで」という気持ちを短く伝えられます。
この記事では、rub と in から意味をつかむ考え方、it の正体と語順、自然な例文、remind・gloat・rub off on との違いまで分かりやすく解説します。
この記事の要点
- rub it in:嫌な事実を繰り返し言って、相手をさらに嫌な気持ちにさせる
- 定番フレーズ:Don’t rub it in.(追い打ちをかけないで)
- it:すでに話題になっている失敗・負け・不運など
- 簡単な言い換え:Stop talking about it. / You don’t have to remind me.
Contents
rub it inの基本的な意味
rub it in の意味は、直訳の「それをこすり込む」から比喩的に広がったものです。相手の心にすでにある痛い事実を、言葉でさらにこすり込むような感覚があります。
Don’t rub it in.
もう追い打ちをかけないで。
I know I missed the deadline. You don’t have to rub it in.
締め切りに遅れたのは分かってるよ。わざわざ追い打ちをかけなくていいでしょ。
単に「もう一度言う」だけでなく、相手が嫌がっていることを承知で強調するニュアンスが重要です。冗談めいた会話でも使いますが、言い方によっては本気の不快感も表せます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ「追い打ちをかける」という意味になる?
rubは「こする」
rub は「表面に触れながら、何度もこする」という動作です。たとえば rub your eyes は「目をこする」、rub cream into your hands は「クリームを手にすり込む」です。
inは「中へ入り込む」感覚
ここでの in は、何かを内側へ入れ込むイメージを加えます。痛い事実を一度伝えるだけでなく、何度も言葉にして相手の心へ「こすり込む」ため、比喩的に「追い打ちをかける」という意味になります。
日本語の「傷口に塩を塗る」「痛いところを何度も突く」に近い発想です。ただし、rub it in は日常の軽い失敗や勝ち負けにもよく使われます。
itは何を指す?語順は?
この表現の it は、会話ですでに分かっている不愉快な事実を指します。
- 試験に落ちたこと
- 試合やゲームに負けたこと
- 予定に遅れたこと
- 恥ずかしい失敗をしたこと
- 自分だけ損をしたこと
たとえば友人が “You lost again!” と何度も言う場面では、it は「また負けたという事実」です。その内容を繰り返す必要がないため、通常は rub it in と言います。
語順:rub + it + in
〇 Don’t rub it in.
× Don’t rub in it.
it のような代名詞は rub と in の間に置く、とひとかたまりで覚えましょう。
一方、文字どおり「クリームなどをすり込む」場合は、rub the cream in / rub in the cream の両方が可能です。しかし「追い打ちをかける」の慣用表現では、圧倒的に rub it in が基本です。
よく使う形と自然な例文
Don’t rub it in.
最も定番の形です。短いぶん、声の調子で冗談にも本気の抗議にもなります。
A: I finished first, and you came last.
僕は1位で、君は最下位だったね。
B: I know. Don’t rub it in.
分かってるよ。追い打ちをかけないで。
You don’t have to rub it in.
「そこまで言わなくてもいいでしょ」と少し説明的に伝える形です。
I already apologized. You don’t have to rub it in.
もう謝ったでしょ。いつまでも責めなくていいじゃない。
Why do you keep rubbing it in?
keep + 動詞ing で「なぜ何度も言い続けるの?」となります。
Why do you keep rubbing it in? I said I was sorry.
どうして何度も蒸し返すの?謝ったでしょ。
rub someone’s nose in it
rub someone’s nose in it は、相手の失敗や悪い状況をこれ見よがしに突きつける、というさらに強い表現です。
He won the contract and rubbed his rival’s nose in it.
彼は契約を勝ち取り、ライバルにこれ見よがしに見せつけた。
かなり意地悪な響きがあるため、自分から使うより、誰かの態度を説明するときに向いています。
場面別の会話例文
仕事
I know my presentation went badly. Please don’t rub it in.
プレゼンがうまくいかなかったのは分かっています。どうか追い打ちをかけないでください。
Everyone saw the typo, so there’s no need to rub it in.
誤字はみんな見ていますから、これ以上わざわざ言う必要はありません。
恋愛・人間関係
Yes, I forgot our anniversary. Are you going to rub it in all week?
うん、記念日を忘れたよ。一週間ずっとそのことを言うつもり?
She kept rubbing it in that she had been right.
彼女は自分が正しかったことを何度も強調してきた。
学校・学習
My little brother got a higher score and spent all evening rubbing it in.
弟は僕より高い点を取り、夕方ずっとそのことを自慢げに言ってきた。
日常会話・ゲーム
You beat me by one point. Don’t rub it in!
1点差で勝っただけでしょ。これ見よがしに言わないでよ!
A: It’s sunny here. How’s your rainy vacation?
こっちは晴れてるよ。雨の休暇はどう?
B: Very funny. Rub it in, why don’t you?
はいはい、おもしろいね。もっと追い打ちをかけたら?
最後の Rub it in, why don’t you? は、文字どおり勧めているのではなく、「そこまで言う?」「好きなだけ追い打ちをかければ」という皮肉です。

rub it inと似た表現の違い
remind:思い出させる
remind は中立的に「思い出させる」。忘れないよう予定を伝える場合にも使えるため、意地悪とは限りません。
Thanks for reminding me about the meeting.
会議のことを思い出させてくれてありがとう。
嫌な事実について “You don’t have to remind me.” と言えば、「言われなくても分かっている」と、rub it in に近い気持ちを簡単に表せます。
gloat:勝ち誇る
gloat は、自分の成功や相手の失敗を喜び、勝ち誇った態度を見せることです。
Stop gloating. It was just one game.
勝ち誇るのはやめて。たった1試合でしょ。
gloat は「勝ち誇る側の態度」に焦点があります。rub it in は、嫌な事実を相手に何度も言う「行為」に焦点があります。
rub off on:性格・習慣などがうつる
rub off on は形が似ていますが、意味はまったく異なります。人の性格・習慣・気分などが周囲へ自然に影響することです。
Her confidence rubbed off on me.
彼女の自信が私にもうつった。
詳しい語順やニュアンスは、rub off onの意味・使い方で解説しています。
| 表現 | 中心の意味 | ポイント |
|---|---|---|
| rub it in | 追い打ちをかける | 嫌な事実を何度も言う |
| remind | 思い出させる | 中立的にも使える |
| gloat | 勝ち誇る | 得意げな態度に注目 |
| rub off on | 性格などがうつる | 自然な影響に注目 |
日本人が間違えやすいポイント
人を目的語にしない
「彼に追い打ちをかける」を直訳して rub him in とは言いません。基本は「嫌な事実」を it で受ける rub it in です。
相手を明示したいときは、文脈で示すか、強い表現 rub his nose in it を使います。
普通の注意や批判すべてに使うわけではない
上司が一度だけ問題点を指摘した場合、通常は rub it in とは言いません。同じ失敗を繰り返し持ち出し、相手をさらに嫌な気持ちにさせるときに合います。
自分からrub it inしない
I rubbed it in. は「私は意地悪く追い打ちをかけた」という告白に近くなります。勝ったときに得意げに相手の失敗を繰り返すのは、人間関係では避けたい使い方です。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
rub it in がすぐに出てこなくても、次の基本英語で十分に気持ちを伝えられます。
Stop talking about it.
そのことを言うのはやめて。
You don’t have to remind me.
言われなくても分かってるよ。
I already know.
もう分かってるよ。
Please don’t mention it again.
もうその話をしないでください。
仕事などで角を立てたくない場面では、最後の Please don’t mention it again. が直接的すぎず使いやすい表現です。
まとめ
rub it in は、相手が気にしている失敗や負けを何度も言って「追い打ちをかける」「嫌なことを蒸し返す」という意味です。
- 最重要フレーズは Don’t rub it in.
- it は会話ですでに分かっている嫌な事実を指す
- 語順は rub + it + in
- remind は中立的、gloat は勝ち誇る態度
- rub off on は「性格・習慣などがうつる」で別の表現
まずは、友人や家族との軽いやり取りで使いやすい Don’t rub it in! を声に出して練習してみましょう。ほかの表現もまとめて学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧もあわせてご覧ください。









