
such being the case は、「そういう事情なので」「そのような状況であるから」という意味の定型表現です。前に述べた事情を受けて、そこから自然に導かれる判断や行動を続けます。
Such being the case, we decided to postpone the trip.
そういう事情なので、私たちは旅行を延期することにしました。
ただし、この形は現代の日常会話ではかなり硬く、古風に響くことがあります。通常は that being the case や in that case のほうが自然です。意味だけでなく、実際にどの形を選べばよいかまで見ていきましょう。
Contents
such being the caseの意味とニュアンス
such being the case を直訳に近く分けると、次のようになります。
- such:そのような
- being:〜であるので/〜である状態で
- the case:実情・事実・状況
全体では「そのような状況であるので」となり、日本語では「そういう事情なので」「それが事実なら」「そのようなわけで」などと訳せます。
ここでの case は「事件」や「容器」ではなく、実際の状況・事情です。
しゅみすけ(大山俊輔)
文の形と基本的な語順
多くの場合、文頭に置いてカンマで区切ります。
Such being the case, + 主語 + 動詞 …
The road was covered with snow. Such being the case, we turned back.
道路は雪で覆われていました。そういう状況だったので、私たちは引き返しました。
No one had enough experience. Such being the case, the company hired an outside adviser.
十分な経験を持つ人がいませんでした。そのような事情から、会社は外部の助言者を雇いました。
such being the case 自体には時制を示す定形動詞がありません。これは「独立分詞構文」と呼ばれる形で、the case が意味上の主語、being が「〜である」を表しています。
自然な例文で使い方を確認
仕事
The client needed the revised plan by Friday. Such being the case, we rearranged our schedule.
顧客は修正案を金曜日までに必要としていました。そういう事情なので、私たちは予定を組み直しました。
The data was incomplete. Such being the case, no final conclusion could be reached.
データが不完全でした。そのような状況だったため、最終的な結論は出せませんでした。
旅行・暮らし
All trains had stopped running. Such being the case, we looked for a hotel nearby.
すべての電車が運転を停止していました。そういうわけで、近くのホテルを探しました。
The store was already closed. Such being the case, we ordered dinner online.
店はすでに閉まっていました。そのため、私たちは夕食をオンラインで注文しました。
人間関係・学習
Neither of us was ready to compromise. Such being the case, we ended the discussion for the day.
どちらも譲歩する準備ができていませんでした。そういう状況なので、その日の話し合いを終えました。
The exam covered chapters one through five. Such being the case, Maya focused her review on those chapters.
試験範囲は第1章から第5章でした。そのため、マヤはその範囲を中心に復習しました。
such being the case・that being the case・in that caseの違い

such being the case:硬く古風
such は「前述のような」という意味ですが、such being the case というまとまりは非常に改まった響きがあります。古い文章、法律・学術寄りの文体、意図的に格調を出す文章で見かけることがあります。
that being the case:現代英語で使いやすい
that being the case も「そういう事情なら」「それが事実なら」という意味です。書き言葉にも会話にも使え、現代英語ではこちらのほうが自然です。
The forecast says it will rain all day. That being the case, let’s meet online.
予報では一日中雨です。そういうことなら、オンラインで会いましょう。
such は「前述のような事情」、that は「今述べたその事情」を指します。意味の差は小さく、主な違いは文体と自然さです。
in that case:会話の「それなら」
in that case は、相手から新しい情報を聞いて「それなら」「その場合は」と反応するときに非常によく使います。
A: The café is closed today.
今日はそのカフェ、休みだよ。B: In that case, let’s go somewhere else.
それなら、別のところへ行こう。
会話で即座に返すなら in that case、少し整理して「その事情を踏まえると」と述べるなら that being the case が使いやすい選択です。
because・thereforeとの違い
becauseは原因を一つの文に入れる
We turned back because the road was covered with snow.
道路が雪で覆われていたので、私たちは引き返しました。
because は原因を直接示します。一方、such being the case は、すでに説明した状況全体を受けて次の結論へ進みます。
thereforeは論理的な結果を強く示す
The data was incomplete. Therefore, we delayed the decision.
データが不完全でした。したがって、決定を延期しました。
therefore は「したがって」と論理的な因果を明確に示す副詞です。such being the case は「そのような事情のもとで」という背景への目配りがあります。
in view ofとの違い
in view of は「〜を考慮して・〜を踏まえて」の意味で、後ろには名詞を置きます。
- In view of the weather, we canceled the picnic.
天候を考慮して、ピクニックを中止しました。 - It was raining heavily. That being the case, we canceled the picnic.
激しい雨が降っていました。そういう状況なので、ピクニックを中止しました。
in view of は考慮する対象を同じ文の中に置き、that being the case は前の文で述べた事情を受けます。
日本人が間違えやすいポイント
such being caseとtheを抜かない
case の前には the が必要です。
- 正:such being the case
- 誤:such being case
日常会話で無理に使わない
文法的に正しくても、such being the case は会話では大げさに聞こえる可能性があります。意味を理解するために覚えつつ、自分で話すときは that being the case や in that case を優先すると自然です。
簡単な英語で言い換えるなら?
この表現が出てこなくても、so や because of that で十分に伝わります。
- The office was closed. Such being the case, we worked from home.
→ The office was closed, so we worked from home. - We had very little time. Such being the case, we took a taxi.
→ We had very little time. Because of that, we took a taxi.
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
- such being the case は「そういう事情なので」「そのような状況であるから」
- 前に述べた状況を受けて、その結果となる判断・行動を続ける
- 文頭に置き、通常は後ろをカンマで区切る
- 正しい表現だが、現代英語では硬く古風に響きやすい
- that being the case のほうが現代の文章・会話で自然
- in that case は会話の「それなら・その場合」
- 簡単に言うなら so や because of that で言い換えられる
ほかの定型表現も意味・語順・類似表現との違いから学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめもあわせてご覧ください。









