vote with your feetの意味は?「行動で意思表示する」の使い方とvote with your walletとの違い

vote with your feetの意味は「去る・選ばないことで意思表示する」と解説するアイキャッチ

「サービスには不満があるけれど、店員に文句を言うのではなく、その店へ行くのをやめた」。そんな選択や行動そのものを意思表示にするとき、英語では vote with your feet という表現が使えます。

直訳は「自分の足で投票する」ですが、実際に投票所で足を使うという意味ではありません。人や場所、会社、サービスなどから離れる・選ばない・別の選択肢へ移ることで、自分の考えを示すという比喩です。

この記事では、vote with your feet の意味とニュアンス、よく使う語順、自然な例文、vote with your walletwalk away との違いまで詳しく解説します。

vote with your feetの意味

vote with your feet は、主に次のような意味です。

  • その場を去ることで意思表示する
  • 利用しない・参加しないという選択で評価を示す
  • よりよい場所や選択肢へ移ることで態度を示す

日本語では「行動で意思表示する」「見切りをつけて離れる」「利用をやめることで不満を示す」などと訳すと自然です。

Customers voted with their feet and stopped coming to the restaurant.
お客さんはその店に来なくなることで、意思表示をしました。

ここでの voted は正式な選挙の「投票」ではありません。店を選ぶかどうかという行動が、まるで賛成票・反対票のように見えるという発想です。

しゅみすけ(大山俊輔)

口で「嫌だ」と言わなくても、行かない・選ばないという行動には意思が表れます。そこがこの表現の中心です。

なぜ「足で投票する」がこの意味になる?

vote は「投票して支持や選択を示す」、feet は「その場を離れたり、別の場所へ移ったりする手段」です。

つまり、vote with your feet は次のようなイメージで理解できます。

  1. ある店・会社・地域などに不満を感じる
  2. 言葉だけで抗議するのではなく、そこを離れる
  3. 「私はここを選ばない」という考えが行動に表れる

特に、たくさんの人が同じように離れた結果、店の客足が減る、社員が辞める、住民が別の地域へ移る、といった文脈でよく使われます。

vote with your feetは去る・選ばない、vote with your walletは買う・買わないことで意思表示する違い

ネイティブが感じるニュアンス

vote with your feet には、単なる「移動」以上に、選択には評価が含まれているというニュアンスがあります。

たとえば、映画の途中で席を立った人について He left the theater. と言えば、単に「劇場を出た」という事実です。一方、He voted with his feet. と言えば、「その映画や上映に価値を感じず、去ることで判断を示した」という含みが出ます。

ただし、いつも怒りや抗議を強く表すとは限りません。「条件のよい会社へ転職した」「住みやすい町へ引っ越した」のように、人々が実際の選択で好みを示したという比較的客観的な説明にも使われます。

よく使われる形と語順

主語+vote with+所有格+feet

基本形は次の通りです。

人+vote with+その人に合う所有格+feet

  • I vote with my feet.
  • You vote with your feet.
  • He votes with his feet.
  • She votes with her feet.
  • We vote with our feet.
  • They vote with their feet.

辞書では vote with your feet と載っていることが多いものの、文中では主語に合わせて所有格を変えます。

過去形 voted がよく使われる

実際に客が減った、社員が辞めたなど、起きた結果を述べる場面では過去形が自然です。

Many employees voted with their feet after the new policy was introduced.
新しい方針が導入されたあと、多くの社員が辞めることで意思表示しました。

進行形は「離れる動きが続いている」

Young families are voting with their feet and moving out of the city.
若い世帯は実際にその都市を離れ、別の場所へ移っています。

are voting にすると、今まさに多くの人が選択を変えつつある流れを表せます。

場面別:vote with your feetの自然な例文

買い物・サービス

If the service keeps getting worse, customers will vote with their feet.
サービスが悪くなり続ければ、お客さんは店を利用しなくなるでしょう。

People voted with their feet and chose the smaller café next door.
人々は行動で意思を示し、隣の小さなカフェを選びました。

仕事・転職

When the company ended remote work, some workers voted with their feet.
会社がリモートワークを廃止すると、一部の社員は退職することで意思表示しました。

Talented staff are voting with their feet for companies that offer more flexibility.
優秀な人材は、より柔軟な働き方ができる会社へ移るという選択をしています。

地域・暮らし

Residents voted with their feet after rents rose sharply.
家賃が急上昇したあと、住民はその地域を離れることで意思を示しました。

Families are voting with their feet by moving closer to better schools.
家庭は、よりよい学校の近くへ引っ越すという行動で選択を示しています。

イベント・娯楽

The audience voted with their feet during the long intermission.
長い休憩時間のあいだに、観客は帰ることで評価を示しました。

If viewers dislike the new format, they can vote with their feet and watch something else.
視聴者が新しい形式を気に入らなければ、別の番組を見ることで意思表示できます。

vote with your walletとの違い

vote with your wallet(または vote with your dollars)は、「何を買うか・何にお金を使わないか」で意思を示す表現です。

表現 意思表示の方法 典型的な場面
vote with your feet 去る、利用しない、別の場所へ移る 店、会社、地域、イベント
vote with your wallet 買う、買わない、お金の使い先を変える 商品、ブランド、企業活動

Consumers can vote with their wallets by supporting local businesses.
消費者は地元企業を応援する買い方によって意思表示できます。

店へ行かなくなる場面では両方の意味が重なることもあります。ただし、「その場を去る・別へ移る」ことに焦点があれば feet、「購入や支出」に焦点があれば wallet がぴったりです。

walk away・boycottとの違い

walk away:単に離れる・手を引く

walk away は、場所を立ち去るほか、交渉や関係から「手を引く」という意味でも使えます。ただし、それだけでは社会的な評価や抗議を示すとは限りません。

She walked away from the deal.
彼女はその取引から手を引きました。

一方、vote with her feet と言えば、離れるという決断が「その条件を支持しない」という意思表示になったことを強調します。

boycott:意図的に利用・参加を拒否する

boycott は、抗議などを目的に商品を買わない、イベントに参加しないという、より明確で意図的な拒否です。個人でも使えますが、組織的・集団的な運動にもよく使われます。

vote with your feet は必ずしも運動や抗議活動ではありません。「魅力がないから自然に客が離れた」という状況にも使える点が違います。

日本人が間違えやすいポイント

本物の選挙の投票には使わない

投票所で候補者に一票を入れるなら、普通は vote for a candidatecast a vote を使います。

I voted for the candidate.
私はその候補者に投票しました。

vote with my feet にすると、「そこを離れる・別の選択肢へ移ることで考えを示した」という比喩になります。

yourを固定しない

Customers voted with your feet. は誤りです。主語が customers なので、Customers voted with their feet. とします。

feetをfootにしない

この定型表現では、通常は複数形の feet を使います。vote with your foot とはしません。

「何となく去った」だけでは使いにくい

電車に間に合うために店を出た、用事があるので会場を離れた、というだけなら leave が自然です。去る行動に「支持しない」「別を選ぶ」という判断が表れているときに vote with your feet が生きます。

しゅみすけ(大山俊輔)

「足を使った」ことよりも、「残る・去るの選択が評価になった」ことを意識すると、使う場面を判断しやすくなります。

すぐに出てこないときの簡単な言い換え

vote with your feet がすぐに出てこなくても、基本的な英語で十分に伝えられます。

  • People showed what they thought by leaving.
    人々は去ることで自分の考えを示しました。
  • They stopped using the service because they were unhappy.
    不満があったので、彼らはそのサービスを使うのをやめました。
  • Many workers left for better jobs.
    多くの社員がよりよい仕事へ移りました。
  • Customers chose another store.
    お客さんは別の店を選びました。

特に show what you think by leaving は、イディオムの意味をそのまま短く説明できる便利な言い換えです。

会話で使ってみよう

A: Why is that gym so empty now?
A:あのジム、どうして今はあんなに空いているの?

B: They raised the fees twice, so members voted with their feet.
B:料金を2回も値上げしたから、会員が離れていったんだよ。

A: Did anyone complain about the new office policy?
A:新しい社内方針について、誰か苦情を言ったの?

B: Not much, but several people voted with their feet and resigned.
B:あまり言わなかったけれど、何人かは辞めることで意思表示したよ。

「言葉ではあまり言わなかったが、行動には出た」という対比を作ると、このイディオムを自然に使えます。

まとめ

vote with your feet は「その場を去る・利用しない・別の選択肢へ移ることで意思表示する」というイディオムです。

  • 直訳は「自分の足で投票する」
  • 実際は「去る・選ばないという行動で評価を示す」
  • 主語に合わせて my / your / his / her / our / their を変える
  • 支出や購入に焦点を当てるなら vote with your wallet
  • 単なる退出ではなく、選択が意思表示になっている場面で使う

まずは Customers voted with their feet.(お客さんは離れることで意思表示した)の一文から覚えてみてください。

ほかの会話で役立つ表現は、英熟語・定型表現のまとめでも紹介しています。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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