
wear your heart on your sleeve は、直訳すると「心を袖につける」。実際には、自分の感情を隠さず、周囲に分かるように表に出すという英語イディオムです。
うれしいときは満面の笑みになり、傷ついたときは落ち込んでいることがすぐ分かる。好きな人への気持ちも隠せない。そんな、感情が外から見えやすい人について使われます。
She wears her heart on her sleeve.
彼女は感情を隠さず、素直に表に出します。
この記事では、wear your heart on your sleeve の意味とニュアンス、主語に合わせた語順、恋愛や仕事での自然な例文、show your feelings や be an open book との違いまで解説します。
Contents
wear your heart on your sleeveの意味
wear one’s heart on one’s sleeve は、次のような意味です。
- 感情を隠さず表に出す
- 気持ちが態度や表情に現れやすい
- 好意・悲しみ・不安などを率直に見せる
日本語では、文脈に応じて「感情をあらわにする」「気持ちを隠さない」「感情が顔に出る」「素直に気持ちを表す」などと訳せます。
Jack has always worn his heart on his sleeve.
ジャックは昔から、自分の気持ちを隠さず表に出す人です。
特定の瞬間に一度だけ感情を見せたというより、その人の性格・いつもの傾向を説明する場面でよく使われます。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜ「心を袖につける」がこの意味になる?
英語の heart は、身体の心臓だけでなく、愛情・感情・本心の象徴としてよく使われます。sleeve は服の「袖」です。
大切な心を胸の奥に隠さず、誰からも見える袖の上に置いている――このイメージから、内面の感情を外から見えるようにするという意味になります。
実際にハート形のものを袖につけるわけではありません。「隠しておくはずの心が、人目につく場所へ出ている」という比喩です。
ネイティブが感じるニュアンス
この表現には、率直・誠実・愛情深いという好意的な響きが出ることがあります。
I like that he wears his heart on his sleeve. You always know how he feels.
彼が気持ちを隠さないところが好きです。いつも彼の気持ちが分かります。
一方で、感情が見えすぎるために傷つきやすい、駆け引きが苦手、仕事で冷静さを保ちにくいという含みになることもあります。
In negotiations, try not to wear your heart on your sleeve.
交渉では、感情をあまり表に出しすぎないようにしましょう。
つまり、この表現自体が褒め言葉・悪口のどちらかに固定されているのではなく、話し手の文脈によって評価が変わります。
よく使う形と所有格
辞書形は次のように表されます。
wear one’s heart on one’s sleeve
one’s は、実際の主語に合わせて変えます。
| 主語 | 自然な形 |
|---|---|
| I | wear my heart on my sleeve |
| you | wear your heart on your sleeve |
| he | wear his heart on his sleeve |
| she | wear her heart on her sleeve |
| we | wear our hearts on our sleeves |
| they | wear their hearts on their sleeves |
主語が複数なら、一般に hearts と sleeves も複数形にします。
They wear their hearts on their sleeves.
彼らは自分たちの感情を隠さず表に出します。
三人称単数ではwears
Emma wears her heart on her sleeve.
エマは感情を素直に表します。
過去形はwore、過去分詞はworn
He wore his heart on his sleeve when he was younger.
彼は若いころ、感情を隠さず表に出していました。
She has always worn her heart on her sleeve.
彼女は昔からずっと気持ちを隠さない人です。
場面別の自然な例文
恋愛
Leo wears his heart on his sleeve, so everyone knows he likes Mia.
レオは気持ちを隠せないので、彼がミアを好きなことはみんな知っています。
I don’t want to wear my heart on my sleeve too early in the relationship.
付き合い始めの早い段階で、自分の気持ちをすべて見せたくはありません。
友人・家族
My sister wears her heart on her sleeve. You can tell immediately when something is wrong.
姉は感情がすぐ表に出ます。何かあったときはすぐ分かります。
He wears his heart on his sleeve and isn’t afraid to tell his friends he loves them.
彼は気持ちを素直に表し、友達に大切だと伝えることをためらいません。
仕事
Our manager wears her heart on her sleeve, which makes her easy to trust.
私たちのマネージャーは感情を隠さないので、信頼しやすい人です。
Try not to wear your heart on your sleeve during the interview.
面接では、感情をあまり顔に出しすぎないようにしましょう。
スポーツ・趣味
The coach wears his heart on his sleeve during every game.
そのコーチは毎試合、感情をはっきり表に出します。
Fans wore their hearts on their sleeves after the final match.
決勝戦のあと、ファンは喜びや悲しみを隠さず表しました。
show your feelingsとの違い
show your feelings は「感情を表す」という直接的で中立的な表現です。一度の行動にも、その人の傾向にも使えます。
It’s okay to show your feelings.
自分の気持ちを表しても大丈夫ですよ。
一方、wear your heart on your sleeve は比喩的で、「感情が人から見えやすい」という人柄を印象的に表します。

be an open bookとの違い
be an open book は、「考えていることや過去などが分かりやすく、秘密が少ない人」という表現です。
You can ask me anything. I’m an open book.
何でも聞いてください。私は隠し事をしない人です。
wear your heart on your sleeve が感情の見えやすさに焦点を当てるのに対し、be an open book は考え・経験・情報を含めたその人全体の分かりやすさを表します。
be emotionalとの違い
be emotional は、「感情的になる」「感情が高ぶっている」という状態を表します。泣いたり、怒ったりして冷静でないという否定的な響きになることもあります。
He became emotional during the speech.
彼はスピーチ中に感情が高ぶりました。
wear your heart on your sleeve は必ずしも冷静さを失っているわけではありません。落ち着いていても、自分の好意や喜びを率直に見せる人に使えます。
keep your cards close to your chestとは反対に近い
keep your cards close to your chest は、計画・考え・感情などを人に明かさず、自分の内側に隠しておく表現です。
She keeps her cards close to her chest and rarely talks about her feelings.
彼女は考えを明かさず、自分の気持ちについてほとんど話しません。
そのため、人柄を対比すると次のように言えます。
Ben wears his heart on his sleeve, but his brother keeps his cards close to his chest.
ベンは感情を隠さない人ですが、弟は自分の考えをなかなか明かしません。
日本人が間違えやすいポイント
heartとsleeveの所有格をそろえる
She wears your heart on her sleeve. ではありません。主語が she なら、She wears her heart on her sleeve. と両方を her にします。
感情を「袖で拭う」という意味ではない
on your sleeve は、感情が外から見える場所にあるという比喩です。涙を袖で拭いたり、腕で何かを表現したりする意味ではありません。
一時的な表情だけなら大げさになることがある
「その知らせを聞いて笑った」という一度の反応なら、She smiled when she heard the news. で十分です。このイディオムは、その人が普段から感情を隠さない傾向を説明するときに特に自然です。
heart on sleeveだけに省略しない
基本は wear+heart+on+sleeve まで含めた定型表現です。タイトルや見出しを除き、通常の文では動詞 wear を入れます。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐに出てこないときの簡単な言い換え
このイディオムが出てこなくても、中学英語で十分に伝えられます。
- She doesn’t hide her feelings.
彼女は自分の気持ちを隠しません。 - You can easily see how he feels.
彼がどう感じているかは、すぐ分かります。 - He is very open about his feelings.
彼は自分の気持ちをとても率直に話します。 - Her feelings show on her face.
彼女の気持ちは顔に出ます。
特に She doesn’t hide her feelings. は、難しい単語なしで中心の意味をそのまま伝えられる便利な言い換えです。
会話で使ってみよう
A: Do you think Sam likes her?
A:サムは彼女のことが好きだと思う?B: Definitely. He wears his heart on his sleeve.
B:間違いないよ。彼は気持ちを隠せないからね。
A: Is your new boss easy to read?
A:新しい上司は考えていることが分かりやすい?B: Yes. She wears her heart on her sleeve.
B:うん。感情を隠さず表に出す人だよ。
まとめ
wear your heart on your sleeve は、「自分の感情を隠さず、周囲に分かるように表に出す」というイディオムです。
- 直訳は「心を袖につける」
- heartは本心・感情、sleeveは外から見える場所を表す
- 率直・誠実という好意的な意味にも、傷つきやすいという注意にもなる
- 主語に合わせてmy / your / his / her / our / theirを使う
- show your feelingsは中立的で直接的
- be an open bookは考えや人柄全体の分かりやすさ
まずは She wears her heart on her sleeve.(彼女は感情を隠さない)の一文から覚えてみましょう。難しければ、She doesn’t hide her feelings. と言えば十分に伝わります。
ほかの会話で役立つ表現は、英熟語・定型表現のまとめでも紹介しています。











