
When the going gets tough, the tough get going. は、「状況が厳しくなると、本当に強い人は行動を起こす」という意味の英語のことわざです。
仕事で問題が続くとき、試験前の追い込み、チームが苦境に立たされたときなどに、「大変なときこそ本領を発揮しよう」「ここからが踏ん張りどころだ」と励ますために使われます。
We’ve had a difficult week, but when the going gets tough, the tough get going.
大変な一週間でしたが、苦しいときこそ強い人は動き出すものです。
この文は going と tough がそれぞれ2回出てきますが、同じ意味・同じ役割ではありません。文の仕組みを分けると、丸暗記せずに理解できます。
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When the going gets tough, the tough get going.の意味
自然な日本語では、次のように訳せます。
- 状況が厳しくなると、強い人は動き出す
- 困難なときこそ、本当に強い人の出番だ
- 苦しいときこそ本領を発揮する
- いざというときこそ、できる人は行動する
ここでいう the tough は、腕力の強い人だけではありません。困難から逃げず、冷静に判断し、必要なことを実行できる精神的に強い人・粘り強い人を指します。
When the going gets tough, the tough get going. Let’s focus on what we can do.
大変なときこそ、強い人は動き出します。自分たちにできることへ集中しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
文の仕組み:goingとtoughの意味が変わる
文を4つに分けると、次のようになります。
| 部分 | 役割・意味 |
|---|---|
| the going | 状況・成り行き・物事の進み具合 |
| gets tough | 厳しくなる・困難になる |
| the tough | 強い人たち・粘り強い人たち |
| get going | 動き出す・行動を始める |

the going=状況・成り行き
この going は「行くこと」ではなく、物事の進み具合や置かれた状況を表す名詞です。
The going was slow because of the heavy snow.
大雪のため、進み具合は遅いものでした。
ことわざの the going は、仕事・人生・試合などの「状況」と考えると分かりやすいでしょう。
gets tough=厳しい状態になる
get+形容詞 は「〜な状態になる」です。したがって gets tough は「厳しくなる・難しくなる」です。
- get cold:寒くなる
- get busy:忙しくなる
- get difficult:難しくなる
- get tough:厳しくなる
the tough=強い人たち
the+形容詞 で、その特徴を持つ人々を表すことがあります。
- the rich:裕福な人々
- the young:若者たち
- the elderly:高齢者
- the tough:強い人たち
この部分の tough は「状況が厳しい」ではなく、「人が強い・粘り強い」という意味です。
get going=動き出す
get going は、「出発する」「動き始める」「本格的に取りかかる」という定型表現です。
We need to get going if we want to finish today.
今日中に終えたいなら、そろそろ取りかからないといけません。
ことわざでは、強い人は困難な状況で立ち止まらず、必要な行動を始めるという意味になります。
なぜ同じ単語を繰り返すの?
このことわざが印象に残る理由は、goingとtoughを違う役割で繰り返す言葉遊びにあります。
前半では、
the going(状況)+gets tough(厳しくなる)
後半では、
the tough(強い人たち)+get going(動き出す)
となっています。音を繰り返しながら意味と品詞を入れ替えるため、リズムがよく、スローガンのような力強さが生まれます。
ネイティブが感じるニュアンス
この表現は、困難な状況で人を奮い立たせる、前向きで力強い決まり文句です。スポーツ、仕事、学習、困難なプロジェクトなど幅広く使えます。
ただし、とても有名な定番句なので、場面によっては少し「決めぜりふ」「精神論」「ありきたりな励まし」のように聞こえることもあります。
I know it sounds like a cliché, but when the going gets tough, the tough get going.
決まり文句に聞こえるのは分かっていますが、苦しいときこそ強い人は動くものです。
深刻な悩みを抱えている相手にこれだけを言うと、気持ちを軽く扱っているように聞こえる可能性があります。具体的な助けや共感と一緒に使うと自然です。
どんな場面で使える?
仕事・プロジェクト
Sales are down, but when the going gets tough, the tough get going. Let’s review our plan.
売上は落ちていますが、大変なときこそ行動するときです。計画を見直しましょう。
The deadline is close. When the going gets tough, the tough get going.
締め切りが迫っています。苦しいときこそ本領を発揮するときです。
勉強・試験
The final month is always hard, but when the going gets tough, the tough get going.
最後の1か月はいつも大変ですが、苦しいときこそ頑張りどころです。
Don’t give up on the difficult chapters. When the going gets tough, the tough get going.
難しい章で諦めないで。困難なときこそ、強い人は前へ進みます。
スポーツ
We’re two points behind, but this is when the tough get going.
2点負けていますが、こういうときこそ強い選手が動き出します。
会話では前半を省き、This is when the tough get going. のように後半だけを生かすこともできます。
家庭・暮らし
Moving house is exhausting, but when the going gets tough, the tough get going.
引っ越しは本当に疲れますが、大変なときこそ動くしかありません。
使うときの自然な言い方
全文をそのまま言う
When the going gets tough, the tough get going.
状況が厳しくなると、強い人は動き出します。
ことわざとして完成した一文なので、単独でも使えます。
butで状況とつなぐ
Things are difficult, but when the going gets tough, the tough get going.
状況は厳しいですが、苦しいときこそ強い人は行動します。
as they sayをつける
As they say, when the going gets tough, the tough get going.
よく言うように、苦しいときこそ強い人は動くものです。
as they say をつけると、「有名な言葉を借りると」という響きになり、ことわざらしさを自然に示せます。
weather the stormとの違い
weather the storm は、直訳の「嵐を切り抜ける」から、危機や苦境を耐え抜いて乗り切るという意味になります。
| 表現 | 中心のイメージ | 焦点 |
|---|---|---|
| When the going gets tough, the tough get going. | 困難になると強い人が動き始める | 行動・本領発揮 |
| weather the storm | 嵐の中を耐えて切り抜ける | 持ちこたえる・乗り切る |
The company took action quickly and managed to weather the storm.
会社はすぐに行動し、何とか危機を乗り切りました。
詳しい使い分けは、weather the stormの意味・使い方でも解説しています。
tough times don’t lastとの違い
Tough times don’t last. は、「苦しい時期は永遠には続かない」という励ましです。
Remember, tough times don’t last.
苦しい時期はずっと続くわけではないことを忘れないで。
When the going gets tough… は「困難なときに行動する人」に焦点を当てます。Tough times don’t last. は「困難には終わりがある」という希望に焦点を当てます。
日本人が間違えやすいポイント
goingを「行く」とだけ訳さない
前半の the going は「行くこと」ではなく、「状況・物事の進み具合」という名詞です。「行くことがタフになる」と直訳すると、全体の意味がつかみにくくなります。
the toughは「厳しいもの」ではなく人
後半の the tough は、強い人たちをまとめて表します。ここでは困難そのものを指していません。
get goingを「行っている状態になる」としない
get going はまとまりで「動き出す・取りかかる」です。
深刻な相手への共感を省かない
病気、喪失、強い疲労などを抱えた相手に、いきなりこのことわざだけを言うと、無理に頑張らせる印象になることがあります。
I’m sorry you’re going through this. How can I help?(大変な思いをしているんですね。何か手伝えることはありますか)のように、まず相手に寄り添う英語を選びましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
長いことわざを覚えていなくても、簡単な英語で十分に伝えられます。
- Strong people take action when things get hard.
物事が大変になると、強い人は行動します。 - This is the time to act.
今こそ行動するときです。 - We need to keep going.
私たちは前へ進み続ける必要があります。 - Let’s do what we can.
できることをやりましょう。 - We can get through this.
私たちはこれを乗り越えられます。
特に When things get hard, strong people take action. と言えば、元のことわざの意味を基本語でほぼそのまま説明できます。
会話で使ってみよう
A: The client changed everything at the last minute.
A:クライアントが最後の最後で全部変更したよ。B: I know. But when the going gets tough, the tough get going. Let’s divide the tasks.
B:分かってる。でも、大変なときこそ動くときだよ。作業を分担しよう。
A: I’m struggling with the final part of the course.
A:講座の最後の部分で苦戦しています。B: This is when the tough get going. Let’s work through it together.
B:こういうときこそ踏ん張りどころです。一緒に取り組みましょう。
まとめ
When the going gets tough, the tough get going. は、「状況が厳しくなると、本当に強い人は行動を起こす」という英語のことわざです。
- the going=状況・成り行き
- gets tough=厳しくなる
- the tough=強い人たち
- get going=動き出す・取りかかる
- goingとtoughを違う役割で繰り返す言葉遊び
- 仕事・勉強・スポーツなどで人を奮い立たせる
- 深刻な相手には、ことわざより先に共感を示す
まずは簡単に、When things get hard, strong people take action. と言い換えて意味をつかんでみてください。
ほかの会話表現やことわざは、英熟語・定型表現のまとめからも探せます。











