keep your wits about youの意味は?語順・使い方とkeep your headとの違い

keep your wits about youの意味・使い方・ニュアンスを旅行場面で表したアイキャッチ画像

keep your wits about you は、「頭をしっかり働かせておく」「周囲を警戒し、何かあればすぐ反応できるようにする」という英語イディオムです。

単に calm(冷静)でいるだけではありません。危険・混雑・初めての状況などで、周りをよく見ながら素早く判断できる状態を保つというニュアンスがあります。

この記事では、wits と about の感覚、所有格と代名詞の語順、have your wits about you との違い、旅行・仕事・日常で使える独自例文、似た表現との使い分けまで解説します。

keep your wits about youの意味

keep your wits about you の基本的な意味は、次のとおりです。

  • 油断せず周囲に注意する
  • 慌てず、頭を働かせる
  • 予想外のことにもすぐ反応できるようにする

You need to keep your wits about you in this crowded market.
この混雑した市場では、周囲に気を配っておく必要があります。

Keep your wits about you when you cross that intersection.
その交差点を渡るときは、十分に注意してね。

命令形の Keep your wits about you. は「ぼんやりしないで」「気を抜かないで」という注意喚起です。ただ怖がらせるというより、落ち着いて観察し、必要なら行動してと促します。

しゅみすけ(大山俊輔)

「冷静でいて」だけではなく、「周りを見て、頭を使って、すぐ動けるようにして」という三つが重なった表現です。

直訳から実際のニュアンスを理解する

keep your wits about youの直訳イメージと頭を働かせ警戒してすぐ反応するニュアンスの比較

単語を分けると、この表現の感覚が見えてきます。

部分 この表現での感覚
keep ある状態を保つ
your wits 知恵・判断力・機転
about you 自分の周りに、手元に

直訳イメージは「自分の知恵や判断力を、自分の周りに置いたままにする」です。そこから、判断力を失わず、周囲の変化に対応できる状態を保つという意味になります。

wit は「機知・機転」という意味ですが、このイディオムでは通常、複数形の wits を使います。冗談のうまさではなく、危険や難しい状況を切り抜けるための頭の働きです。

語順はkeep+所有格+wits+about+目的格

基本形は次の形です。

keep + 所有格 + wits + about + 目的格

主語 自然な形
I keep my wits about me
you keep your wits about you
he keep his wits about him
she keep her wits about her
they keep their wits about them

I tried to keep my wits about me when the lights went out.
停電したとき、私は落ち着いて周囲に注意しようとしました。

She kept her wits about her and found the emergency exit.
彼女は冷静に判断し、非常口を見つけました。

your を my に変えたら、最後の you も me に変わります。my … you のように組み合わせを混ぜないことがポイントです。

keepとhaveの違い

have your wits about you も非常によく使われ、意味はほぼ同じです。

表現 中心となる感覚
keep your wits about you 注意力・判断力を失わず保つ
have your wits about you 注意力・判断力が働く状態にある

You have to have your wits about you when driving here.
ここで運転するときは、常に周囲に注意していなければなりません。

He kept his wits about him throughout the emergency.
彼は緊急事態の間ずっと冷静に判断し続けました。

実際の会話では大きな違いを気にしすぎなくて構いません。ただし keep は「その状態を保ち続ける」、have は「その状態にある」というイメージです。

allを入れた形もある

keep all your wits about you のように all を入れることもあります。「判断力を総動員して」という強調です。

You’ll need to keep all your wits about you during the negotiation.
その交渉では、頭をフル回転させる必要があります。

all がなくても意味は十分伝わり、keep your wits about you が基本形です。

場面別の自然な例文

海外旅行

Keep your wits about you at the station, especially during rush hour.
駅では、特にラッシュ時には周囲に十分注意してください。

I kept my wits about me and noticed that the taxi was going the wrong way.
私は注意を怠らず、タクシーが違う方向へ進んでいることに気づきました。

買い物・観光

You need to keep your wits about you when bargaining in a busy market.
混雑した市場で値段交渉をするときは、頭をしっかり働かせる必要があります。

Keep your wits about you and check the total before you pay.
注意して、支払う前に合計金額を確認してね。

仕事

The questions came quickly, but Maya kept her wits about her.
質問が次々に飛んできましたが、マヤは落ち着いて対応しました。

You have to keep your wits about you in a fast-moving project.
変化の速いプロジェクトでは、状況を見ながら素早く判断する必要があります。

運転・安全

Keep your wits about you—the road gets narrow after the bridge.
気をつけて。橋を過ぎると道が狭くなります。

He kept his wits about him and stopped before the child ran into the road.
彼は注意深く運転していたので、子どもが道路へ飛び出す前に止まりました。

トラブル

Even when her phone was stolen, she kept her wits about her.
スマートフォンを盗まれたときも、彼女は取り乱さず冷静に対処しました。

If something goes wrong, keep your wits about you and call for help.
何か問題が起きたら、落ち着いて状況を判断し、助けを呼んでください。

似た表現との違い

stay alert

「注意を保つ・警戒している」という直接的で分かりやすい表現です。

Stay alert while walking through the parking lot.
駐車場を歩く間は周囲に注意してください。

stay alert は警戒が中心です。keep your wits about you は、それに加えて判断し、臨機応変に反応するところまで含みます。

keep your eyes peeled

「よく見て、見逃さないようにする」という視覚的な注意に焦点があります。詳しくはkeep your eyes peeledの意味・使い方をご覧ください。

keep your wits about you は目で探すだけでなく、状況全体を考えて行動する表現です。

keep your head

緊急時にも「取り乱さず冷静さを保つ」という意味です。keep your wits about you のほうが、冷静さに加えて警戒・素早い判断を強く感じさせます。

詳しい違いはkeep your headの意味・使い方も参考にしてください。

be careful

最も基本的な「気をつけて」です。幅広い場面で使えますが、何にどう気をつけるかは文脈任せです。

Be careful on the stairs.
階段では気をつけて。

at one’s wits’ endとは反対に近い

at one’s wits’ end は「もうどうすればよいか分からない」という意味です。

  • keep your wits about you:判断力を保ち、対応できる
  • be at your wits’ end:考え尽くして、打つ手がない

wits が働く状態と、wits の「端まで来てしまった」状態の対比で覚えると分かりやすいでしょう。詳しくはat one’s wits’ endの意味・使い方で解説しています。

日本人が間違えやすいポイント

witを単数にしない

このイディオムでは通常 wits と複数形にします。

× keep your wit about you
○ keep your wits about you

aboutを「〜について」と直訳しない

ここでの about は a book about travel の「〜について」ではありません。「自分の周囲に・身の回りに」という古くからある空間的な感覚です。

所有格と最後の代名詞を合わせる

× I kept your wits about me.
○ I kept my wits about me.

楽で安全な場面には大げさになることがある

危険・複雑さ・予想外の変化がありそうな場面で自然です。単に宿題へ集中するなら Focus on your homework. のほうが自然です。

しゅみすけ(大山俊輔)

wits は「頭の回転や判断力」です。keep your eyes peeled が「よく見る」なら、keep your wits about you は「見て、考えて、動けるようにする」と覚えると使い分けやすいですよ。

しゅみすけ式:簡単な英語で言い換えるなら

この長いイディオムがすぐ出てこなくても、基本的な英語で十分伝えられます。

  • Stay alert.
    周囲に注意して。
  • Be careful.
    気をつけて。
  • Pay attention to what’s happening around you.
    周りで起きていることに注意して。
  • Stay calm and think carefully.
    落ち着いて、よく考えて。
  • Be ready to act quickly.
    すぐ行動できるようにして。

警戒なら Stay alert.、混乱時の助言なら Stay calm and think carefully. が特に使いやすい言い換えです。

まとめ

keep your wits about you は、「頭を働かせ、周囲を警戒し、何かあればすぐ反応できる状態を保つ」というイディオムです。

  • wits は知恵・判断力・機転
  • about you は「自分の周りに・手元に」の感覚
  • my wits about me のように所有格と代名詞を合わせる
  • have your wits about you もほぼ同じ意味
  • 旅行・運転・仕事・トラブルなど、警戒と判断が必要な場面で自然

まずは旅行中の注意として、Keep your wits about you in crowded places.(混雑した場所では周囲に注意して)から使ってみましょう。

ほかの表現は、英熟語・定型表現の親記事英熟語・イディオムA〜Z一覧から探せます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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