
drive a hard bargain は、「厳しい条件で交渉する」「簡単には譲らず、自分に有利な条件を引き出す」という英語イディオムです。
drive を見て車の運転を想像しがちですが、この表現で動かしているのは車ではなく交渉です。価格、契約条件、給与、期限などを、自分が望む着地点へ強く押し進める感覚があります。
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drive a hard bargainの意味
drive a hard bargain=交渉でなかなか譲らず、自分に有利な条件を求めるです。特にビジネス上の取引でよく使われますが、中古品の売買、家賃、旅行先での価格交渉などにも使えます。
She drives a hard bargain.
彼女は厳しい条件で交渉します。/彼女はなかなかの交渉上手です。
「相手を不当にだます」という意味ではありません。粘り強く条件を詰める姿勢を、感心して言うこともあれば、「条件が厳しくて手ごわい」と不満を込めて言うこともあります。
しゅみすけ(大山俊輔)
直訳からニュアンスをつかむ
drive:目的地へ強く進める
drive には「運転する」だけでなく、人や物事をある方向へ進ませる感覚があります。交渉を望む結果へぐいぐい進めるイメージです。
hard:相手にとって厳しい
ここでの hard は「熱心に」という副詞ではなく、bargain を説明する形容詞です。条件が厳しく、相手が簡単には合意できないことを示します。
bargain:安売り品だけではない
bargain は「お買い得品」のほか、「取引・合意・交渉」という意味があります。したがって全体では「厳しい取引条件を押し進める」という組み立てになります。
よく使う形と文法
現在形:drive / drives a hard bargain
人の交渉スタイルや評判を表します。主語が三人称単数なら drives です。
Our supplier drives a hard bargain, but the quality is excellent.
取引先は厳しい交渉をしますが、品質は抜群です。
過去形:drove a hard bargain
drive の過去形は drove。drived にはしません。
We drove a hard bargain and got a two-year warranty.
私たちは粘り強く交渉し、2年間の保証を付けてもらいました。
進行形:driving a hard bargain
They’re driving a hard bargain over the delivery date.
彼らは納期をめぐって厳しい条件交渉をしています。
over+交渉事項 で「何をめぐって」、with+相手 で「誰と」を補えます。
You drive a hard bargain.
相手の条件を受け入れる直前によく聞く一言です。「なかなか厳しいですね」「あなたにはかないませんね」という、軽い感心や降参の響きがあります。
You drive a hard bargain, but we have a deal.
なかなか厳しいですね。でも、その条件で合意しましょう。
場面別の自然な例文
仕事・契約
The client drove a hard bargain on price and payment terms.
クライアントは価格と支払い条件について厳しく交渉しました。
If we want this partnership, we’ll have to drive a harder bargain.
この提携を実現したいなら、私たちはもっと強く条件交渉をする必要があります。
給与・働き方
She drove a hard bargain and secured two remote-work days a week.
彼女は粘り強く交渉し、週2日の在宅勤務を確保しました。
買い物
My aunt drives a hard bargain whenever she buys a used car.
叔母は中古車を買うとき、いつもかなり厳しく値段を交渉します。
日常の取り決め
My son drove a hard bargain: homework first, then an extra hour of games.
息子はなかなかの条件を出してきました。宿題を先にする代わりに、ゲームを1時間延長するというのです。
negotiate・haggleとの違い

negotiate:中立的な「交渉する」
negotiate は交渉する行為を中立的に表します。強く出たか、譲歩したかまでは分かりません。
We’re negotiating a new contract.
私たちは新しい契約を交渉中です。
haggle:主に価格を細かく値切る
haggle は市場や売買で、値段を上げ下げしながら細かくやり合うイメージです。契約全体や雇用条件なら negotiate のほうが広く使えます。
We haggled over the price for twenty minutes.
私たちは20分間、値段をめぐって交渉しました。
drive a hard bargain:交渉姿勢を評価する
このイディオムは交渉の存在だけでなく、簡単に譲らない姿勢と有利な結果を求める強さに焦点があります。
「交渉する」の基本表現全体を比較したい方は、negotiate・bargain・haggleの違いもあわせて確認してください。
褒め言葉?それとも悪口?
文脈次第で両方になります。
- 肯定的:交渉力がある、相手に流されない
- 中立的:条件が厳しく、合意まで時間がかかる
- 否定的:要求が多く、譲歩しない
She’s tough, but fair. She drives a hard bargain.
彼女は厳しいですが公平です。交渉では簡単に譲りません。
このように but fair を添えると、強引というより「手ごわいが公正」という評価が伝わります。
日本人が間違えやすいポイント
「激しく運転する」と訳さない
車や道路の話でなければ、通常は交渉のイディオムです。「強引な運転」は drive aggressively などで表します。
drive hard a bargainにはしない
語順は drive+a hard bargain。hard は名詞 bargain の前に置きます。
必ず値切るとは限らない
価格だけでなく、納期、保証、仕事内容、休暇、支払い条件なども対象になります。「安く買う」に限定されません。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
- She negotiates very firmly.(彼女はかなり強い姿勢で交渉します)
- He doesn’t accept the first offer.(彼は最初の提案を受け入れません)
- They want better terms.(彼らはもっとよい条件を求めています)
- She is good at negotiating.(彼女は交渉が得意です)
- We asked for a lower price.(私たちは値下げを求めました)
イディオムが出てこなくても、「譲らない」「よりよい条件が欲しい」と直接説明すれば十分伝わります。
まとめ
drive a hard bargain は、交渉で簡単には譲らず、自分に有利な条件を引き出そうとすることです。
- 直訳の「運転」ではなく、交渉を望む方向へ進めるイメージ
- hard は相手にとって条件が厳しいことを表す
- 過去形は drove a hard bargain
- negotiate より、粘り強く譲らない姿勢が強い
- 交渉上手という称賛にも、手ごわいという不満にもなる
ほかのイディオムも探したい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。











