「なめられる」は英語で?underestimated・looked down on・walked all overの違い

「なめられる」は英語で?be underestimated・be looked down on・be walked all overの違い

「若いからとなめられた」「おとなしくしていたら、なめられるよ」のように、日本語の「なめられる」は日常会話でよく使われます。ただし、英語では一語に固定できません。能力を低く見積もられるのか、相手から見下されるのか、それとも好き勝手に扱われるのかで表現が変わります。

先に結論を言うと、能力を低く見られるなら be underestimated、人として見下されるなら be looked down on、おとなしいためにつけ込まれるなら be walked all over が代表的です。

「なめられる」の基本表現を先に比較

英語 中心の意味 自然な場面
be underestimated 能力・実力を実際より低く見積もられる 仕事、試合、年齢や経験への先入観
be looked down on 自分より下の人間だと見下される 立場、職業、学歴、態度
not be taken seriously 発言や存在を真剣に受け止めてもらえない 会議、提案、若手の意見
be walked all over 反論しないため、好き勝手に扱われる 職場、恋愛、人間関係
be treated like a pushover 押せば言うことを聞く人だと思われる 頼み事、交渉、境界線の話

しゅみすけ(大山俊輔)

日本語の「なめられる」には、実力を低く見られる意味と、何をしても反撃しない人だと思われる意味があります。英語を選ぶ前に、「相手は自分の何を軽く見ているのか」を考えると整理しやすいですよ。

能力を低く見られるならbe underestimated

underestimate は「能力・難しさ・量などを実際より低く見積もる」という動詞です。「実力をなめられる」「経験が浅いと思われる」なら、受動態の be underestimated が自然です。

I was underestimated because of my age.
年齢のせいで、私は実力をなめられました。

We were underestimated, but we won.
私たちはなめられていましたが、勝ちました。

Don’t underestimate her. She knows this business well.
彼女をなめないで。彼女はこの仕事をよく知っています。

日本語では「私はなめられた」と人を主語にしますが、英語では「相手をなめる」側なら underestimate+人、「なめられる」側なら 人+be underestimated です。

人として見下されるならbe looked down on

look down on+人 は「人を見下す」という句動詞です。その受動態が be looked down on。能力の予測というより、相手が自分を劣った存在として扱うニュアンスがあります。

I felt like I was being looked down on.
私は見下されているように感じました。

She doesn’t want to be looked down on at work.
彼女は職場でなめられたくありません。

He looks down on people with less experience.
彼は経験の少ない人を見下します。

look down at は物理的に「下を見る」こともあるため、「人を見下す」は前置詞が on になる点に注意しましょう。詳しくはlook down onとlook down atの違いでも確認できます。

真剣に受け止めてもらえないならnot be taken seriously

会議で意見を聞いてもらえない、冗談ばかり言う人だと思われている、若いというだけで発言を軽く扱われる。このような「なめられる」には not be taken seriously がぴったりです。

I’m tired of not being taken seriously.
真剣に受け止めてもらえないのにはうんざりです。

My proposal wasn’t taken seriously at first.
私の提案は最初、まともに取り合ってもらえませんでした。

Speak clearly if you want to be taken seriously.
軽く見られたくなければ、はっきり話しましょう。

ここでは take が「受け止める」、seriously が「真剣に」です。日本語の受け身を、英語でも自然な受動態で表せます。

好き勝手に扱われるならbe walked all over

walk all over someone は、直訳すると「人の上を踏んで歩く」ですが、比喩では「人をいいように扱う」「相手の気持ちを無視して好き勝手にする」という意味です。その受動形 be walked all over は、断れない人がつけ込まれる場面の「なめられる」に合います。

I won’t let people walk all over me anymore.
もう人に好き勝手に扱わせません。

If you never say no, you may get walked all over.
一度も断らないと、なめられてしまうかもしれません。

He was being walked all over by his coworkers.
彼は同僚たちにいいように扱われていました。

会話では受動態よりも、Don’t let people walk all over you.(人に好き勝手にさせないで)のように let+人+動詞 で助言する形もよく使われます。

能力を低く見られる・見下される・好き勝手に扱われる英語表現の違い

「押せば言うことを聞く」と思われるならpushover

a pushover は、押せば簡単に倒れるイメージから「頼めば簡単に言うことを聞く人」「断れない人」を表します。人を直接そう呼ぶと失礼になり得ますが、自分について説明する会話では使えます。

They think I’m a pushover.
彼らは私を、押せば言うことを聞く人だと思っています。

I’m kind, but I’m not a pushover.
私は親切ですが、何でも言うことを聞く人ではありません。

Don’t treat me like a pushover.
私をなめて扱わないでください。

日常・仕事・恋愛で使える例文

仕事で

Some clients underestimate me because I look young.
若く見えるので、私をなめてかかる顧客もいます。

I need to set clear boundaries so I’m taken seriously.
軽く見られないよう、はっきり境界線を示す必要があります。

友人・人間関係で

Being quiet doesn’t mean you can walk all over me.
おとなしいからといって、私を好き勝手に扱っていいわけではありません。

I felt looked down on, so I left the conversation.
見下されていると感じたので、その会話から離れました。

恋愛で

Don’t let your partner take you for granted.
恋人に、あなたの存在を当たり前だと思わせないで。

take someone for granted は、相手の存在や好意を当然だと思い、感謝しなくなることです。恋愛で「大切にされず、なめられている」に近い場合はこの表現も自然です。

短い会話例

A: Why did you turn down the extra work?
どうして追加の仕事を断ったの?

B: I’m happy to help, but I don’t want to be walked all over.
手伝うのは構わないけれど、いいように扱われたくないんだ。

A: They don’t think our team can win.
みんな、うちのチームは勝てないと思っているよ。

B: Good. Let them underestimate us.
いいじゃない。なめさせておこう。

日本人が間違えやすい言い方

「なめる」をlickにしない

lick は、アイスクリームなどを舌で「なめる」という物理的な動作です。人を軽く見る意味の「なめる」には使いません。

× They licked me because I was young.

○ They underestimated me because I was young.
彼らは私が若いので、実力をなめていました。

underestimateとlook down onを混同しない

underestimate は判断が低すぎること、look down on は相手への軽蔑的な態度です。相手を尊敬していても能力を読み違えれば underestimate できますが、look down on には上下意識があります。

受動態だけにこだわらない

「なめられた」を必ず I was … にする必要はありません。相手を主語にしたほうが短く自然なこともあります。

They didn’t take me seriously.
彼らは私を真剣に取り合いませんでした。

He thought I would always say yes.
彼は、私がいつも言うことを聞くと思っていました。

しゅみすけ(大山俊輔)

「なめられないように」と言いたいときも、強い英語を探しすぎなくて大丈夫です。I need to say no. や I want them to take me seriously. のように、自分が望む行動を簡単な英語で言うほうが伝わることも多いです。

この表現を知らなければ、どう言えばいい?

難しい表現が出てこなければ、相手の行動や自分の気持ちを中学英語で説明しましょう。

  • They think I can’t do it.
    彼らは、私にはできないと思っています。
  • They don’t listen to me.
    彼らは私の話を聞いてくれません。
  • They don’t respect me.
    彼らは私を尊重してくれません。
  • They think I will always say yes.
    彼らは、私がいつも「はい」と言うと思っています。
  • I want them to take me seriously.
    私は彼らに、真剣に受け止めてもらいたいです。

これらは「なめられる」の細かな感情を一語で表す言い方ではありませんが、何が起きているかを具体的に伝えられます。

よくある質問

「なめられたくない」は英語で?

場面により I don’t want to be underestimated.(実力を低く見られたくない)、I want to be taken seriously.(真剣に扱ってほしい)、I won’t let people walk all over me.(好き勝手にはさせない)などを使います。

「相手をなめてかかる」は英語で?

underestimate someone が基本です。Don’t underestimate your opponent. なら「相手をなめてかからないで」です。

「足元を見られる」と同じ?

重なる場面はありますが、完全には同じではありません。「足元を見られる」は弱みにつけ込まれ、不利な条件を提示される意味が中心です。「なめられる」は能力や人格を軽く見られる場合にも広く使います。

「軽く扱われる」はtake lightlyでいい?

問題や警告を軽く考えるなら take it lightly が使えます。人について「真剣に受け止められない」と言うなら not be taken seriously のほうが自然です。関連する違いは「軽視する」の英語表現でも解説しています。

まとめ

「なめられる」は、英語では相手が何を軽く見ているかによって言い分けます。

  • 能力を低く見られる:be underestimated
  • 人として見下される:be looked down on
  • 真剣に取り合われない:not be taken seriously
  • 好き勝手に扱われる:be walked all over
  • 断れない人だと思われる:be treated like a pushover

一語が出てこないときは、They don’t respect me.They think I can’t do it. のように、実際の行動を説明すれば十分伝わります。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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