
英語には、犬・猫・鳥・馬などの動物を使ったイディオムがたくさんあります。単語を直訳しただけでは意味を想像しにくいものもありますが、動物の姿や性格と結びつけると覚えやすくなります。
この記事では、日常会話で使われる動物の英語イディオム17表現を、意味と例文つきで紹介します。イディオムそのものの意味や、句動詞・熟語との違いを先に知りたい方は、「イディオムとは?英語でよく使う表現一覧」もあわせてご覧ください。
Contents
動物を使った英語イディオム一覧
| 英語表現 | 日本語の意味 |
|---|---|
| the dog days | 一年で最も暑い時期、盛夏 |
| go to the dogs | 駄目になる、落ちぶれる |
| rain cats and dogs | 土砂降りになる |
| curiosity killed the cat | 好奇心もほどほどに |
| Has the cat got your tongue? | どうして黙っているの? |
| chicken | 臆病者 |
| no spring chicken | もう若くない |
| a chicken-and-egg situation | 原因と結果を決められない状況 |
| when pigs fly | 絶対にありえない |
| hold your horses | 落ち着いて、ちょっと待って |
| the elephant in the room | 誰も触れたがらない明白な問題 |
| the lion’s share | 最大の取り分、大部分 |
| butterflies in my stomach | 緊張でそわそわする |
| a little bird told me | 小耳に挟んだ |
| wouldn’t hurt a fly | とてもおとなしく無害である |
| ants in your pants | そわそわしてじっとしていられない |
| mad as a hornet | かんかんに怒っている |
犬・猫を使った英語イディオム
1.the dog days:一年で最も暑い時期
the dog daysは「盛夏」「一年で最も暑い時期」を表します。犬が暑さでぐったりする姿から生まれた表現のように見えますが、語源は「犬の星」と呼ばれたシリウスに由来します。
We’re now in the dog days of summer.
一年で最も暑い夏の時期に入っています。
2.go to the dogs:駄目になる
人・組織・場所などが以前より悪くなり、衰退する様子を表します。進行形のbe going to the dogsもよく使われます。
This neighborhood has gone to the dogs.
この地域はすっかり荒れてしまいました。
3.rain cats and dogs:土砂降りになる
It’s raining cats and dogs.で「土砂降りです」という意味です。会話ではIt’s pouring.もよく使われます。詳しくはrain cats and dogsの解説をご覧ください。
It was raining cats and dogs when I left the office.
会社を出たときは土砂降りでした。
4.curiosity killed the cat:好奇心もほどほどに
直訳は「好奇心が猫を殺した」。他人の事情を詮索しすぎたり、危険なことに首を突っ込んだりする相手への注意として使います。スペルはcuriosityです。
Don’t ask too many questions. Curiosity killed the cat.
質問しすぎないで。好奇心もほどほどにね。
5.Has the cat got your tongue?:どうして黙っているの?
直訳すると「猫に舌を取られたの?」。返事をせず黙っている人に「どうして何も言わないの?」と尋ねる口語表現です。ややからかう響きがあるため、使う相手には注意しましょう。ほかの表現は猫を使った英語表現でも紹介しています。
What’s wrong? Has the cat got your tongue?
どうしたの?どうして黙っているの?
鳥・鶏・豚を使った英語イディオム
6.chicken:臆病者
食べ物の「鶏肉」だけでなく、口語では「臆病者」という意味があります。形容詞としてchicken outなら「怖くなってやめる」という意味です。
Don’t be a chicken. Give it a try.
怖がらないで。やってみて。
7.no spring chicken:もう若くない
spring chickenは本来「若鶏」。人についてI’m no spring chicken.と言えば「私ももう若くありません」という、少しユーモラスな表現です。詳しくはspring chickenの意味と使い方をご覧ください。
I still enjoy traveling, but I’m no spring chicken.
今でも旅行は好きですが、私ももう若くはありません。
8.a chicken-and-egg situation:原因と結果を決められない状況
「鶏が先か、卵が先か」のように、どちらが原因でどちらが結果なのか決められない状況です。chicken-and-eggの解説も参考にしてください。
It’s a chicken-and-egg situation: you need experience to get a job, but you need a job to gain experience.
仕事には経験が必要ですが、経験を得るには仕事が必要です。鶏と卵のような問題です。
9.when pigs fly:絶対にありえない
「豚が空を飛ぶとき」から、実現するはずがないことを皮肉や冗談を込めて表します。単独でWhen pigs fly!と言うこともできます。詳しくはwhen pigs flyの意味・使い方をご覧ください。
He’ll clean his room when pigs fly.
彼が部屋を片づけるなんて、まずありえません。
10.a little bird told me:小耳に挟んだ
情報源を明かさずに「人づてに聞いた」「小耳に挟んだ」と伝える表現です。秘密めいた、少し遊び心のある言い方です。
A little bird told me it’s your birthday today.
今日があなたの誕生日だと小耳に挟みました。
馬・象・ライオンを使った英語イディオム

11.hold your horses:落ち着いて、ちょっと待って
走り出そうとする馬を制するイメージから、急いで行動しようとする相手に「ちょっと待って」「落ち着いて」と伝えます。命令形なので、主に親しい相手に使います。
Hold your horses. We need to check the details first.
ちょっと待って。まず詳細を確認する必要があります。
12.the elephant in the room:誰も触れたがらない明白な問題
部屋に象がいれば誰でも気づくはず。それなのに全員が見て見ぬふりをしているような、明白なのに話題にしづらい問題を表します。「見て見ぬふりをする」という行為そのものではなく、触れにくい問題を指す名詞表現です。
We need to address the elephant in the room: our sales are falling.
触れにくい問題、つまり売上が落ちていることに向き合う必要があります。
百獣の王であるライオンが最も多く取るイメージから、全体の中で最大の割合や取り分を表します。通常はthe lion’s share of …の形です。
Online advertising took the lion’s share of the budget.
予算の大部分がオンライン広告に使われました。
虫を使った英語イディオム
14.butterflies in my stomach:緊張でそわそわする
お腹の中で蝶が飛び回っているような、緊張や期待で落ち着かない感覚を表します。通常はhave/get butterflies in one’s stomachの形で使います。
I always get butterflies in my stomach before a presentation.
プレゼンの前はいつも緊張します。
15.wouldn’t hurt a fly:とてもおとなしく無害である
「ハエ一匹さえ傷つけない」ほど温厚で、他人に危害を加えない人を表します。
He looks tough, but he wouldn’t hurt a fly.
彼は強面ですが、とてもおとなしい人です。
16.ants in your pants:そわそわしてじっとしていられない
ズボンの中にアリが入ったように、落ち着かず動き回る様子です。人を主語にしてhave ants in one’s pantsの形で使います。
The children have ants in their pants today.
子どもたちは今日はそわそわして落ち着きません。
17.mad as a hornet:かんかんに怒っている
hornetはスズメバチ。刺激されたスズメバチのように激しく怒っている状態を表す、主にアメリカ英語の口語表現です。
She was mad as a hornet when she heard the news.
その知らせを聞いた彼女は、かんかんに怒っていました。
動物イディオムを覚えるコツ
動物イディオムは、日本語訳だけを丸暗記するより、次の3点をセットで覚えると会話で使いやすくなります。
- 動物の姿を思い浮かべる:空を飛ぶ豚、部屋にいる象など、場面を映像化する
- 短い例文で覚える:単語の並びではなく、実際に口にする一文で練習する
- 使用場面も覚える:親しい会話、仕事、冗談など、表現の温度感まで確認する
まずは気に入った3表現を選び、自分の生活に合う例文を作って声に出してみましょう。
まとめ
動物を使った英語イディオムには、直訳からは想像しにくくても、背景のイメージを知ると覚えやすい表現がそろっています。
たとえば、hold your horsesは「落ち着いて」、the elephant in the roomは「誰も触れたがらない明白な問題」、when pigs flyは「絶対にありえない」という意味です。
テーマ別に英語表現を広げたい方は、英語イディオムの意味・一覧をまとめた親記事から、食べ物・色などの関連記事もチェックしてみてください。
このテーマのイディオムを会話で使うコツ
テーマ別の一覧は、表現同士のイメージを比べながら覚えられるのが利点です。ただし、一度に全部を暗記する必要はありません。まず「聞いたときに意味が分かる表現」と「自分が実際に使いたい表現」を分け、後者から2〜3個選びましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
直訳の絵と実際の意味を結びつける
イディオムは、単語を一語ずつ日本語へ置き換えるより、表現から浮かぶ場面と実際の意味を一組にすると覚えやすくなります。そのうえで、個別解説にある語順、使える相手、似た表現との違いも確認すると、会話での誤用を防げます。
知らない表現は簡単な英語へ戻す
イディオムが出てこないときは、伝えたい意味を基本的な単語で言い換えれば十分です。比喩を正確に再現することより、短い一文をすぐ出せることを優先しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)










