
let aloneは、「Aでさえできない・起きないのだから、ましてBはなおさら無理だ」と、より難しいことを後ろに加える表現です。
たとえば、料理自体ができない人なら次のように言えます。
I can’t cook, let alone bake a cake.
私は料理すらできません。ましてケーキを焼くなんて無理です。
この記事では、let aloneの意味、語順、自然な例文、not to mentionやmuch lessとの違い、すぐ出てこないときの簡単な言い換えまで解説します。
Contents
let aloneの基本的な意味
let aloneの基本は、次の流れです。
Aすら難しい・無理 → まして、もっと難しいBはなおさら
She can’t afford a bicycle, let alone a car.
彼女は自転車すら買う余裕がありません。まして車はなおさらです。
I barely have time for lunch, let alone a long meeting.
昼食の時間さえほとんどありません。まして長い会議をする時間などありません。
日本語では「まして〜は」「〜は言うまでもなく」「〜どころではない」など、文脈に合う形で訳せます。単語一つの固定訳ではなく、後ろのBをいっそう強く否定する感覚をつかむことが大切です。
なぜlet aloneで「まして」になるのか
letは「〜させる」、aloneは「放っておいて・それだけで」という感覚を持ちます。文字どおりの命令としてではなく、「Aの話だけでも無理なのだから、Bについては触れるまでもない」という流れから、現在の「ましてBはなおさら」という使い方になっています。
しゅみすけ(大山俊輔)
let aloneの語順と使い方

基本形は次のとおりです。
否定的な内容+A, let alone B
前半と後半では、同じ文法要素をそろえるのが基本です。
名詞+let alone+名詞
We don’t have enough chairs for ten people, let alone fifty.
10人分の椅子さえ足りません。まして50人分などありません。
He can’t remember my name, let alone my birthday.
彼は私の名前すら覚えていません。まして誕生日など覚えていません。
動詞・動名詞を続ける形
I don’t have the energy to go out, let alone go dancing.
外出する元気すらありません。まして踊りに行くなんて無理です。
She has never driven in Tokyo, let alone driven abroad.
彼女は東京で運転したことすらありません。まして海外での運転などありません。
実際の会話では、重複する主語や助動詞を省き、比較したい部分だけをlet aloneの後ろに置くことがよくあります。
肯定文でも使える?
let aloneは、can’t、don’t、never、hardly、barelyなどの否定・準否定表現と一緒に使うのが典型です。ただし、文法上のnotがなくても、前半が「不足・困難・ありそうにない」といった否定的な意味なら使えます。
It’s hard to find a quiet café here, let alone one that stays open late.
この辺りでは静かなカフェを見つけるだけでも難しく、まして夜遅くまで開いている店となるとなおさらです。
日常会話・仕事で使えるlet aloneの例文
I can’t sing in front of my friends, let alone a large audience.
友達の前ですら歌えません。まして大勢の観客の前なんて無理です。
We haven’t agreed on the date, let alone the budget.
日程すら合意できていません。まして予算についてはなおさらです。
I barely know him, let alone trust him.
彼のことをほとんど知りません。まして信用するなんてできません。
She doesn’t have time to reply to emails, let alone attend another meeting.
彼女にはメールへ返信する時間すらありません。まして別の会議に出る時間などありません。
My apartment is too small for a dog, let alone two.
私の部屋は犬1匹にも狭すぎます。まして2匹は無理です。
let aloneとnot to mentionの違い
どちらも後ろに情報を加えますが、論理が異なります。
- let alone:Aすら無理なので、より難しいBはなおさら無理
- not to mention:Aに加えて、Bも忘れてはいけない
I can’t afford the rent, let alone the deposit.
家賃すら払えません。まして敷金など無理です。
The apartment is bright and spacious, not to mention close to the station.
その部屋は明るく広々としており、そのうえ駅にも近いです。
not to mentionは肯定的な長所を追加するときにも自然ですが、let aloneは通常、難しさや不可能性の段階を上げるときに使います。詳しくはnot to mentionの意味・使い方も参考にしてください。
much less・to say nothing ofとの違い
much less
much lessも「まして〜ない」を表し、let aloneとかなり近い表現です。much lessはやや文章的・硬めに響くことがあります。
He can’t read basic English, much less write a formal report.
彼は基礎的な英語すら読めません。まして正式な報告書を書くことなどできません。
to say nothing of
to say nothing ofは「〜は言うまでもなく」と情報を追加する表現で、let aloneほど必ずしも「難易度が上がる」関係を必要としません。詳しくはto say nothing ofの専門記事で比較できます。
日本人が間違えやすいポイント
Bのほうを簡単にしない
× I can’t run a marathon, let alone walk one kilometer.
通常、マラソンより1キロ歩くほうが簡単です。let aloneの後ろには、前半より「さらに無理」と感じる内容を置きます。
○ I can’t walk one kilometer, let alone run a marathon.
1キロ歩くことすらできません。ましてマラソンを走るなんて無理です。
let aloneの後ろを完全な文にしすぎない
完全な文が絶対に不可能というわけではありませんが、会話では共通部分を省いて並列をそろえるほうが自然です。
自然:I can’t cook, let alone bake a cake.
let aloneが出てこないときの簡単な言い換え
let aloneを思い出せないときは、無理に一文へまとめる必要はありません。中学英語で二文に分ければ十分伝わります。
I can’t cook. Baking a cake is impossible for me.
私は料理ができません。ケーキを焼くなんて私には無理です。
We don’t even have a plan. We’re not ready to talk about the cost.
計画すらありません。費用について話せる段階ではありません。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
- let aloneは「Aすら無理。ましてBはなおさら」の意味
- 基本語順は「否定的な内容+A, let alone B」
- 後ろのBには、前半より難しいこと・程度の大きいことを置く
- not to mentionは単純な追加、let aloneは難しさの段階を上げる
- 思い出せないときは「Aもできない。Bはもっと無理」と二文で伝えればよい
ほかの表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧をご覧ください。
追加・並列表現の全体像を確認
この表現がnot only A but also B・both A and B・as well as・in addition to・not to mentionなどの中でどこに位置するかは、追加・並列を表す英語表現の総合ガイドで比較できます。









