
leaveには「去る」と「残す」という、一見反対に見える意味があります。
I left the room. は「私は部屋を出た」。一方、I left my bag in the room. は「私は部屋にバッグを残した」です。なぜ同じleaveで、片方は去り、片方は残るのでしょうか?
しゅみすけ(大山俊輔)
先に結論をいうと、leaveは「人・物・場所などの結びつきを切り、そのまま離す」と捉えると整理しやすくなります。
- 主語が場所との結びつきを切る → 去る・出発する
- 主語が物を自分から切り離す → 置いていく・残す
- 物や人をある状態のまま切り離す → その状態にしておく
「離れた側」を見れば去る、「その場に残った側」を見れば残すになります。ここでは学習者が英文を組み立てやすくする見方として、具体例から確認しましょう。
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学校英語ではleaveをどう習う?
leaveは最初に「去る・出発する」と習うことが多いでしょう。
I have to leave now.
もう行かなければなりません。
The train leaves at seven.
その電車は7時に出発します。
どちらも、主語が今いる場所から離れる場面です。しかし辞書には「置いていく」「残す」「任せる」「ある状態にしておく」なども並びます。
Leave your shoes at the door.
靴はドアのところに置いてください。
Leave the window open.
窓は開けたままにしてください。
Please leave a message.
伝言を残してください。
日本語訳は違っても、何かを自分や元の関係から切り離し、その場・相手・状態に残す点は共通しています。
leaveの意味をつなぐ「切り離す」の景色

1.人が場所から離れる:去る・出る
She left the office at six.
彼女は6時にオフィスを出ました。
この文では、主語のsheとthe officeの結びつきが切れます。sheはオフィスにいない状態になるため、leaveは「出る・去る」と訳されます。
We’re leaving for Osaka tomorrow.
私たちは明日、大阪へ出発します。
leave+場所は「その場所を去る」、leave for+行き先は「その行き先へ向けて出発する」です。
2.物を自分から切り離す:置いていく・残す
I left my umbrella on the train.
電車に傘を置き忘れました。
主語のIは傘を自分と一緒に持っていかず、電車の中に切り離しました。人の移動に注目すれば「去った」、傘に注目すれば「残された」という同じ場面です。
You can leave your bag here.
バッグはここに置いておいて大丈夫です。
このleaveは「バッグをここに置き、自分から離しておく」ため、「置く・預ける・残す」と訳せます。
3.結果として何かを残す
The cup left a ring on the table.
カップがテーブルに輪じみを残しました。
Her words left a strong impression on me.
彼女の言葉は私に強い印象を残しました。
原因となるものが去ったあとも、跡・影響・印象がそこに残ります。このときのleaveは、物理的な忘れ物だけでなく、結果や影響にも広がります。
4.ある状態のままにする
Leave the door open.
ドアを開けたままにしてください。
Don’t leave the lights on.
電気をつけっぱなしにしないでください。
Leave me alone.
私を一人にしておいて。
これはleave+目的語+状態の形です。目的語に手を加え続けず、その状態のまま切り離しておく景色があります。
しゅみすけ(大山俊輔)
leaveとgoの違いは?
どちらも「行く」と訳せますが、見ている方向が違います。
| 語 | 焦点 | 例 |
|---|---|---|
| leave | 今いる場所・人から離れる | I left the office. |
| go | 別の場所へ向かって進む | I went home. |
I’m leaving now.
もうここを出ます。
I’m going home now.
今から家へ帰ります。
leaveは出発点に注目し、goは進む先に注目します。両方を一文に入れることもできます。
I left the office and went home.
オフィスを出て、家に帰りました。
leave・put・keepの違いは?
「置く」に関係する3語にも視点の違いがあります。
| 語 | 中心の見方 | 例 |
|---|---|---|
| put | ある場所へ動かして置く | Put the bag here. |
| leave | その場所に置いて自分は離れる/手を加えない | Leave the bag here. |
| keep | 一定期間、その場所・状態に保つ | Keep the bag here. |
Put your phone on the desk.は、スマホを机へ移動させる指示です。Leave your phone on the desk.は、スマホを持っていかず机に置いておく指示です。
leaveには「置く動作」よりも、その後はそこから離れる・そのままにするところまで含まれやすいのです。
会話でよく使うleaveの形
leave something somewhere「何かをどこかに置いておく」
Can I leave my luggage here?
荷物をここに置いておいてもいいですか?
I think I left my phone at home.
携帯を家に置いてきたと思います。
意図的に置いていく場合にも、うっかり置き忘れた場合にも使えます。どちらかは文脈で判断します。
leave a message「伝言を残す」
Would you like to leave a message?
伝言を残されますか?
話し手がその場から離れたあとも、メッセージは相手に届くよう残されます。電話・留守番電話・メモなどでよく使う組み合わせです。
leave something to someone「人に任せる・残す」
Leave it to me.
私に任せてください。
She left the house to her daughter.
彼女は娘に家を遺しました。
仕事や判断を自分の手元から離して相手の担当にするなら「任せる」、死後に財産を相手へ残すなら「遺す」と訳します。
leave some for someone「人のために残しておく」
Please leave some cake for Ken.
ケンのためにケーキを少し残しておいてください。
全部を取ったり使ったりせず、一部を切り離して残す表現です。
leaveとremainの違いは?
どちらも「残る」に関係しますが、文の作り方が違います。
- leave:誰か・何かが、別のものを残す
- remain:主語そのものが、その場・状態に残る
She left some food.
彼女は食べ物を少し残しました。
Some food remained.
食べ物が少し残りました。
leaveでは「残した側」が主語になりやすく、remainでは「残ったもの」が主語になります。
日本人学習者が間違えやすいポイント
leave to Tokyoとは通常いわない
行き先を示すときはleave for Tokyoです。
× We’ll leave to Tokyo tomorrow.
○ We’ll leave for Tokyo tomorrow.
leave Tokyoなら「東京を離れる」となり、出発点が東京です。
「置く」を何でもputにしない
今まさに物を動かして置くならputです。そこに置いたまま自分が離れる、持っていかないという結果を言いたいならleaveが自然です。
leftは「左」だけではない
leaveの過去形・過去分詞はleftです。
I left my keys at work.
職場に鍵を置いてきました。
位置を表すleft(左)と同じ綴りですが、文の中の役割で区別します。
まとめ:離れたあと、何が残るかを見る
- 人が場所から切り離される → 去る・出発する
- 物が持ち主から切り離される → 置いていく・残す
- 跡や影響が結果として残る → 跡・印象を残す
- 対象に手を加えず切り離す → ある状態のままにする
しゅみすけ(大山俊輔)
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参考にした辞書
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