
This road takes you to the station.
日本語なら「この道を行けば駅に着きます」と訳すのが自然です。でも英語の語順どおり見ると、「この道があなたを駅へ連れていく」。道には足も意志もないのに、なぜ take の主語になれるのでしょうか。
結論からいうと、英語は「移動を可能にするルート」を主語に置き、そのルートに沿った人の移動を一つの流れとして表せます。道が自分で動くのではありません。「この道を選んで進むと、あなたは駅へ移動する」という関係を、道から見せているのです。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
This road takes you to the station. の意味
This road takes you to the station. は、「この道を進めば駅に着きます」「この道は駅へ続いています」という道案内の表現です。
| 英語の要素 | 文が見せるもの |
|---|---|
| This road | 移動を成立させるルート |
| takes | ある地点から別の地点へ移す |
| you | ルートに沿って移動する人 |
| to the station | 移動の到着点 |
take には多くの意味がありますが、この文では、人や物を別の場所へ移動させる働きです。通常は I’ll take you to the station. のように、人が主語になります。しかし、移動手段や道、階段なども、その人を目的地へ到達させるものとして主語にできます。
なぜ「道」が人をtakeできるの?
実際に歩くのは you です。それでも英語は、移動を支える道を前に置き、ルート→移動する人→目的地という順で場面を組み立てられます。
This road → takes you → to the station
道に沿って進む動作は、文の中では明示されていません。しかし、「道」と「駅」が結ばれていれば、聞き手は「この道を進む」という行動を自然に補います。
つまり、文が伝えているのは次の関係です。
If you follow this road, you will get to the station.
この道に沿って進めば、駅に着きます。
この条件と結果を、英語では This road takes you to the station. の一文に圧縮できるのです。

日本語では「この道を行けば」と言いやすい
日本語では、動く人の行為を「この道を行く」「この道をまっすぐ進む」と表し、条件の「〜ば」で到着結果につなげるのが自然です。
- この道を行けば、駅に着きます。
- この道をまっすぐ進むと、駅があります。
- 駅へ行くには、この道を使います。
一方、英語ではルート自体を主語にして、道が人を目的地へ運ぶ景色を作れます。日本語でも「この道が駅へ連れていってくれる」と比喩的に言えますが、英語の This road takes you … は詩的な表現に限らず、普通の道案内でも使える形です。
ただし、「英語は必ず物を主語にする」「日本語では物を主語にできない」という絶対的な違いではありません。ここでは、同じ場面を切り取るときに選びやすい表現の違いとして紹介しています。
しゅみすけ(大山俊輔)
take・lead・followはどんな景色が違う?
| 表現 | 焦点 | 自然な日本語 |
|---|---|---|
| This road takes you to the station. | 道を通る人が駅へ到達する | この道を行けば駅に着きます |
| This road leads to the station. | 道そのものが駅へ続いている | この道は駅へ続いています |
| Follow this road to the station. | 道に沿って進む行動への指示 | 駅までこの道を進んでください |
| Take this road to the station. | 複数の道からこのルートを選ぶ | 駅へはこの道を使ってください |
This road takes you … は道を主語にし、人の移動結果まで含めます。This road leads to … は道と目的地のつながりを説明します。
命令文の Follow this road … は、聞き手へ「道に沿って進んで」と指示する表現です。Take this road … は、道を交通ルートとして選ぶ感覚があります。
道以外にも同じ景色を使える
移動経路や移動手段を主語にすると、同じ型でさまざまな文を作れます。
- This bus takes you directly to the airport.
このバスに乗れば空港へ直行できます。 - These stairs take you to the rooftop.
この階段を上れば屋上へ行けます。 - The elevator takes you to the tenth floor.
そのエレベーターで10階へ行けます。 - A short path takes you down to the beach.
短い小道を下るとビーチへ出ます。 - This bridge takes you across the river.
この橋を渡れば川の向こう側へ行けます。
バスやエレベーターは実際に人を運びますが、道・階段・橋はその場に固定されています。それでも、目的地までの経路を提供するという共通点から take を使えます。
会話ではどう使う?
A: Is this the right way to the station?
(駅へ行くにはこの道で合っていますか?)
B: Yes. This road takes you straight to the station.
(はい。この道をまっすぐ行けば駅に着きます。)
straight や directly を加えると、乗り換えや曲がり角がなく、直接目的地へ行けることを伝えられます。
- This path takes you around the lake.
この小道を進むと湖を一周できます。 - Does this road take us back to the hotel?
この道でホテルへ戻れますか? - Which bus takes me to downtown?
どのバスで中心街へ行けますか?
よくある間違いと注意点
1.This road takes to the station. とyouを抜く
take で「人を目的地へ運ぶ」と言う場合、誰が移動するのかを目的語に置きます。
× This road takes to the station.
○ This road takes you to the station.
人を入れず、道が駅へ続くことだけを言うなら This road leads to the station. が自然です。
2.goを使ってThis road goes you … とする
go は基本的に「自分自身が移動する」動詞なので、you を目的語にして運ぶ形にはできません。
× This road goes you to the station.
○ This road goes to the station.
○ This road takes you to the station.
3.人が本当に運ばれるとだけ考える
この文の take は、道が物理的に人を載せて動くことだけを表すのではありません。道を利用した結果、人が別の場所へ着くという機能的な関係を表します。
しゅみすけ(大山俊輔)
英語と日本語で主語や語順がどう違うかは、英語の特徴とは?日本語との違いを語順・主語・単語・音から解説で全体像を整理しています。
まとめ:道を「移動のルート」として主語にする
This road takes you to the station. で道が主語になるのは、道が人のような意志を持つからではありません。その道が、あなたを現在地から駅へ到達させるルートとして働くからです。
- This road は移動を可能にする経路
- take+人+to+場所 は、人を目的地へ移す景色
- 「この道を進めば駅に着く」という条件と結果を一文にできる
- lead to は道のつながり、follow は進む行動、take this road はルートの選択に焦点がある
物を主語にする別の具体例は、This book changed my life. はなぜ「本」が主語?、表示が情報源になる例はThe sign says “No smoking.” はなぜ「看板が言う」?で解説しています。
原因・手段・場所などを主語にする仕組みは、be-rize.comの無生物主語とは?意味・訳し方・使い方を例文で解説で体系的に整理しています。take と bring の移動方向を深掘りするなら、bringとtakeの違い|英語の視点から理解もご覧ください。










