It’s never too lateの意味|フィッツジェラルドの名言ではない?

It’s never too lateの意味とフィッツジェラルドへの誤帰属

It’s never too late to become who you want to be.

日本語にすると、「なりたい自分になるのに、遅すぎることはない」。年齢や過去を理由にせず、もう一度始めようと思わせてくれる英語です。

この言葉は、作家F・スコット・フィッツジェラルドの名言として紹介されることがあります。しかし、調べてみると、フィッツジェラルド本人が書いたという根拠は確認されていません。映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』に登場する台詞が、原作者の言葉として広まったものと考えられています。

It’s never too late to become who you want to be. の意味

It’s never too late to become who you want to be.
なりたい自分になるのに、遅すぎることはありません。

ここでのポイントは It’s never too late to … という形です。

  • never:決して~ない
  • too late:遅すぎる
  • to become …:~になるには
  • who you want to be:あなたがなりたい人物・なりたい自分

too … to ~ は「~するには…すぎる」という形ですが、前に never が入ることで「遅すぎることは決してない」という前向きな意味になります。

フィッツジェラルドの名言ではない?本当の出典

この一文は、F・スコット・フィッツジェラルドの言葉としてSNSや名言サイトで広く紹介されています。しかし、フィッツジェラルド研究者による確認では、彼の小説や書簡などにこの言葉は見つかっていません。

出典と考えられているのは、2008年の映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』です。劇中で主人公ベンジャミンが人生について語る長い台詞の冒頭に、次の表現が登場します。

For what it’s worth, it’s never too late—or, in my case, too early—to be whoever you want to be.

映画はフィッツジェラルドの短編小説を原作としていますが、この台詞は原作にはありません。映画の脚本を担当したEric Roth(エリック・ロス)による言葉と考えるのが自然です。

つまり、言葉そのものは素敵ですが、正確には「フィッツジェラルドの名言」ではなく「映画版『ベンジャミン・バトン』の台詞」として紹介するのがよいでしょう。

It’s never too late to … の使い方と例文

It’s never too late to … は、誰かを励ますときにも、自分に言い聞かせるときにも使える定番表現です。

It’s never too late to start.

It’s never too late to start.
始めるのに遅すぎることはありません。

何を始めるかが会話の流れで分かっているときは、to start だけで自然に伝わります。

It’s never too late to learn English.

It’s never too late to learn English.
英語を学ぶのに遅すぎることはありません。

大人になってから英会話を始める人を励ますときにぴったりです。なお、too later とは言いません。later は「あとで」、late は「遅い」なので、ここでは too late が正解です。

It’s not too late to change your mind.

It’s not too late to change your mind.
今ならまだ考えを変えても遅くありません。

nevernot に変えると、「どんなときでも遅すぎない」という一般論より、「今ならまだ間に合う」という具体的な状況に合います。

It’s never too late to try again.

It’s never too late to try again.
もう一度挑戦するのに遅すぎることはありません。

again を加えるだけで、失敗した人や一度諦めた人への温かい励ましになります。

who you want to be の意味

who you want to be は、直訳すると「あなたがなりたい人」です。ただし、特定の誰かになりたいという意味ではなく、「理想の自分」「自分が望む生き方をする人」を表します。

  • who you are:今のあなた、自分が何者であるか
  • who you want to be:なりたい自分
  • who you used to be:以前の自分

Be proud of who you are.
今の自分に誇りを持って。

Think about who you want to be.
どんな自分になりたいか考えてみて。

似た意味の短い英語表現

同じ気持ちを、もっと簡単な英語で伝えることもできます。

  • You can start today.:今日から始められるよ。
  • You still have time.:まだ時間はあるよ。
  • You can always try again.:いつでもまた挑戦できるよ。
  • It’s not over yet.:まだ終わっていないよ。
  • Start whenever you’re ready.:準備ができたときに始めればいいよ。

難しい単語を使わなくても、相手の背中をそっと押す言葉は作れます。前向きな表現をもっと知りたい方は、前向きになれる英語のことわざ・名言もご覧ください。

F・スコット・フィッツジェラルドとは

F. Scott Fitzgerald(F・スコット・フィッツジェラルド)は、1896年生まれのアメリカの作家です。1920年代の華やかさと、その裏にある孤独や空虚さを描き、「ジャズ・エイジ」を代表する作家として知られています。

代表作は1925年刊行の『グレート・ギャツビー』。『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の原作となった短編「The Curious Case of Benjamin Button」も彼の作品ですが、映画版は設定や物語が大きく脚色されています。

まとめ

It’s never too late to become who you want to be. は、「なりたい自分になるのに遅すぎることはない」という意味です。

フィッツジェラルドの名言として広まりましたが、本人の作品に出典はなく、映画『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』の脚本に由来すると考えられます。作者を正しく知ったうえで、年齢や過去にとらわれず一歩を踏み出すための英語として覚えておきたい言葉です。

参考:Project Gutenberg『The Great Gatsby』Mental Floss「Fitzgeraldに誤って帰属される言葉」

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この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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