
『グレイズ・アナトミー』や『スキャンダル』など、世界中で愛される物語を生み出してきた脚本家・プロデューサー、ションダ・ライムズ(Shonda Rhimes)。華やかな成功の裏で彼女が繰り返し語ってきたのは、夢を見るだけではなく手を動かすこと、怖いことに「Yes」と言うこと、そして仕事のためにも遊びと喜びを忘れないことでした。
この記事では、公式スピーチ、TEDトーク、著書『Year of Yes』で確認できるションダ・ライムズの名言7選を紹介します。自然な和訳、言葉の背景、英語表現のポイントに加えて、初心者でも使いやすい「やさしい英語」も添えました。
女性が自分の物語を語る力という点では、俳優からプロデューサーへ活動を広げたリース・ウィザースプーンの名言もあわせて読むと、二人に共通する行動力が見えてきます。
コメディと脚本の世界で「自分の席」をつくったミンディ・カリングの名言も、このテーマにつながります。
ションダ・ライムズとは?
ションダ・ライムズは、アメリカの脚本家・テレビプロデューサーです。大学卒業後に映画制作を学び、やがてテレビの世界へ進出。人間関係、仕事、恋愛、権力をめぐる複雑な物語を、強い意志を持つ女性たちの視点から描いてきました。
2014年のダートマス大学卒業式では「夢想家ではなく、行動する人になろう」と卒業生に語りかけました。また著書『Year of Yes』と2016年のTEDトークでは、怖い誘いに一年間「Yes」と答えた体験、燃え尽きかけた自分を遊びと家族の時間が救った経験を率直に話しています。
ションダ・ライムズの英語の名言7選
1.夢を現実にするのは、夢ではなく仕事
Dreams do not come true just because you dream them. It’s hard work that makes things happen. It’s hard work that creates change.
和訳:夢は、ただ夢見ているだけではかなわない。物事を動かすのは努力です。変化を生み出すのも努力なのです。
背景:2014年のダートマス大学卒業式での言葉です。夢そのものを否定しているのではなく、夢を「今日できる行動」に変えることの大切さを伝えています。
英語ポイント:come true は「実現する」。make things happen は直訳の「物事を起こす」から、「物事を実現させる」という意味になります。
やさしい英語:Dreams need hard work.(夢には努力が必要です。)
2.夢想家ではなく、行動する人になる
Ditch the dream and be a doer, not a dreamer.
和訳:夢を眺めるだけなのはやめて、夢想家ではなく行動する人になろう。
背景:同じ卒業式スピーチの中心となった一文です。ライムズは、完璧な将来像が見えなくても、次の機会をつかみ、何かを続ければよいと語りました。
英語ポイント:ditch は口語で「捨てる、やめる」。doer は do に人を表す -er がついた「実行する人」です。
やさしい英語:Stop dreaming. Start doing.(夢見るだけでなく、始めよう。)
3.誰かになるのをやめて、自分になる
That never would have happened if I hadn’t stopped dreaming of becoming her and gotten busy becoming myself.
和訳:彼女になることを夢見るのをやめて、自分自身になることに忙しくしていなければ、そんなことは決して起きなかったでしょう。
背景:若い頃、ライムズは作家トニ・モリスンのようになりたいと願っていました。のちに本人と食事をしたところ、モリスンが聞きたがったのは『グレイズ・アナトミー』の話。憧れをまねるのではなく、自分の道を歩いたからこそ生まれた瞬間でした。
英語ポイント:get busy doing は「〜することに取りかかる、精を出す」。become myself という対比が印象的です。
やさしい英語:Be yourself, not someone else.(誰かではなく、自分になろう。)
4.見える場所に立ち、声を届ける
Stand up in front of people. Let them see you. Speak. Be heard.
和訳:人々の前に立とう。あなたの姿を見てもらおう。話そう。そして声を届けよう。
背景:卒業生に向けた締めくくりの励ましです。もともと人前で話すことを怖がっていたライムズ自身が壇上に立ったからこそ、「隠れずに声を上げる」という言葉に説得力があります。
英語ポイント:Let them see you は「彼らがあなたを見ることを許す」から「自分を見せる」。Be heard は受け身で「聞いてもらう、声を届ける」です。
やさしい英語:Show up and speak.(前に出て、話そう。)

5.怖いことは、やることで怖くなくなる
The very act of doing the thing that scared me undid the fear.
和訳:怖かったことを実際にやる、その行為そのものが恐れをほどいてくれました。
背景:一年間、怖いことに「Yes」と言う実験を振り返ったTEDトークでの言葉です。恐怖が消えるまで待つのではなく、小さくても行動した結果、恐怖の方が弱くなっていきました。
英語ポイント:the very act of … は「まさに〜する行為そのもの」。undo は「元に戻す、ほどく」で、恐怖の結び目をほどくような表現です。
やさしい英語:Do it, and fear gets smaller.(やれば、怖さは小さくなる。)
6.遊びがなければ、仕事もうまくいかない
Work doesn’t work without play.
和訳:遊びがなければ、仕事はうまく働かない。
背景:働きすぎで創作の喜びを失った時期、子どもとの遊びに「Yes」と言ったことが転機になりました。休むことや遊ぶことは仕事の敵ではなく、創造力を戻す燃料だと気づいたのです。
英語ポイント:最初の Work は名詞の「仕事」、次の work は動詞の「うまく機能する」。同じ単語を違う働きで使う、短く巧みな一文です。
やさしい英語:Play helps us work.(遊びは仕事の助けになる。)
7.幸せは、本当の自分として生きることから
Happiness comes from being who you actually are instead of who you think you are supposed to be.
和訳:幸せは、「こうあるべきだ」と思う自分ではなく、本当の自分として生きることから生まれます。
背景:著書『Year of Yes』に収められた言葉です。周囲の期待に応えるだけでなく、自分が何を望み、どんな人間であるかを認めることが、人生を変える「Yes」につながります。
英語ポイント:be supposed to be は「〜であることを期待されている、〜であるべき」。actually との対比で「理想像ではない本当の自分」を表します。
やさしい英語:Be who you really are.(本当の自分でいよう。)
ションダ・ライムズの言葉から学ぶ3つのこと
夢を「今日の動詞」に変える
「いつか書きたい」なら、今日は一行書く。「英語を話せるようになりたい」なら、今日は一文声に出す。大きな夢ほど、名詞のまま抱えるのではなく、小さな動詞にすると前へ進めます。
怖くなくなってからではなく、怖いまま始める
ライムズの「Year of Yes」は、何でも無理に引き受ける話ではありません。自分を小さく閉じ込めている恐れに気づき、その向こう側へ一歩出る試みです。緊張しても、完璧でなくても、姿を見せて声を届ける。その経験が次の勇気になります。
遊びと喜びも、人生を動かす力にする
成果ばかりを追うと、好きだった仕事さえ「ほこりの味」に変わることがあります。15分でも好きなことに没頭する時間は、さぼりではありません。心と創造力を回復させる時間です。仕事、恋愛、友情、家族を描く海外ドラマを英語学習にも生かしたい方は、働く女性におすすめの海外ドラマ10選もどうぞ。
まとめ|「Yes」は、自分の人生に姿を現す言葉
ションダ・ライムズの名言は、ただ前向きに夢を信じようとは言いません。手を動かすこと、怖いまま前に出ること、誰かのコピーではなく自分になること。そして、よい仕事のためにも喜びを守ることを教えてくれます。
今日、少し怖いけれど本当はやってみたいことがあるなら、やさしい英語で Yes, I’ll try.(うん、やってみます)と言ってみましょう。その小さな一言が、自分の物語の新しい扉を開くかもしれません。
行動する起業家・クリエイターの言葉を続けて読みたい方は、世界の起業家・リーダーの英語名言まとめもご覧ください。
主な出典:Dartmouth College 2014 Commencement Address/TED: My year of saying yes to everything/Shonda Rhimes, Year of Yes/Shondaland: Year of Yes Quotes
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