
above reproach は、「非難される点がない」「非の打ち所がない」という意味の定型表現です。人の行動や仕事ぶりが高い倫理基準を満たしていて、正当に責められる理由が見当たらないことを表します。
単なる「上手」「優秀」という褒め言葉ではありません。特に、責任ある立場の人、公正さが求められる手続き、お金の扱いなどについて、行動や品位に問題がなく、批判を受けない状態を表す少しフォーマルな表現です。
この記事では、above と reproach から意味を理解し、よく使う語順、自然な例文、beyond reproach・above suspicion・impeccable との違いまで詳しく解説します。
Contents
above reproachの意味は「非難される点がない」
above reproach の主な意味は次のとおりです。
- 行動が正しく、非難される理由がない
- 倫理的・道徳的に問題がない
- 品位があり、非の打ち所がない
基本形は 人・行動・評判 + be above reproach です。
Her conduct was above reproach.
彼女の行動には非難される点がありませんでした。
Anyone handling public money must be above reproach.
公金を扱う人には、非の打ち所のない行動が求められます。
日本語訳は文脈によって「非難の余地がない」「申し分がない」「清廉潔白だ」などに変えられます。ただし、後で見るように、何でも完璧だという意味ではありません。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜaboveで「非難されない」になる?
above の基本的な意味は「〜より上に」です。ここでは、物理的な高さではなく、批判や非難が及ぶ範囲より上にいることを比喩的に表しています。
- above:〜より上に、〜の及ばないところに
- reproach:非難、とがめ、非難の理由
二つを合わせると、「非難が届かないところにいる」。そこから、行動が立派で、責められる点がないという意味になります。
なお、reproach は日常会話で頻繁に使う基本語ではありません。そのため、above reproach というまとまりで覚えるのが効率的です。
よく使う形と語順
1.人 + be above reproach
人の行動全般や品位について「非難される点がない」と評価します。
As a judge, she was expected to be above reproach.
裁判官として、彼女には非の打ち所のない行動が求められていました。
He presents himself as honest and above reproach.
彼は自分を誠実で非難される点のない人物として見せています。
2.conduct / behavior + be above reproach
人そのものより、具体的な conduct(行動・品行) や behavior(振る舞い) を主語にする形も自然です。
Your conduct at work must remain above reproach.
職場でのあなたの行動は、常に非難される点のないものでなければなりません。
Her professional behavior was above reproach.
彼女の仕事上の振る舞いは申し分ありませんでした。
3.keep / remain above reproach
remain above reproach は「非難されない状態を保つ」、keep something above reproach は「何かを疑念や非難の生じない状態に保つ」という意味です。
We document every decision to keep the process above reproach.
手続きを非難の余地がないものにするため、私たちはすべての決定を記録します。
Public trust depends on leaders remaining above reproach.
市民からの信頼は、指導者が非難される点のない行動を保つことにかかっています。
どんな場面で使われる?
above reproach は、くだけた雑談よりも、仕事・組織・公的責任などの少し硬い場面で自然です。
仕事・コンプライアンス
The audit process must be fair and above reproach.
監査手続きは公正で、非難される余地のないものでなければなりません。
Her handling of confidential information was above reproach.
彼女の機密情報の扱いは申し分ありませんでした。
We need a system that is transparent and above reproach.
私たちには、透明性があり非難の余地のない仕組みが必要です。
公的な立場
Elected officials are expected to be above reproach.
選挙で選ばれた公職者には、非難される点のない行動が求められます。
The committee’s conduct should be above reproach.
委員会の行動は、非難の余地がないものであるべきです。
人間関係・人物評価
I respect her, but I wouldn’t say she is above reproach.
彼女を尊敬していますが、まったく非の打ち所がないとまでは言いません。
His motives may have been good, but his methods were not above reproach.
彼の動機は善意だったかもしれませんが、その方法には問題がありました。
この否定形は、「全部が悪いわけではないが、批判される点はある」と冷静に評価するときに便利です。
above reproach・above suspicion・impeccableの違い

above reproach:行動を非難できない
焦点は reproach(非難) です。行動・品位・倫理面に責められる点がないことを表します。
Her professional conduct is above reproach.
彼女の仕事上の行動は非難の余地がありません。
above suspicion:不正を疑われない
焦点は suspicion(疑惑) です。「何か悪いことをしたのではないか」という疑いが及ばないことを表します。
Until then, the treasurer had been above suspicion.
それまでは、その会計係は疑われるような人物ではありませんでした。
詳しくは、above suspicionの意味・使い方とabove reproachとの違いで確認できます。
impeccable:欠点が見当たらない
impeccable は「非の打ち所がない」という形容詞で、行動だけでなく、服装・趣味・サービス・実績など幅広いものを褒められます。
She has impeccable taste in clothes.
彼女の服のセンスは非の打ち所がありません。
服装を above reproach と表すことも文脈次第では可能ですが、単に「完璧な装い」と褒めるなら impeccable のほうが自然です。
above reproachとbeyond reproachの違い
above reproach と beyond reproach は、どちらも「非難される点がない」という意味で、実際には多くの文脈で置き換えられます。
Her conduct was above reproach.
Her conduct was beyond reproach.
彼女の行動には非難される点がありませんでした。
above は「非難より上にいる」、beyond は「非難の届く範囲を越えている」というイメージです。違いを過度に気にするより、どちらも少しフォーマルな定型表現として理解するとよいでしょう。
「完璧な人」という意味ではない
above reproach は、ある人に弱点や失敗が一切ないという意味ではありません。文脈上問題になっている行動・倫理・責任の果たし方について、正当に非難できる点がないという評価です。
たとえば、仕事の正確さについて次のように言えます。
His ethics are above reproach, but he sometimes misses deadlines.
彼の倫理観には非難される点がありませんが、ときどき締め切りに遅れます。
倫理面は立派でも、時間管理は完璧ではない。このように評価の範囲を分けて使えます。
しゅみすけ(大山俊輔)
日本人が間違えやすいポイント
be above reproachの語順を崩さない
この表現では above reproach が補語として働きます。基本語順をそのまま覚えましょう。
○ Her conduct is above reproach.
△ Her conduct above reproaches.
日常の軽い褒め言葉には硬すぎる
友人の料理や新しい服を褒めるときに above reproach を使うと、大げさで不自然になりやすいです。
This pasta is perfect.
このパスタ、完璧だね。
You look great.
すごく似合っているよ。
above reproach は、倫理・品行・公正さが重要な文脈に取っておくと自然です。
自分について使うと強い自己評価になる
I am above reproach. は「私は非難される点がない」と自分で言い切るため、傲慢に聞こえる可能性があります。具体的な事実を示すほうが伝わりやすいでしょう。
I followed every rule.
私はすべての規則に従いました。
I was honest about what happened.
私は起きたことを正直に話しました。
簡単な英語で言い換えるなら?
above reproach が出てこないときは、基本語を使って意味を直接伝えられます。
- She did nothing wrong.(彼女は何も悪いことをしていません)
- He always acts honestly.(彼はいつも誠実に行動します)
- No one can fairly criticize her conduct.(彼女の行動を正当に非難できる人はいません)
- Everything was done properly.(すべて適切に行われました)
- The process was fair and open.(手続きは公正で開かれていました)
会話では She did nothing wrong. や Everything was done properly. のような短い文のほうが、意図を明確に伝えられることも多くあります。
関連表現
- beyond reproach:非難の及ぶ範囲を越えている
- blameless:責められるところがない、罪がない
- irreproachable:非の打ち所がない(かなりフォーマル)
- impeccable:欠点が見当たらない、完璧な
- above criticism:批判される余地がない
- free from blame:責任・非難を受けない
「清廉潔白」を表す英語全体については、「清廉潔白」は英語で?integrity・incorruptibleなどの違いも参考になります。
ほかの重要表現は、英熟語・定型表現の一覧から探せます。
まとめ
above reproach は、「行動・品位・倫理面で非難される点がない」という意味の少しフォーマルな表現です。基本形は 人・行動 + be above reproach です。
above suspicion は不正への疑い、impeccable は幅広い意味での欠点のなさに焦点があります。above reproach がすぐに出ない場合は、She did nothing wrong. や Everything was done properly. と簡単な英語で伝えれば十分です。









