
do overは、「うまくできなかったことをもう一度する・やり直す」という意味の句動詞です。特にアメリカ英語の会話で使われます。
I made a mistake, so I had to do it over.
間違えたので、それをやり直さなければなりませんでした。
ポイントは、目的語がitならdo it overと間に置くことです。この記事では、意味の成り立ち、語順、自然な使い方、redo・start overとの違いまで整理します。
Contents
do overの基本的な意味
do over=もう一度する・やり直すです。最初の結果に間違い、不満、改善点などがあり、同じ課題や作業を改めて行う場面で使います。
This form is incomplete. Please do it over.
この用紙は記入が不完全です。もう一度やり直してください。
Can we do that scene over?
あの場面をもう一度撮り直せますか?
I want to do my presentation over.
プレゼンをやり直したいです。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜoverで「やり直す」になるの?
doは「する」、overには「最初から最後まで・もう一度」という感覚があります。二つを合わせると、「その行為をもう一度通して行う」となり、「やり直す」につながります。
ここでのoverは「〜の上に」ではありません。read it over(もう一度よく読む)やthink it over(よく考え直す)にも見られる、「改めて・もう一度」の感覚です。
語順:do it overが最重要
do overは、目的語を間に入れられる分離可能な句動詞です。
目的語が名詞の場合
名詞なら、次のどちらの語順も使えます。
- do+名詞+over
- do over+名詞
We need to do the report over.
その報告書をやり直す必要があります。
We need to do over the report.
その報告書をやり直す必要があります。
会話では、短い目的語を間に置くdo the report overも自然です。
目的語が代名詞の場合
itやthatなどの代名詞は、必ずdoとoverの間に置きます。
○ Let’s do it over.
もう一度やりましょう。
× Let’s do over it.
会話では対象を一度述べたあとにitで受けることが多いため、まずdo it overを一まとまりで覚えるのがおすすめです。
日常会話でよく使う形
have to do it over:やり直さなければならない
The file wasn’t saved, so I have to do it over.
ファイルが保存されていなかったので、やり直さなければなりません。
want to do it over:やり直したい
I wasn’t happy with the photo. I want to do it over.
その写真に満足できませんでした。撮り直したいです。
Can I do it over?:やり直してもいい?
I clicked the wrong answer. Can I do it over?
間違った答えをクリックしました。やり直してもいいですか?
make someone do it over:人にやり直させる
My teacher made me do the assignment over.
先生は私に課題をやり直させました。
do overとstart overの違い

do overは、目的語に示した作業や行為を「もう一度する」表現です。start overは、進めていたことを「最初から始め直す」点に焦点があります。
I need to do this paragraph over.
この段落をやり直す必要があります。
The data is wrong. We need to start over.
データが間違っています。最初からやり直す必要があります。
一部分や特定の作業をやり直すならdo over、計画や手順全体を出発点へ戻すならstart overが自然です。ただし、短い作業では実際の意味が重なることもあります。
do overとredoの違い
redoも「やり直す」で、多くの場面でdo overと言い換えられます。
I need to redo this chart.
このグラフを作り直す必要があります。
I need to do this chart over.
このグラフを作り直す必要があります。
redoは一語で簡潔なため、仕事の指示や文章でも使いやすい表現です。do overはより会話的で、特にアメリカ英語らしい響きがあります。
なお、redoの過去形・過去分詞はredid / redoneです。一方、do overはdid over / done overとなります。
do overとdo againの違い
do againは「もう一度する」という最も直接的な言い方です。単なる反復にも、失敗後のやり直しにも使えます。
The dance was fun. Let’s do it again.
あのダンスは楽しかったです。もう一度やりましょう。
The answer is wrong. Do it over.
答えが間違っています。やり直してください。
do overは、最初の結果を修正するための「やり直し」というニュアンスが出やすい表現です。楽しかったから繰り返すだけなら、do it againのほうが自然です。
主にアメリカ英語で使われる
「やり直す」のdo overは主にアメリカ英語です。地域や話し手によっては、do again、redo、start againのほうが自然に聞こえます。
また、a do-overとハイフンを入れて名詞にすると、「やり直す機会・やり直し」という意味になります。
Can I have a do-over?
もう一度やり直してもいいですか?
これはカジュアルな会話で使われます。正式な試験や手続きでは、Can I try again?など、状況に合う表現を選びましょう。
別の意味に注意:人や場所をdo over
主にイギリス英語のくだけた用法では、do someone overが「人をひどく殴る」、do a place overが「場所を荒らして盗む」という意味になることがあります。
ただし、英語学習者が自分で使う際は、まず「作業をやり直す」というアメリカ英語の用法を押さえれば十分です。文脈と目的語が意味を区別してくれます。
日本人が間違えやすいポイント
do over itとはしない
代名詞は必ず間に置き、do it overとします。この語順が最も重要です。
「繰り返す」すべてに使わない
楽しい体験をもう一度したいだけなら、againが自然です。失敗や不満があって修正する場面でdo overが活きます。
overを「終わった」と解釈しない
It’s over.では「終わった」ですが、do it overのoverは「もう一度」の意味です。表現全体で判断しましょう。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
do overを思い出せなくても、againを使えば十分伝わります。
- I need to do this again.
これをもう一度する必要があります。 - Can I try again?
もう一度やってもいいですか? - Let’s start from the beginning.
最初から始めましょう。 - This part is wrong. I’ll make it again.
この部分が間違っています。もう一度作ります。
「何を」「なぜ」「もう一度する」を短い文で示せば、難しい句動詞が出てこなくても会話は続けられます。
仕事・学校・日常で使える例文
The client asked us to do the design over.
クライアントからデザインをやり直すよう頼まれました。
I wrote the date wrong, so I did the form over.
日付を書き間違えたので、用紙を書き直しました。
Your pronunciation was close. Try doing that sentence over.
発音は惜しかったです。その文をもう一度言ってみましょう。
We don’t have time to do the whole project over.
プロジェクト全体をやり直す時間はありません。
If I could do the interview over, I’d give shorter answers.
面接をやり直せるなら、もっと短く答えます。
まとめ
do overは、失敗や不満のある作業を「もう一度する・やり直す」という、主にアメリカ英語の会話的な句動詞です。
- 代名詞の語順はdo it over
- 名詞ならdo the task over / do over the taskの両方が可能
- start overは「最初から始め直す」
- redoは一語で簡潔
- 単なる反復ならdo it againが自然
- 思い出せないときはdo this againで伝わる
まずは、間違いに気づいた場面を想像して、I need to do it over.と声に出してみましょう。ほかの英熟語も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめをご覧ください。
doを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、doを使った句動詞一覧をご覧ください。









