
Don’t mention it. は、お礼に対して「どういたしまして」「気にしないで」と返す定型表現です。
直訳は「そのことを口にしないで」ですが、お礼への返事では「わざわざお礼として取り上げなくていいですよ」「大したことではありません」という謙遜になります。
ただし、文脈によっては文字どおり「その話はしないで」という意味にもなります。この記事では、2つの意味の見分け方と、You’re welcome.・No problem.・My pleasure. との違いを例文で整理します。
しゅみすけ(大山俊輔)
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Don’t mention it.の基本的な意味
お礼への返事として使う Don’t mention it. は、次のように訳せます。
- どういたしまして
- 気にしないでください
- お礼なんていいですよ
- 大したことではありません
Thank you for carrying these boxes.
箱を運んでくれてありがとう。
Don’t mention it.
どういたしまして。気にしないで。
相手の感謝を否定しているのではありません。自分がしたことを大げさに扱わず、「お礼を言うほどのことではない」と控えめに受け止めています。
なぜ「どういたしまして」になる?
mention は「話題に出す・言及する」という意味です。
そのため、Don’t mention it. を言葉どおりに分けると、次のようになります。
- Don’t:〜しないで
- mention:話題に出す
- it:私がしたこと・そのお礼
つまり「私がしたことを、わざわざお礼として話題に出さなくていいですよ」という謙遜が、「どういたしまして」という返事になります。
自然に使える場面別例文
日常生活
Thanks for lending me your umbrella.
傘を貸してくれてありがとう。
Don’t mention it. I had an extra one.
気にしないで。もう一本持っていたから。
仕事
Thank you for fixing the spreadsheet.
表計算ファイルを直してくれてありがとうございます。
Don’t mention it. It only took a few minutes.
どういたしまして。数分しかかかりませんでしたから。
旅行
Thanks for showing us the way to the station.
駅までの道を教えてくれてありがとうございます。
Don’t mention it. Have a great trip!
どういたしまして。よい旅を!
友人関係
Thanks for listening to me last night.
昨夜、話を聞いてくれてありがとう。
Don’t mention it. I’m always here for you.
気にしないで。いつでも話を聞くよ。
You’re welcome・No problem・My pleasureとの違い

| 表現 | 中心のニュアンス | 向いている場面 |
|---|---|---|
| You’re welcome. | 標準的な「どういたしまして」 | 幅広い場面 |
| Don’t mention it. | お礼を言うほどではありません | 控えめに感謝を受ける |
| No problem. | 負担ではなかった・問題ない | 友人・同僚とのカジュアルな会話 |
| My pleasure. | 喜んでしました | 接客・仕事・温かい返事 |
You’re welcome.:迷ったときの基本表現
You’re welcome. は最も広く使える標準的な返事です。相手や場面を選びにくいため、迷ったらこれで問題ありません。
No problem.:負担ではなかった
No problem. は「問題なかったよ」「全然大丈夫」という気軽な響きです。友人や同僚との会話によく合います。
No big dealの意味と使い方も、「大したことではない」と負担を小さく見せる関連表現です。
My pleasure.:喜んで
My pleasure. は「お役に立ててうれしいです」という前向きで温かい返事です。接客やビジネスでも自然に使えます。
「ありがとう」とその返し方をまとめて確認したい方は、「ありがとう」の英語表現と自然な返し方も参考にしてください。
Don’t mention it.は古い表現?
Don’t mention it. は現在でも意味が通じる正しい表現です。ただし、話者や地域によっては、No problem. や You’re welcome. よりも少し控えめ・丁寧、あるいはやや昔ながらに感じられることがあります。
だからといって不自然で使えないわけではありません。特に、相手から丁寧に感謝され、自分のしたことを「大したことではないですよ」と謙遜したい場面にはよく合います。
文字どおり「そのことは言わないで」の意味
お礼への返事ではない場合、Don’t mention it. は「そのことを話題に出さないで」「誰にも言わないで」という命令になることがあります。
Don’t mention it to Emma. It’s a surprise.
エマにはそのことを言わないで。サプライズだから。
Please don’t mention the argument during dinner.
夕食中は、その口論の話を出さないでください。
Should I tell the manager about the mistake?
そのミスをマネージャーに伝えたほうがいいですか?
No, don’t mention it yet.
いや、まだそのことは言わないで。
この意味では、to + 人 や、秘密・問題・話題を示す文脈が近くに現れることが多くなります。
Never mind・Don’t worryとの違い
日本語ではどれも「気にしないで」と訳されることがありますが、使うきっかけが違います。
- Don’t mention it.:主にお礼への返事
- Never mind.:今の話は忘れて・もういいです
- Don’t worry.:心配しないで
Thank you for your help. に対しては Don’t mention it. が自然です。
相手が聞き取れず、自分が「もういいよ」と話を打ち切るなら Never mind. が合います。詳しくはNever mindの意味と声のトーンによる違いで解説しています。
よくある間違い
お礼への返事でDon’t say it.と言わない
Don’t say it. は文字どおり「それを言わないで」と相手の発言を止める響きになりやすく、「どういたしまして」の定型表現にはなりません。
- ○ Don’t mention it.
- △ Don’t say it.
itを省かない
お礼への決まった返事では、通常 Don’t mention it. と it まで言います。Don’t mention. だけでは不完全に聞こえます。
深刻な助けを軽く扱いすぎない
相手が非常に重大な助けに心から感謝している場合、Don’t mention it. だけでは感謝を遮ったように聞こえる可能性があります。
I’m glad I could help.(お役に立ててよかったです)や You’re very welcome. を使うと、相手の気持ちを温かく受け止められます。
しゅみすけ(大山俊輔)
中学英語で簡単に言い換えるなら
Don’t mention it. がすぐ出てこなくても、次の短い返事で十分です。
- You’re welcome.(どういたしまして)
- No problem.(問題ないよ)
- That’s okay.(大丈夫です)
- I’m glad I could help.(手伝えてよかったです)
まとめ
Don’t mention it. は、お礼に対して「わざわざお礼を言うほどではありません」と控えめに返す表現です。
- お礼の直後:どういたしまして・気にしないで
- 秘密や話題の文脈:そのことは言わないで
- You’re welcome:標準的
- No problem:カジュアルで負担ではなかった
- My pleasure:喜んで行った
まずは Thanks for your help. に対して、Don’t mention it. と自然に返す練習から始めてみましょう。









