
take (great) pains to doは、「労を惜しまず〜する」「細心の注意を払って〜する」という意味です。
She took great pains to make her guests feel welcome.
彼女は客に歓迎されていると感じてもらえるよう、細やかに心を配りました。
ここでのpainsは「身体の痛み」ではありません。時間や手間をかけ、失敗しないよう丁寧に取り組むことを表します。日常の軽い努力よりも、「かなり気を配った・相当な手間をかけた」という評価を含みやすい、やや改まった表現です。
この記事では、take painsとtake great painsの差、go to great painsとの違い、自然な語順、make an effort・go out of one’s wayなどとの使い分けを解説します。
- take pains to do=手間を惜しまず、注意深く〜する
- take great pains to doは努力・配慮の大きさを強調
- painsは複数形で、ここでは身体の痛みではなく「苦労・骨折り」
- 後ろにはto+動詞の原形を置く
- 会話ではmake an effortやbe careful toのほうが軽く自然な場合もある
Contents
take pains to doの基本的な意味
基本の形は次の通りです。
take pains to+動詞の原形
=手間をかけて・注意深く〜する
He took pains to explain the process clearly.
彼はその手順を分かりやすく説明するために骨を折りました。
The editor took pains to check every fact.
編集者はすべての事実を念入りに確認しました。
We took pains to avoid causing any inconvenience.
私たちは迷惑をかけないよう細心の注意を払いました。
単に「努力した」だけでなく、丁寧さ・慎重さ・細かな配慮が感じられるのが特徴です。
painsはなぜ複数形?「痛み」との違い

painは通常「痛み」を表しますが、複数形のpainsには、古くから「苦労・骨折り・細かな手間」という意味があります。
したがってtake painsは、文字どおりには「苦労を引き受ける」、自然な日本語では「労を惜しまない・念入りに行う」と理解できます。
× take a pain to explain
○ take pains to explain
この熟語では通常、冠詞のaを付けず、複数形painsを使います。
しゅみすけ(大山俊輔)
take painsとtake great painsの違い
| 表現 | 意味・強さ | 例 |
|---|---|---|
| take pains to do | 手間をかけて注意深く行う | She took pains to be accurate. |
| take great pains to do | かなりの手間・細心の注意を強調 | She took great pains to be accurate. |
greatを入れると、「そこまで丁寧にやった」「相当な苦労をした」という強調が加わります。
He took pains to keep the report concise.
彼は報告書を簡潔にまとめるよう努めました。
He took great pains to verify every number in the report.
彼は報告書のすべての数値を確認するため、多大な労力を払いました。
実際にはtake great painsの形がよく見られ、文章・報道・改まった説明で特に自然です。
go to great pains to doとの違い
go to great pains to doも「〜するために大変な苦労をする」です。
They went to great pains to protect the customer’s privacy.
彼らは顧客のプライバシーを守るために、並々ならぬ配慮をしました。
take great painsと意味は非常に近いですが、go to great painsは「かなり遠くまで努力しに行く」ような響きがあり、並外れた手間をさらに強調しやすい表現です。
| 表現 | 主な焦点 |
|---|---|
| take pains to do | 丁寧さ・慎重さ・手間 |
| take great pains to do | 大きな努力や細心の配慮 |
| go to great pains to do | 目的のために並外れた苦労まで引き受ける |
よく使われる文型と語順
take pains to do
She took pains to choose the right words.
彼女は適切な言葉を選ぶために心を砕きました。
painsの後ろにはto+動詞の原形を置きます。
take pains with+名詞
対象を名詞で表すときはwithも使えます。
He took great pains with the final design.
彼は最終デザインに大変な手間をかけました。
She takes pains with every meal she prepares.
彼女は作る食事一つひとつに手間をかけています。
ただし「何をするために努力したか」を具体的に言うなら、to doの形が分かりやすく一般的です。
受動態では使わないのが基本
take painsは「人が自ら労力を引き受ける」という能動的な表現です。そのため、通常は主語に努力する人・組織を置きます。
The staff took great pains to make the event accessible.
スタッフは誰もが参加しやすい催しにするため、細やかに配慮しました。
場面別の自然な例文
仕事
She took great pains to prepare an accurate budget.
彼女は正確な予算を作るために、細心の注意を払いました。
We took pains to make the instructions easy to follow.
私たちは説明が分かりやすくなるよう工夫しました。
The company went to great pains to prevent another data leak.
会社は再度の情報漏えいを防ぐため、徹底した対策を講じました。
接客・おもてなし
The hotel took great pains to accommodate her dietary needs.
ホテルは彼女の食事上の要望に応えるため、きめ細かく対応しました。
He took pains to learn each guest’s name.
彼は客一人ひとりの名前を覚えるよう努めました。
They took great pains to make the room feel welcoming.
彼らは居心地のよい部屋にするため、細部まで気を配りました。
恋愛・人間関係
She took pains not to embarrass him in front of his friends.
彼女は友人たちの前で彼に恥をかかせないよう、細心の注意を払いました。
He took great pains to plan a meaningful anniversary dinner.
彼は心のこもった記念日の夕食を計画するため、かなりの手間をかけました。
I took pains to phrase the message gently.
私はメッセージを柔らかく表現するよう心を配りました。
文章・研究・ものづくり
The author took great pains to recreate the period accurately.
著者はその時代を正確に再現するため、並々ならぬ努力をしました。
The craftsperson took pains over every small detail.
職人は細部の一つひとつに手間をかけました。
The researchers took great pains to remove possible bias.
研究者たちは考えられる偏りを取り除くため、細心の注意を払いました。
否定形take no pains to do
take no pains to doは、「〜しようとまったく努力しない」という意味です。やや古風・文章的で、批判的な響きがあります。
He took no pains to hide his annoyance.
彼は苛立ちを隠そうともしませんでした。
現代の日常会話では、He didn’t even try to hide his annoyance.のほうが分かりやすく自然です。
類似表現との違い
make an effort to do
make an effort to doは、最も広く使える「〜するよう努力する」です。日常会話にも自然で、take painsほど改まっていません。
I made an effort to arrive on time.
時間どおりに着くよう努力しました。
I took great pains to ensure that every detail was correct.
すべての細部が正しいよう、細心の注意を払いました。
努力一般ならmake an effort、丁寧な手間や慎重さまで表したいならtake painsが向いています。詳しくはmake an effortとtry・do your bestの違いも参考になります。
go out of one’s way to do
go out of one’s way to doは、「本来しなくてもよい特別なことまでして〜する」です。
She went out of her way to help the new employee.
彼女は新入社員を助けるため、わざわざ特別に動きました。
take painsは丁寧さ・手間、go out of one’s wayは通常の予定や義務を越えた親切・行動に焦点があります。「わざわざ」の英語表現とtake the troubleの違いも確認できます。
be careful to do
be careful to doは「忘れず注意して〜する」で、会話でも使いやすい表現です。
Be careful to save a copy of the file.
ファイルのコピーを保存するよう気をつけてください。
take painsほど大きな労力は示さず、ミスを避ける注意に焦点があります。
strive to do
strive to doは、目標に向かって懸命に努力する、やや改まった表現です。
We strive to provide excellent service.
私たちは優れたサービスを提供できるよう努めています。
striveは目標達成への継続的努力、take painsは一つの作業にかける手間や慎重さを感じさせます。
よくある間違い
1.painを単数形にする
× take pain to check
○ take pains to check
熟語では複数形painsを使います。
2.toの後ろを動名詞にする
× take pains to checking
○ take pains to check
このtoは不定詞なので、後ろは動詞の原形です。
3.身体の痛みを我慢する意味だと思う
take pains to doは、痛みに耐えながら行動するという意味ではありません。大きな手間や注意を引き受ける表現です。
4.小さな日常動作に大げさに使う
たとえば「牛乳を買うのを忘れないようにした」程度なら、I made sure to buy milk.が自然です。take great painsを使うと、牛乳を買うためにかなりの苦労をしたように響きます。
簡単な英語での言い換え
take painsが出てこなければ、簡単な動詞で十分伝えられます。
She worked very carefully.
彼女はとても注意深く作業しました。
He made a big effort to help us.
彼は私たちを助けるために大きな努力をしました。
We checked everything many times.
私たちはすべてを何度も確認しました。
She spent a lot of time preparing it.
彼女はそれを準備するのに多くの時間をかけました。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
- take pains to doは「手間を惜しまず・注意深く〜する」
- take great pains to doは大きな努力や細心の配慮を強調する
- painsは身体の痛みではなく「苦労・骨折り」で、複数形を使う
- go to great painsは並外れた苦労をさらに強く表す
- 一般的な努力ならmake an effort、特別な親切ならgo out of one’s wayも使える
- 簡単にはwork carefullyやmake a big effortと言い換えられる









