
none of は、「あるグループの中で、当てはまるものが0」というときに使う表現です。none of us なら「私たちの誰も〜ない」、none of them なら「彼らの誰も/それらのどれも〜ない」という意味になります。
意味は分かりやすそうですが、後ろに置ける語、動詞を単数にするか複数にするか、no・nothing・neither of との違いなど、迷いやすい点が多い表現でもあります。この記事で、会話に使える形まで整理しましょう。
Contents
none ofの意味は「〜のどれも・誰も…ない」
none は「ひとつもない・誰もいない」という意味の代名詞です。そこに of + 特定のグループ を続けることで、「そのグループの中では0」と範囲を示します。
- None of the rooms were available.
その部屋はどれも空いていませんでした。 - None of my coworkers drink coffee.
私の同僚は誰もコーヒーを飲みません。 - None of this information is new.
この情報はどれも新しいものではありません。
ポイントは、ただ「ない」と言うのではなく、すでに話題に出ている人・物・量のまとまりから、該当するものを一つも選べない感覚です。
しゅみすけ(大山俊輔)
none ofの基本の形

none of + the・this・myなど + 名詞
名詞を続けるときは、通常、その前に the、these、those、my、your など、どのグループかを特定する語が必要です。
- None of these keys work.
この鍵はどれも使えません。 - None of my friends live nearby.
私の友達は誰も近くに住んでいません。 - None of the money was missing.
そのお金はまったくなくなっていませんでした。
none of students のように、複数名詞をそのまま置くのは不自然です。「生徒は一人も〜ない」と一般的に言うなら No students …、特定の生徒たちなら None of the students … とします。
none of + us・you・them
人称代名詞を置く場合は、us、you、them という目的格を使います。
- None of us knew the answer.
私たちは誰も答えを知りませんでした。 - None of you need to apologize.
あなたたちは誰も謝る必要はありません。 - None of them replied to my message.
彼らは誰も私のメッセージに返信しませんでした。
× none of we / × none of they にはしません。前置詞 of の後ろなので目的格、と覚えておきましょう。
動詞は単数?複数?
none of + 複数名詞 の後ろでは、単数動詞と複数動詞のどちらも使われます。現代の一般的な会話では、グループの構成員を意識して複数動詞にすることがよくあります。
- None of the guests are ready.
招待客は誰も準備ができていません。 - None of these apps work offline.
これらのアプリはどれもオフラインでは動きません。
一方、「一人たりとも」「一つたりとも」と not one を強く意識する文や、かたい文章では単数動詞も使われます。
- None of the equipment is damaged.
その機材はどれも壊れていません。 - None of the evidence was convincing.
その証拠はどれも説得力がありませんでした。
money、information、equipment、evidence のような不可算名詞は単数扱いなので、is / was を使います。「none の後ろは必ず単数」と機械的に決めず、後ろの名詞と話し手の見方で判断しましょう。
会話で使える自然な例文
日常生活・買い物
- I tried on four jackets, but none of them fit.
ジャケットを4着試着したけれど、どれも合いませんでした。 - None of the buses go directly to the airport.
そのバスはどれも空港へ直通ではありません。
仕事・学校
- None of us received the updated schedule.
私たちは誰も更新後の予定表を受け取っていません。 - None of the ideas were practical enough.
どの案も十分に現実的ではありませんでした。
人間関係
- None of my family members have met him yet.
家族はまだ誰も彼に会ったことがありません。 - I invited three friends, but none of them could come.
友達を3人誘いましたが、誰も来られませんでした。
旅行
- None of our cards worked at the ticket machine.
私たちのカードは券売機でどれも使えませんでした。 - None of the hotel staff spoke Japanese.
ホテルのスタッフは誰も日本語を話しませんでした。
none ofと似た表現の違い
none ofとno
no は名詞の前に直接置き、none は名詞の代わりをする語です。
- No seats were available.(空いている席はありませんでした)
- None of the seats were available.(その席はどれも空いていませんでした)
前者は広く「席がない」、後者は「その席のまとまりの中にはない」と範囲がはっきりします。
none ofとnot any of
not any of は none of に近い、分かりやすい言い換えです。
- None of these passwords work.
- Not any of these passwords work.
会話では None of … または I didn’t like any of … のような形が特に自然です。
none ofとneither of
neither of は「2人・2つのうち、どちらも〜ない」。none of は通常、3人・3つ以上のグループや、数を限定しないまとまりに使います。
- Neither of the two answers is correct.
2つの答えはどちらも正しくありません。 - None of the five answers are correct.
5つの答えはどれも正しくありません。
2つを明確に比べるなら、neither A nor B の使い方もあわせて確認すると整理しやすくなります。
noneとnothing・nobody
nothing は「何もない」、nobody / no one は「誰もいない」と一般的に言う語です。none は、文脈にあるグループや量を受けたり、of で範囲を示したりできます。
- There was nothing in the box.
箱の中には何もありませんでした。 - None of the documents were in the box.
その書類はどれも箱の中にありませんでした。
日本人が間違えやすいポイント
ofの後ろを主格にしない
× none of we ではなく none of us、× none of they ではなく none of them です。
否定を重ねない
none 自体に否定の意味があるため、標準的な英語では × None of them didn’t come. のように重ねません。「誰も来なかった」なら None of them came. とします。
「全員ではない」と混同しない
None of us agreed. は「私たちは誰も賛成しなかった」、Not all of us agreed. は「私たち全員が賛成したわけではない」です。0人なのか、一部は賛成したのかで意味が大きく変わります。
しゅみすけ(大山俊輔)
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
none of が出てこなくても、知っている基本語で十分伝えられます。
- None of us can drive.
→ Nobody in our group can drive.
私たちのグループには運転できる人がいません。 - None of the shops were open.
→ All the shops were closed.
店は全部閉まっていました。 - I liked none of the options.
→ I didn’t like any of the options.
どの選択肢も気に入りませんでした。
関連表現
second to none は、直訳すると「誰・何にも次ぐことがない」、つまり「最高である」という表現です。none の感覚を広げたい方は、second to none の意味と使い方も読んでみてください。
また、None of your business. は「あなたには関係ない」という独立した決まり文句です。強く響くことがあるため、場面によっては Mind your own business. の意味と丁寧な言い換えも参考になります。
英熟語を体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現の記事一覧もご覧ください。
まとめ
- none of は「特定のグループの中で、どれも・誰も〜ない」
- 代名詞は none of us / you / them のように目的格にする
- 不可算名詞は単数動詞、複数名詞では単数・複数の両方が使われる
- 2人・2つなら基本的に neither of を使う
- none = 0 だが、not all は「全部ではない」
まずは会話で使いやすい None of us knew. や None of them worked. から声に出して、自分の表現にしていきましょう。








