
eat intoは、時間・貯金・利益などを「少しずつ減らす」「食い込む」「圧迫する」という意味の句動詞です。
たとえば、予想外の出費で貯金が減っているなら、Unexpected expenses are eating into my savings. と言えます。
日本語では「時間を食う」「利益を圧迫する」「貯金を取り崩す」と場面ごとに訳語が変わります。しかし、英語の感覚は共通しています。この記事では、eat intoの意味がなぜ生まれるのか、自然な語順、よく使う場面、似た表現との違いまで整理します。
Contents
eat intoの基本的な意味
eat intoの中心的な意味は、限りのあるものを徐々に消費し、使える量を減らすことです。
- eat into one’s savings:貯金を少しずつ食いつぶす・取り崩す
- eat into profits:利益を圧迫する・削る
- eat into time:時間を食う・予定時間に食い込む
- eat into a budget:予算を圧迫する
- eat into market share:市場シェアを徐々に奪う
何かが一度に消えるのではなく、外からの負担や消費によって中身がじわじわ減っていくのがポイントです。
なぜeat intoで「少しずつ減らす」になるのか
eatは本来「食べる」ですが、食べ物は一口ずつなくなっていきます。そこから、資源や時間などを徐々に消費する感覚にも広がります。
intoは「外側から内側へ入っていく」方向を表します。つまりeat intoは、あるものの内側へ食い込みながら、その中身を減らしていくイメージです。
intoの「外から内側へ」というコアイメージを押さえると、なぜ単なるeatではなくeat intoなのかが理解しやすくなります。

たとえば、予定外の会議が午後の作業時間に食い込む場面を考えてみましょう。会議が時間という枠の内側へ入り込み、残り時間を減らすため、eat intoがぴったりです。
しゅみすけ(大山俊輔)
eat intoの語順と文法
基本の形は次のとおりです。
A + eat into + B
AがBを徐々に減らす・圧迫する
Bには、時間・お金・利益・予算・シェアなど、量や範囲を持つものがよく入ります。
進行形がよく使われる
eat intoは「徐々に進んでいる変化」を表しやすいため、be eating intoの形が非常に自然です。
Rising costs are eating into our profits.
コストの上昇が私たちの利益を圧迫しています。
This delay is eating into our preparation time.
この遅れで準備時間が削られています。
過去形・完了形も使える
eatの過去形はate、過去分詞はeatenです。
The repairs ate into our travel budget.
修理費で旅行の予算が削られました。
Medical bills have eaten into her savings.
医療費で彼女の貯金がかなり減っています。
eat intoを使う代表的な場面と例文
貯金・予算が減る
Rent is eating into most of my salary.
家賃で給料の大半が消えていきます。
We had to eat into our savings to fix the car.
車を修理するため、貯金を取り崩さなければなりませんでした。
Hotel costs ate into our vacation budget.
ホテル代が旅行予算を圧迫しました。
eat into our savingsでは、主語を人にして「私たちが貯金を取り崩す」と表現できます。一方、Unexpected bills are eating into our savings.なら、請求書が原因となって貯金を減らしている構図です。
時間が削られる
Long meetings eat into my work time.
長い会議で仕事の時間が削られます。
Let’s keep this short. We’re eating into our lunch break.
手短にしましょう。昼休みの時間に食い込んでいます。
The traffic jam ate into the time we had for sightseeing.
渋滞のせいで観光に使える時間が減りました。
利益・売上・シェアが減る
Higher shipping costs are eating into our profits.
輸送費の上昇が利益を圧迫しています。
Discounts can quickly eat into your profit margin.
値引きは利益率を急速に圧迫することがあります。
The new competitor is eating into our market share.
新しい競合企業が私たちの市場シェアを徐々に奪っています。
eat intoと似た表現の違い
eat intoとeat away atの違い
eat intoは、時間・お金・利益などの量を減らすことに焦点があります。
eat away atは、物や心が徐々にむしばまれることに焦点があります。不安・罪悪感・さび・腐食などにもよく使われます。
The extra fees are eating into my savings.
追加料金で貯金が減っています。
Guilt was eating away at him.
罪悪感が彼をじわじわと苦しめていました。
eat awayの物理的・心理的な用法は、eat awayの意味と使い方で詳しく解説しています。
eat intoとuse upの違い
use upは「使い切る」で、最終的に残りがなくなることを表します。eat intoは、全部なくなるとは限らず、使える量が減り始めている・かなり削られている段階でも使えます。
The project is eating into our budget.
そのプロジェクトで予算が徐々に減っています。
The project used up our entire budget.
そのプロジェクトで予算をすべて使い切りました。
eat intoとdig intoの違い
貯金については、dig into savingsも「貯金に手をつける」という意味で使えます。
dig intoは人が意識的に貯金を使い始めること、eat intoは出費などが貯金を徐々に減らすことに重点があります。
We had to dig into our savings.
私たちは貯金に手をつけなければなりませんでした。
Rising prices are eating into our savings.
物価上昇で私たちの貯金が徐々に減っています。
dig intoには「詳しく調べる」「勢いよく食べる」という意味もあります。詳しくはdig intoの意味と使い方をご覧ください。
日本人が間違えやすいポイント
減らされるものの前にintoを置かない
正しい形はeat into + 減らされるものです。
○ The delay ate into our time.
× The delay ate our time into.
eat intoはこのまとまりのまま使い、intoの後ろにtime、savings、profitsなどを置きます。
食事の意味と混同しない
eat intoは、通常「〜の中へ入って食べる」という食事の動作ではありません。抽象的な資源が削られる比喩表現として理解しましょう。
何でもeat intoにしない
数えられる物が単純に少なくなっただけなら、reduce、decrease、useなどのほうが自然な場合があります。eat intoは、限りある時間・お金・利益などへ負担が食い込むニュアンスを出したいときに向いています。
eat intoが出てこないときの簡単な言い換え
eat intoを思い出せなくても、基本的な単語で十分に伝えられます。
- It is reducing our profits.
それで利益が減っています。 - We have less time because of the meeting.
会議のせいで使える時間が減りました。 - I’m using some of my savings.
貯金の一部を使っています。 - These costs leave us with less money.
これらの費用のせいで残るお金が少なくなります。
しゅみすけ(大山俊輔)
会話で使ってみよう
A: Can we add one more topic to the meeting?
会議の議題をもう一つ増やせますか。
B: I’d rather not. We’re already eating into everyone’s lunch break.
できればやめておきたいです。もう全員の昼休みに食い込んでいます。
A: Are the higher prices affecting the business?
物価上昇は事業に影響していますか。
B: Yes. They’re eating into our profits.
はい。利益を圧迫しています。
まとめ
eat intoは、時間・貯金・予算・利益など、限りのあるものへ食い込み、使える量を少しずつ減らす句動詞です。
- eat into savings:貯金を徐々に減らす
- eat into time:時間に食い込む
- eat into profits:利益を圧迫する
- 進行中の変化にはbe eating intoが自然
- eat away atは「むしばむ」、use upは「使い切る」に重点がある
「eat=食べる」「into=内側へ」と捉え、残っている時間やお金の内側へじわじわ食い込む場面を思い浮かべてみてください。
ほかの句動詞や定型表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。









