fall throughは、進んでいた計画・契約・約束などが「実現しない」「まとまらずに流れる」という意味の句動詞です。
- Our travel plans fell through.
旅行の計画が流れてしまいました。 - The deal fell through at the last minute.
その契約は土壇場でまとまりませんでした。
単に失敗したというより、実現に向けて話が進んでいたのに、最後まで成立しなかったというニュアンスがあります。この記事では、自然な語順や過去形fell throughの使い方、call off・not work outとの違いを会話例とともに解説します。
Contents
fall throughの基本的な意味は「計画などが実現せずに終わる」
fallは「落ちる」、throughは「通り抜けて向こう側へ」という感覚を持つ語です。
たとえば、橋や床に隙間があれば、物がそこを通り抜けて下へ落ちてしまいます。そこからfall throughは、計画や契約が最後まで支えられず、成立する前に抜け落ちてしまうようなイメージで捉えられます。
日本語では文脈に応じて、次のように訳せます。
- 計画が流れる
- 話が立ち消えになる
- 契約がまとまらない
- 交渉が決裂する
- 予定が実現しなくなる
「誰かが落ちる」という物理的な意味とは別に、計画・取引・取り決めなどを主語にするのが、この句動詞の重要な使い方です。
しゅみすけ(大山俊輔)
fall throughの語順|人ではなく計画・契約が主語になる
fall throughは基本的に自動詞として使われ、「実現しなかった計画・契約・取り決め」+fall throughの語順になります。
- The plan fell through.
その計画は流れました。 - Our arrangement fell through.
私たちの取り決めは実現しませんでした。 - The merger may fall through.
その合併は成立しないかもしれません。
× We fell through the plan.のように、人を主語にして「計画を失敗させた」という使い方はしません。
誰かが原因だと伝えたい場合は、becauseやbecause ofなどを後ろに続けます。
- The deal fell through because the buyer changed his mind.
買い手が考えを変えたため、その契約はまとまりませんでした。 - Our plans fell through because of the weather.
天候のため、私たちの計画は流れました。
過去形fell throughが会話でよく使われる
「進めていたが、結局実現しなかった」と過去の結果を説明する場面が多いため、会話では過去形のfell throughが特によく使われます。
- My apartment deal fell through.
部屋の契約がだめになりました。 - Our weekend plans fell through.
週末の予定が流れました。 - The job offer fell through unexpectedly.
その仕事の話は予想外に立ち消えになりました。
現在や未来の可能性を表す場合は、falls through、will fall through、might fall throughなどを使います。
- If the funding falls through, we’ll delay the launch.
資金調達が実現しなければ、発売を延期します。 - I’m worried the deal might fall through.
その契約がまとまらないのではないかと心配しています。
at the last minuteと相性がよい理由
fall throughには、話がある程度進んでいたという含みがあります。そのため、「土壇場で」を表すat the last minuteとよく一緒に使われます。
- The agreement fell through at the last minute.
その合意は土壇場で成立しませんでした。 - Our venue fell through at the last minute.
会場の手配が直前になってだめになりました。
2つ目の例では、厳密には「会場そのもの」が消えるのではなく、「その会場を使う取り決めが成立しなくなった」という意味です。日常会話では、このように手配対象をそのまま主語にすることがあります。
fall through・call off・not work outの違い
fall through:進んでいた話が成立しない
条件が整わない、資金が得られない、誰かが考えを変えるなどの理由で、計画や契約が最終的に実現しなかったときに使います。
The deal fell through when the bank refused the loan.
銀行が融資を断ったため、その契約は成立しませんでした。
call off:人が意図的に中止する
call offは、予定されていた会議・試合・結婚式・捜索などを「中止すると決める」表現です。中止を決定する人や組織が主語になります。
They called off the meeting.
彼らは会議を中止しました。
対して、The meeting fell through.なら、必要な条件や調整が整わず、会議の計画自体が実現しなかったという響きです。
会議で使うcancel・call off・postponeの違いは、「会議をキャンセルする」は英語で?cancel・call off・postponeの違いでも解説しています。
not work out:幅広く「うまくいかない」
not work outは、計画だけでなく、仕事・方法・恋愛関係などが期待どおりに進まなかったことを幅広く表します。
- The deal fell through.
話が進んでいた契約が、成立せずに終わりました。 - The deal didn’t work out.
その取引はうまくいきませんでした。
後者は結果を広く述べる表現で、どの段階で何が起きたかまでは示しません。
fall throughとgo throughを混同しない
fall throughとgo throughは形が似ていますが、結果が反対になることがあります。
- The deal fell through.
契約は成立しませんでした。 - The deal went through.
契約は無事に成立しました。
このgo throughは、審査・手続き・承認などを「通過して成立する」という意味です。
ただし、go throughには「つらい経験をする」「内容を確認する」など別の意味もあります。文脈と主語から判断しましょう。
場面別に使えるfall throughの自然な例文
仕事・契約
- The partnership fell through over money.
金銭面が原因で、その提携話はまとまりませんでした。 - If this deal falls through, we have another option.
この契約が成立しなくても、別の選択肢があります。 - The project fell through due to a lack of funding.
資金不足により、そのプロジェクトは実現しませんでした。 - Everything was ready, but the agreement fell through.
すべて準備できていましたが、合意は成立しませんでした。
日常・旅行
- Our camping plans fell through because of the rain.
雨のため、キャンプの計画が流れました。 - My ride to the airport fell through.
空港まで送ってもらう話がだめになりました。 - The hotel arrangement fell through, so we booked another place.
ホテルの手配がだめになったので、別の場所を予約しました。
恋愛・人間関係
- Their wedding plans fell through.
二人の結婚式の計画は実現しませんでした。 - Our plan to meet fell through, but we talked on the phone.
会う予定は流れましたが、電話で話しました。
学校・イベント
- The school trip almost fell through.
修学旅行はもう少しで中止になるところでした。 - Our guest speaker fell through, so the teacher changed the schedule.
ゲスト講師の手配がだめになり、先生が予定を変更しました。
日本人が間違えやすいポイント
人を主語にして「失敗した」の意味では使わない
× I fell through the project.
「私はプロジェクトに失敗した」なら、次のように言えます。
I couldn’t complete the project.
そのプロジェクトを完了できませんでした。
計画そのものが実現しなかったなら、主語を変えます。
The project fell through.
そのプロジェクトは実現しませんでした。
単なる予定変更には使いすぎない
日時を変更しただけで、予定そのものは実施されるなら、fall throughではなくchangeやpostponeが自然です。
- We changed our plans.
予定を変更しました。 - We postponed the meeting.
会議を延期しました。
他動詞のように目的語を直後へ置かない
× They fell through the deal.
○ The deal fell through.
「彼らが契約を中止した」と言いたいなら、They called off the deal.やThey pulled out of the deal.など、意図に合う別の表現を選びます。
fall throughが出てこないときの簡単な言い換え
fall throughを思い出せないときは、didn’t happenやcouldn’t make it happenで結果を直接伝えられます。
- Our plans fell through.
→ Our plans didn’t happen.
計画は実現しませんでした。 - The deal fell through.
→ They couldn’t agree, so there was no deal.
合意できなかったので、契約には至りませんでした。 - My ride fell through.
→ My friend can’t take me anymore.
友人がもう送ってくれなくなりました。
しゅみすけ(大山俊輔)
まとめ
fall throughは、実現に向けて進んでいた計画・契約・取り決めなどが、最終的に成立せず「流れる」ことを表す句動詞です。
- 主語はplan・deal・agreement・arrangementなど
- 過去の結果にはfell throughがよく使われる
- at the last minuteと組み合わせると「土壇場で流れた」
- call offは意図的な中止、not work outは広い意味の「うまくいかない」
- go throughは文脈によって「無事に成立する」
まずはOur plans fell through.やThe deal fell through.のように、実現しなかった予定や話を主語にした短い一文から使ってみましょう。
ほかの英熟語も、意味・語順・ニュアンス・類似表現との違いまで確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。
fallを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、fallを使った句動詞一覧をご覧ください。









