knock downの意味は?「倒す・取り壊す・値下げする」の使い方と語順

knock downの意味・使い方・語順を解説するアイキャッチ画像

knock down は、「人を倒す」「建物を取り壊す」「価格を下げる」など、場面によって日本語訳が変わる句動詞です。

一見ばらばらに見えますが、共通するのは「立っているもの・高い位置にあるものに力を加え、下の状態へ動かす」という感覚です。このイメージが分かれば、丸暗記に頼らず意味を判断できます。

この記事では、knock down の意味、自然な使い方、目的語の語順、knock over・tear down・reduce との違いを、日常・仕事・旅行で使える例文とともに解説します。

knock downの基本的な意味

knock は「たたく・ぶつかる」、down は「下へ・低い状態へ」を表します。合わせると、基本イメージは「衝撃や働きかけによって、対象を下の状態にする」です。

  • 人・物を倒す、車ではねて倒す
  • 壁・建物を壊して撤去する
  • 価格を下げる、値切る
  • 比喩的に人を打ちのめす

大切なのは、単に down へ動くのではなく、主語が何らかの力を加えて「下の状態にする」という他動詞的な使い方が中心だということです。

しゅみすけ(大山俊輔)

日本語訳を一つに固定せず、「何が高い・立った状態から下がるのか」を見てみましょう。人なら「倒す」、建物なら「取り壊す」、値段なら「下げる」と自然に意味を選べます。

knock downの3つの主な使い方

knock someone down、knock a wall down、knock the price downとknock it downの語順を比較した図

1.人や物を倒す・車ではねる

人や物に力が加わり、立っていた状態から倒れる場合に使います。事故の文脈では、車や自転車が人を「はねて倒す」という意味にもなります。

The strong wind knocked down several trees.
強風で何本もの木が倒れました。

A cyclist nearly knocked me down at the crossing.
横断歩道で自転車にもう少しではねられるところでした。

He was knocked down, but luckily he wasn’t badly hurt.
彼ははねられましたが、幸い大けがはしませんでした。

人を主語にして I knocked him down. と言うと、殴る・突き飛ばすなどの強い物理的行為を連想させます。軽く人にぶつかっただけなら、I bumped into him.(彼にぶつかった)のほうが自然です。

2.建物・壁などを取り壊す

建物や壁を壊してなくす場合にも使います。単に一部を壊すだけでなく、倒して撤去する方向が感じられます。

They knocked down the old house and built two apartments.
彼らは古い家を取り壊し、アパートを2棟建てました。

We’re going to knock this wall down to make the kitchen bigger.
キッチンを広くするため、この壁を取り壊す予定です。

The city decided not to knock down the historic theater.
市はその歴史ある劇場を取り壊さないことに決めました。

イギリス英語では建物の解体について knock down がよく使われます。アメリカ英語を含め、tear down も非常に一般的です。

3.価格を下げる・値切る

高い価格を低い金額へ動かすイメージから、価格交渉で「値段を下げる」という意味になります。

I managed to knock the price down by $50.
なんとか50ドル値切ることができました。

Could you knock it down to 8,000 yen?
8,000円まで下げてもらえますか。

The seller wouldn’t knock anything off the asking price.
売り手は希望価格から少しも値下げしてくれませんでした。

knock the price down by 金額 は「その金額分だけ下げる」、knock the price down to 金額 は「最終的にその金額まで下げる」です。

  • by $50:50ドル分下げる
  • to $50:50ドルまで下げる

語順:knock A downとknock down A

knock down は目的語を間に入れられる分離可能な句動詞です。名詞なら、次の両方が使えます。

They knocked down the wall.
They knocked the wall down.
彼らはその壁を取り壊しました。

ただし、目的語が it・him・them などの代名詞なら、必ず間に置きます

They knocked it down.(自然)
彼らはそれを取り壊しました。

They knocked down it.(不自然)

価格についても同じです。

Can you knock it down to $100?
100ドルまで下げられますか。

しゅみすけ(大山俊輔)

代名詞は短く軽い語なので、knock と down の間に入れて knock it down と覚えましょう。価格交渉なら Can you lower the price? と直接言い換えても十分に通じます。

knock downと似た表現の違い

knock downとknock over

knock over は、ぶつかって物や人を横倒しにすることに焦点があります。コップや椅子などをうっかり倒す場面では knock over が自然です。

I knocked over my coffee.
コーヒーを倒してしまいました。

knock down は、木・人・建物など、立っている対象を力で倒す響きがより強くなります。

knock downとtear down

どちらも建物を「取り壊す」と言えます。knock down は倒してなくす結果を、tear down は部分を壊しながら解体する過程を感じさせます。ただし実際の会話では重なる場面が多く、tear down は特にアメリカ英語で一般的です。

knock downとreduce・lower

価格について、knock down は交渉して値段を下げるという口語的な響きがあります。lower は「低くする」という中立的な表現、reduce は料金・コスト・数量などを減らす、やや事務的な表現です。

We need to reduce our operating costs.
運営コストを削減する必要があります。

Could you lower the price a little?
少し値段を下げていただけますか。

knock downとknock out

knock out は人を「気絶させる」、試合で「ノックアウトする」、競技から「敗退させる」などに使います。knock down は倒しても意識を失ったとは限りません。詳しくはknock outの意味・使い方も参考にしてください。

日本人が間違えやすいポイント

「ノックダウン価格」をそのまま使わない

日本語では「ノックダウン価格」のような言い方を見かけることがありますが、英語で安売り価格を表すなら a reduced pricea discounted pricea low price などが自然です。英語の knockdown には形容詞・名詞用法もありますが、日本語の販促表現とは使われ方が一致しません。

受け身では事故の意味に注意する

She was knocked down. だけだと、何かに倒された、あるいは車にはねられた可能性があります。事故なら主語や場所を補うと誤解が減ります。

She was knocked down by a car near the station.
彼女は駅の近くで車にはねられました。

downを忘れない

knock だけなら、通常はドアなどを「ノックする」、または何かを「たたく」です。「倒す・取り壊す・価格を下げる」の意味には down が重要です。

すぐ出てこないときの簡単な言い換え

  • 人・物を倒す:make someone/something fall
  • 建物を取り壊す:destroy the building / take the building down
  • 価格を下げる:lower the price / make it cheaper

Can you make it a little cheaper?
もう少し安くできますか。

旅行先や買い物で knock the price down が思い出せなくても、この一文なら簡単で意図も明確です。

会話で使えるknock downの例文

A: Why is this road closed?
A:なぜこの道は通行止めなのですか。

B: The storm knocked down a large tree.
B:嵐で大きな木が倒れたんです。


A: Are you keeping that wall?
A:その壁は残すの?

B: No, we’re knocking it down next week.
B:いや、来週取り壊すよ。


A: They’re asking $300 for the desk.
A:その机は300ドルだって。

B: See if you can knock the price down.
B:値下げしてもらえるか聞いてみたら。

まとめ

knock down の核は、「力を加えて、立っているもの・高いものを下の状態にする」です。

  • knock someone/something down:人・物を倒す、車ではねる
  • knock a building/wall down:建物・壁を取り壊す
  • knock the price down:価格を下げる、値切る
  • 代名詞は間に置き、knock it down とする
  • by は下げ幅、to は下げた後の金額を示す

「何が上から下へ動くのか」を意識すれば、文脈に合う意味をつかみやすくなります。ほかの表現も体系的に学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。

ほかのknock表現もまとめて学びたい方は、「knockを使った句動詞一覧」で、意味・使い方・語順の違いを体系的に確認できます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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