
know the score は、文字どおりなら「試合の得点を知っている」ですが、会話では「本当の事情を分かっている」「何が許され、何が起こるかを心得ている」という意味でも使われます。
単に情報を一つ知っているのではありません。表向きの説明だけでなく、重要な事実、暗黙のルール、自分に及ぶ結果まで理解しているイメージです。特に、少し厳しい現実や不都合な条件を承知している文脈でよく使われます。
You know the score. If we miss the deadline again, we’ll lose the client.
事情は分かっていますね。また締め切りに遅れれば、顧客を失います。
この記事では、「得点を知る」という直訳から実際のニュアンスへつながる考え方、よく使う形、know the ropes・understand the situation との違い、自然な例文、簡単な言い換えまで解説します。
Contents
know the scoreの意味
know the score = 状況の重要な事実や本当の事情をよく理解している
- 何が実際に起きているか分かっている
- 表に出ていない事情を承知している
- 自分が何をすべきか、何をするとどうなるか分かっている
- 好ましくない現実も含めて理解している
Maria has worked here for years, so she knows the score.
マリアはここで何年も働いているので、社内事情をよく分かっています。
I explained the risks, and now he knows the score.
私がリスクを説明したので、彼はもう実情を分かっています。
Don’t worry about me. I know the score.
私のことは心配しないで。事情は分かっています。
しゅみすけ(大山俊輔)
直訳「試合の得点を知る」から実際のニュアンスへ

| 見方 | 意味 |
|---|---|
| 文字どおり | 試合の得点・勝敗の状況を知っている |
| 口語的な意味 | 現実の状況・重要な事情を理解している |
| 含まれやすい感覚 | ルール、制約、結果まで承知している |
試合の途中でスコアを見れば、どちらが優勢か、残り時間に何をすべきかが分かります。同じように、現実の「score」を知っていれば、自分が置かれた立場と次に必要な行動が見えてきます。
そこから、「表面だけでなく、現実がどうなっているかを理解している」という比喩になっています。
英語の score はこの表現の中で「得点」から広がり、「本当の状況・肝心な事実」に近い意味を持ちます。単語を一つずつ直訳するより、the score を「現実の全体像」と捉えると分かりやすいでしょう。
You know the score.はどういう意味?
You know the score. は、相手がすでに事情やルールを理解していることを前提にした言い方です。
文脈によって次のように訳せます。
- 事情は分かっているよね
- いつものことだから分かるよね
- 何をすべきか分かっているよね
- 条件は承知しているよね
You know the score—no phones during the meeting.
ルールは分かっていますね。会議中は携帯電話を使わないでください。
You know the score. We clean up before we leave.
いつものルールは分かっているよね。帰る前に片づけます。
You know the score: payment comes after the work is approved.
条件はご存じのとおりです。支払いは仕事が承認された後です。
命令そのものではありませんが、「もう説明しなくても分かるはず」という圧が出ることがあります。親しい間柄なら軽い確認になりますが、立場の差がある場面では厳しく聞こえる可能性があります。
よく使う形と時制
| 形 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| 現在形 | know / knows the score | 事情を分かっている |
| 過去形 | knew the score | 事情を分かっていた |
| 完了形 | has known the score | 事情をずっと分かっている |
| 否定形 | doesn’t know the score | 実情を分かっていない |
| nowを伴う形 | knows the score now | 今は事情を理解した |
She knew the score before she accepted the job.
彼女はその仕事を引き受ける前から、事情を承知していました。
He doesn’t know the score yet, so explain the full situation.
彼はまだ実情を分かっていないので、状況をすべて説明してください。
Now that everyone knows the score, we can decide what to do next.
全員が事情を理解したので、次にどうするか決められます。
文字どおり「得点を知る」場合との見分け方
スポーツの文脈なら、文字どおりの意味にもなります。
Do you know the score?
今、何対何か知っていますか。
I didn’t know the score until I checked my phone.
携帯電話を確認するまで、試合のスコアを知りませんでした。
一方、仕事・人間関係・規則・リスクの文脈なら、「事情を分かっている」の意味が自然です。
She’s new, but she already knows the score.
彼女は新人ですが、もう事情をよく分かっています。
前後に game、match、チーム名、点数があれば文字どおりになりやすく、人・組織・決まり・結果が話題ならイディオムになりやすいと判断できます。
What’s the score?との違い
What’s the score? は「試合は何対何?」が基本ですが、くだけた会話では「結局どうなっているの?」「予定はどうなった?」と状況を尋ねることもあります。
What’s the score, then? Are we meeting at six or seven?
それで結局どうなったの?6時集合、それとも7時?
| 表現 | 意味 |
|---|---|
| know the score | 事情・実情を理解している |
| What’s the score? | 状況・予定は結局どうなっているのか尋ねる |
What’s the score? の比喩的用法は特にイギリス英語のくだけた会話で見られます。世界中で確実に伝えたいなら、What’s happening? や What’s the plan? のほうが分かりやすいでしょう。
場面別の自然な例文
仕事・職場
Ask Ben about the approval process. He knows the score.
承認手続きについてはベンに聞いてください。彼は事情をよく分かっています。
The manager made sure the new staff knew the score.
マネージャーは、新しいスタッフがルールや事情を理解しているか確認しました。
We all know the score: quality comes before speed.
私たちは皆、方針を分かっています。速さより品質が優先です。
契約・条件
You knew the score when you signed the agreement.
契約書に署名した時点で、条件は分かっていましたよね。
Before you invest, make sure you know the score.
投資する前に、実情とリスクをきちんと理解してください。
人間関係
I’m not expecting a serious relationship. We both know the score.
私は真剣な交際を期待していません。その点は二人とも分かっています。
She knows the score, so you don’t need to hide the problem from her.
彼女は事情を分かっているので、その問題を隠す必要はありません。
家庭・日常
The kids know the score: homework first, games later.
子どもたちはルールを分かっています。まず宿題、その後にゲームです。
You’ve stayed here before, so you know the score.
前にも泊まったことがあるから、勝手は分かっているよね。
know the scoreとknow the ropesの違い
| 表現 | 中心となる意味 | 例 |
|---|---|---|
| know the score | 状況の本当の事情・条件・結果を分かっている | 会社の厳しい現状や暗黙のルールを承知する |
| know the ropes | 仕事・作業のやり方や要領を知っている | システムの操作や業務手順に慣れている |
Nina knows the ropes, but she doesn’t know the score.
ニナは仕事のやり方は分かっていますが、本当の事情は知りません。
この一文では、作業能力はあるものの、組織内の背景や問題までは知らないことを表せます。
仕事の要領を「覚える」段階については、learn the ropesの意味・使い方で詳しく解説しています。
understand the situationとの違い
understand the situation は、状況を理解するという中立的で幅広い表現です。know the score はより口語的で、「現実はそう甘くない」「言わなくてもルールは分かるよね」という含みが出やすくなります。
I understand the situation.
状況は理解しています。
I know the score.
事情も現実も分かっています。
丁寧な会議や相手の認識を断定したくない場面では、As I understand it, … も便利です。詳しくはAs I understand it, …の意味・使い方をご覧ください。
日本人が間違えやすいポイント
いつもスポーツの得点とは限らない
仕事の会話で You know the score. と言われたら、「点数を知っている」ではなく「事情やルールは分かっているよね」の可能性が高いでしょう。
know a scoreにしない
イディオムは know the score です。
× know a score
○ know the score
相手が本当に理解しているか確認する表現ではない
You know the score. は、相手が理解していることを前提にします。丁寧に確認するなら次が安全です。
Are the conditions clear?
条件は明確でしょうか。
Do you understand what will happen next?
次に何が起こるか理解していますか。
フォーマルな報告書では直接的に書く
会話では自然ですが、正式文書では understand the situation、be aware of the conditions、understand the consequences などが明確です。
しゅみすけ(大山俊輔)
しゅみすけ式:簡単な英語で言い換えるなら
このイディオムが出てこなくても、基本的な英語で十分に伝えられます。
- I understand the situation.
状況を理解しています。 - I know what’s happening.
何が起きているか分かっています。 - I know the rules.
ルールを知っています。 - I understand the risks.
リスクを理解しています。 - I know what I need to do.
何をすべきか分かっています。
Don’t worry. I know what I need to do.
心配しないで。何をすべきか分かっています。
「score」を使わなくても、何を理解しているかを具体的に言えば、むしろ誤解なく伝わります。
まとめ
know the score は、「本当の事情、重要な事実、暗黙のルールを分かっている」という口語表現です。
- 直訳は「試合の得点を知っている」
- 実際には「現実がどうなっているか分かっている」
- 不都合な事実や自分への影響まで理解している含みがある
- You know the score. は「事情・ルールは分かっていますね」
- know the ropes は状況ではなく、仕事のやり方を知ること
- 簡単に言うなら I understand the situation. で伝わる
まずは、事情を承知していることを伝える Don’t worry. I know the score.(心配しないで。事情は分かっています)から覚えてみましょう。
ほかの表現は、英熟語・定型表現の親記事と英熟語・イディオムA〜Z一覧から探せます。











