
make tracks を直訳すると「足跡を作る」。ところが会話では、足跡そのものを作る話ではなく、「そろそろ行く」「出発する」という意味で使われます。
友人との集まりを終えて帰るときや、次の場所へ向かうときに使える、くだけた英語表現です。この記事では、意味・由来・語順・自然な会話例に加えて、leave・get going・hit the roadとの違いまで分かりやすく解説します。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
make tracksの意味は「そろそろ行く・出発する」
make tracks は、くだけた会話で「立ち去る」「出発する」「そろそろ行く」を表します。
- We should make tracks.
そろそろ行こう。 - It’s getting late. Let’s make tracks.
遅くなってきたね。そろそろ出よう。 - I’d better make tracks.
そろそろ行かないと。
単に移動するというより、今いる場所を離れて動き出す場面に合います。改まった挨拶ではなく、友人・家族・親しい同僚との会話で使いやすい表現です。

なぜ「足跡を作る」が「出発する」になる?
track には「通った跡・足跡・わだち」という意味があります。人や動物がその場から動けば、後ろには足跡が残ります。そこから make tracks=足跡を残しながら移動する、さらに「その場を離れる・出発する」という意味へ広がりました。
日本語でも「足跡」より「出発」に意識が向く表現なので、一語ずつ訳すより、荷物を持って動き出す景色を思い浮かべるのがコツです。
make tracksの語順と形
基本形は make tracks です。この意味ではtracksを複数形で使うのが定型です。
- make tracks:出発する・立ち去る
- made tracks:出発した・急いで向かった
- be making tracks:出発しようとしている・移動中である
We made tracks before the traffic got bad.
渋滞がひどくなる前に出発しました。
「〜へ向かう」と目的地を示したいときは、文脈によって make tracks for+場所 も使えます。
After lunch, we made tracks for the station.
昼食後、私たちは駅へ向かいました。
日常会話での使い方
集まりから帰るとき
A: Do you want another drink?
もう一杯飲む?
B: Thanks, but I think I’ll make tracks. I have an early morning.
ありがとう。でも、そろそろ行くよ。明日は朝が早いんだ。
一緒に出発するとき
A: The movie starts in twenty minutes.
映画は20分後に始まるよ。
B: Then we’d better make tracks.
じゃあ、そろそろ出たほうがいいね。
仕事を終えて帰るとき
A: Are you still working on the report?
まだレポートをやっているの?
B: No, I’m done. Let’s make tracks.
いや、終わったよ。そろそろ帰ろう。
ある場所へ急いで向かったとき
As soon as we heard the news, we made tracks for home.
その知らせを聞くとすぐ、私たちは家へ急いで向かいました。
I’d better make tracks.は「そろそろ行かないと」
会話で特に使いやすい形が I’d better make tracks. です。had betterが「〜したほうがよい」、make tracksが「出発する」なので、「そろそろ行ったほうがよさそうだ」「もう行かないと」というニュアンスになります。
It’s almost midnight. I’d better make tracks.
もうすぐ深夜0時だ。そろそろ行かないと。
同じ場面では、より一般的なI’d better get going.の意味と使い方も使えます。make tracksのほうが少しイディオムらしく、くだけた響きです。
似た表現との違い
leave:単に「去る・出発する」
leave は最も基本的で、くだけた会話から仕事まで幅広く使えます。
We should leave now.
もう出発したほうがいい。
make tracksには、leaveよりも「よし、動き出そう」という軽快な感じがあります。
get going:「そろそろ動き出す」
get going は非常に自然な日常表現です。出発だけでなく、作業を始める意味でも使えます。
We’d better get going.
そろそろ行ったほうがいいね。
hit the road:「道に出る・出発する」
hit the road は「出発する」「旅に出る」という、やや勢いのある表現です。車での移動や長めの旅とも相性がよい言い方です。
Let’s hit the road before sunrise.
日の出前に出発しよう。
I must be going.:丁寧に「そろそろ失礼します」
I must be going. は、make tracksより丁寧で少し改まった退席の表現です。訪問先や礼儀を意識する場面なら、前回のI must be going.の丁寧な使い方が向いています。
しゅみすけ(大山俊輔)
使うときの注意点
フォーマルな場では基本表現を選ぶ
make tracksはカジュアルなイディオムです。取引先への正式な挨拶や改まった訪問では、I must be going.、I should leave now.、I’ll be on my way.などのほうが安全です。
make trackではなくmake tracks
「出発する」というイディオムでは、通常は複数形のtracksを使います。make a trackやmake trackにすると、道筋や楽曲など別の意味に受け取られる可能性があります。
いつでも「急いで逃げる」ではない
文脈によっては急いで立ち去る感じが出ますが、make tracks自体は必ずしも「逃げる」という意味ではありません。普通に「そろそろ出発する」と言う場面でも使えます。
すぐ使える例文
- Let’s make tracks.
そろそろ行こう。 - We should make tracks soon.
私たちはそろそろ出たほうがいい。 - I think I’ll make tracks.
そろそろ行こうかな。 - I’d better make tracks before it gets dark.
暗くなる前に出発したほうがよさそうだ。 - They made tracks for the airport.
彼らは空港へ向かいました。 - Are you ready to make tracks?
出発する準備はできた?
知っている英語で言い換えるなら?
make tracksが出てこなくても、難しく考える必要はありません。基本的な動詞で十分に伝えられます。
- Let’s go.
行こう。 - We should leave now.
もう出たほうがいい。 - I have to go.
もう行かないと。 - It’s time to go home.
家に帰る時間です。
まずは知っている英語で伝え、余裕が出てきたらmake tracksを会話に加えてみましょう。
まとめ
make tracks は、直訳では「足跡を作る」ですが、会話では「そろそろ行く・出発する・その場を離れる」という意味です。
友人や家族とのカジュアルな場面で、Let’s make tracks. や I’d better make tracks. の形が便利です。丁寧な場面ではI must be going.、基本的に伝えるならleaveやget goingと使い分けましょう。










