
worth one’s salt は、「一人前で有能な」「自分の役割や報酬に見合う働きができる」という意味の英語イディオムです。仕事や専門分野について、その人が最低限以上の実力・知識・判断力を備えていると評価するときに使います。
Any chef worth their salt knows how to make a good stock.
一人前の料理人なら、よいだしの作り方を知っています。
日本語の「塩に値する」という直訳だけでは分かりにくい表現ですが、ポイントは塩そのものではなく、「受け取る価値や報酬に見合う人」という評価です。
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worth one’s saltの基本的な意味
worth one’s salt の意味は、文脈に応じて次のように訳せます。
- 一人前の
- 有能な
- その立場にふさわしい
- 報酬に見合う働きをする
She’s a designer worth her salt.
彼女は一人前のデザイナーです。
No manager worth their salt would ignore that warning.
まともな管理職なら、その警告を無視したりしません。
単に才能があると褒めるだけでなく、「その職業・役割を名乗るなら当然備えているべき実力がある」という基準を感じさせる表現です。
しゅみすけ(大山俊輔)
なぜsalt(塩)が「有能」になる?
直訳は「自分の塩に値する」です。塩は保存や味付けに欠かせず、昔から価値ある品として扱われてきました。そのため、worth one’s salt は「受け取る価値に見合う」「報酬を受けるだけの働きをする」というイメージで理解できます。
この表現には塩や給与を結びつけるさまざまな語源説明がありますが、細部まで確実な一つの物語として断定するより、塩=価値あるもの、worth=それに見合うと押さえるのが実用的です。

one’sはmy・your・his・her・theirに変える
one’s は辞書で使われる代表形です。実際の文では、主語や指す人に合わせて所有格を変えます。
- I am worth my salt.
- You are worth your salt.
- He is worth his salt.
- She is worth her salt.
- They are worth their salt.
I’ve proved that I’m worth my salt on this project.
このプロジェクトで、私は自分が十分に役立つ人材だと証明しました。
He needs to show that he’s worth his salt.
彼は自分が一人前だと示す必要があります。
よく使われる語順
be worth one’s salt
人を主語にして「その人は有能だ」と述べる基本形です。
Our new accountant is definitely worth her salt.
新しい会計担当者は間違いなく有能です。
After fixing the crisis, he showed he was worth his salt.
危機を解決し、彼は自分が一人前であることを示しました。
名詞+worth one’s salt
any・no・every などと職業名を組み合わせ、「一人前の〜なら」という一般論を述べる形がとてもよく使われます。
Any teacher worth their salt listens to their students.
一人前の教師なら、生徒の話に耳を傾けます。
No mechanic worth their salt would return a car in that condition.
まともな整備士なら、そんな状態で車を返したりしません。
Every journalist worth their salt checks the source.
有能なジャーナリストなら誰でも、情報源を確認します。
現代英語では、性別を限定しない単数の人を受けて their を使うのが自然です。
ネイティブが感じるニュアンス
この表現は肯定文でも使えますが、特にany … worth their salt や no … worth their salt の形で、「プロなら当然こうする」という基準を示す場面に向いています。
Any salesperson worth their salt will ask what the customer actually needs.
一人前の営業担当者なら、顧客が本当に必要としているものを尋ねます。
この言い方には「それくらいできなければプロとは言えない」という少し強い響きもあります。相手を直接 You’re not worth your salt. と評価すると、能力や雇用価値を否定する厳しい発言になるため注意しましょう。
場面別の自然な例文
仕事
A consultant worth their salt should explain the risks as well as the benefits.
一人前のコンサルタントなら、利点だけでなくリスクも説明するべきです。
Mika proved she was worth her salt by finding the error before launch.
ミカは公開前にミスを発見し、自分が有能であることを証明しました。
学校・学習
Any tutor worth their salt adapts the lesson to the learner.
有能な講師なら、学習者に合わせてレッスンを調整します。
家庭・暮らし
No babysitter worth their salt would leave a toddler alone near the stairs.
まともなベビーシッターなら、階段の近くに幼児を一人で残したりしません。
趣味・専門分野
Every photographer worth their salt pays attention to the light.
一人前の写真家なら誰でも、光に注意を払います。
似た表現との違い
good atとの違い
be good at は「〜が得意」という一般的な表現で、趣味や日常的な能力にも幅広く使えます。
She’s good at cooking.
彼女は料理が得意です。
worth one’s salt は、職業・役割・専門性に照らして一人前かどうかを評価します。
competentとの違い
competent は「必要な能力がある」という比較的中立的で、仕事でも使いやすい形容詞です。worth one’s salt はよりイディオム的で、「プロなら当然」という評価や話し手の姿勢が加わります。
She is a competent editor.
彼女は有能な編集者です。
Any editor worth their salt would catch that mistake.
一人前の編集者なら、そのミスに気づくでしょう。
know one’s stuffとの違い
know one’s stuff は「自分の分野をよく知っている」という知識・専門性に焦点があります。worth one’s salt は知識だけでなく、判断や実務を含めた総合的な有能さを評価します。
日本人が間違えやすいポイント
worthの後ろにbeを入れない
worth はこの表現では形容詞として働き、be動詞の後ろに直接置きます。
× She is worth to be her salt.
○ She is worth her salt.
職業名を前に置く形を見落とさない
Any doctor worth their salt … では、worth their salt が直前の doctor を後ろから説明しています。「自分の塩に値する医師」ではなく「一人前の医師」と読みましょう。
自分について使うと少し自信の強い響きになる
I’m worth my salt. は文法的に正しいものの、自分で「私は有能だ」と主張する表現です。通常は I proved I was worth my salt. のように、成果を示した文脈で使うと自然です。
簡単な英語で言い換えるなら
このイディオムがすぐに出てこなければ、次の基本表現で十分伝わります。
- She is good at her job.
彼女は仕事ができます。 - He has the skills for the job.
彼にはその仕事に必要なスキルがあります。 - She knows what she is doing.
彼女は何をすべきかよく分かっています。 - He can do the job well.
彼はその仕事をきちんとこなせます。
しゅみすけ(大山俊輔)
関連表現
能力があることを表す文法的な表現は、be capable ofの意味・使い方で詳しく解説しています。
ほかの熟語・定型表現を探す方は、英熟語・定型表現の一覧もご覧ください。
まとめ
worth one’s salt は、「一人前で有能」「その役割や報酬に見合う」を表します。
- 人を評価:She is worth her salt.
- 一般論:Any professional worth their salt …
- 強い基準:No manager worth their salt would …
- 簡単な言い換え:She is good at her job.











