
pick overは、複数の物を一つずつ注意深く調べ、良いもの・必要なものを選ぶ句動詞です。市場で果物を品定めする場面、書類や応募者を精査する場面、残り物から使える物を選る場面などで使われます。
この記事では、pick+overから意味が生まれる仕組み、語順、自然な例文、pick through・pick outとの違い、句動詞が出てこないときの簡単な言い換えを解説します。
Contents
pick overの意味は?
pick overの基本的な意味は次の2つです。
- 集まりの中の物を一つずつよく調べる・品定めする
- よい物・使える物を選び取る
| 形 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| pick over + 物 | 物をよく調べて選る | She picked over the apples. |
| pick + 物 + over | 物を一つずつ調べる | We picked the applications over. |
| be picked over | 良い物をすでに選び取られている | The sale items had been picked over. |
しゅみすけ(大山俊輔)
pick+overから意味の仕組みを理解する
pickには「つまむ・選ぶ」、overには「対象全体を覆うように見る・最初から最後まで確認する」という感覚があります。
そのためpick overは、候補の山を端から端まで一つずつ取り上げて確認するイメージになります。
- 果物を手に取って状態を確かめる
- 書類を一件ずつ確認する
- 売れ残りの中から使える物を探す
- 文章や計画を細かく検討する

買い物で「品定めする」のpick over
市場、スーパー、セール会場などで、品質を見ながら選ぶ場面に合います。
- She picked over the strawberries and chose the freshest ones.
彼女はイチゴを一つずつ品定めし、最も新鮮なものを選びました。 - Customers were picking over the vegetables at the market.
客たちは市場で野菜を品定めしていました。 - By noon, the best items had already been picked over.
正午までには、よい品はすでに選び取られていました。
picked-overを形容詞のように使うと、「良い物が選び取られ、残り物ばかりになった」というニュアンスが出ます。
- The shelves looked picked-over after the sale.
セール後の棚は、よい商品が選び取られたあとのようでした。
仕事で「書類・候補を精査する」のpick over
人、書類、アイデア、データなどを細かく検討するときにも使えます。ただし、正式なビジネス文書ではreview、examine、evaluateのほうが中立的です。
- The committee picked over every application carefully.
委員会はすべての応募書類を慎重に精査しました。 - We spent the morning picking over the details of the contract.
午前中は契約の細部をじっくり検討しました。 - Reporters picked over his comments for clues.
記者たちは手がかりを求めて彼の発言を細かく調べました。
人や発言をpick overする場合、細部まであれこれ詮索するような、やや批判的な響きになることがあります。
「残り物から使える物を選る」のpick over
ほかの人が残した物や、まとまった残骸・中古品などを調べる場面にも使われます。
- They picked over the leftovers and took what they could use.
彼らは残り物を調べ、使える物を持っていきました。 - Birds were picking over the scraps.
鳥たちは食べ残しをついばんでいました。
この用法では、良い部分だけを取って残りを置いていく感覚が強くなります。
語順|pick them overの位置に注意
pick overは目的語を間に置ける分離可能な句動詞です。
- ○ She picked over the apples.
- ○ She picked the apples over.
- ○ She picked them over.
- × She picked over them.(句動詞として代名詞を目的語にする場合)
代名詞ならpick them over / pick it overのように間へ置くのが基本です。
ただし、実際には名詞目的語を後ろに置くpick over the applicationsの形がよく見られます。意味はどちらでも大きく変わりません。
しゅみすけ(大山俊輔)
pick over・pick through・pick outの違い
| 表現 | 中心の意味 | 焦点 |
|---|---|---|
| pick over | 一つずつよく調べて選る | 品質や価値を比較する過程 |
| pick through | 山の中を探して目当ての物を見つける | 中をかき分けて探す動き |
| pick out | 選び出す・見分ける | 最終的な選択や識別 |
| look over | ざっと目を通す・点検する | 確認すること。選択は必須でない |
| choose | 選ぶ | もっとも一般的で中立的 |
たとえば服の山から鍵を探すならpick through、複数のシャツから白い1枚を選ぶならpick out、品質を見比べて良いシャツを選ぶならpick overが合います。
よく使われる形と活用
- pick over fruit / vegetables:果物・野菜を品定めする
- pick over applications:応募書類を精査する
- pick over the details:細部をじっくり検討する
- pick over the remains / scraps:残骸・残り物を調べる
- be picked over:良い物を選び取られている
過去形・過去分詞はpicked over、進行形はpicking overです。
日本人が間違えやすい点
単なる「選ぶ」には使いすぎない
「青と赤のどちらかを選ぶ」のような単純な選択ならchooseやpickで十分です。pick overは、複数の物を慎重に調べる過程を表したいときに使います。
pick upと混同しない
pick upは「拾う・迎えに行く・身につける」などを表します。品定めのpick overとは異なります。
人を目的語にすると失礼に響くことがある
候補者をpick overすると、商品を品定めするような響きが出る場合があります。採用の正式な説明ならreview the candidatesやevaluate the applicantsが無難です。
この句動詞が出てこなかったら?
| 言いたいこと | 簡単な言い換え |
|---|---|
| リンゴを品定めした | I looked at each apple and chose the best ones. |
| 応募書類を精査した | We checked every application carefully. |
| 良い商品は残っていなかった | Other people had already taken the best items. |
| 細部をじっくり調べた | We looked at every detail. |
「一つずつ見た」「よい物を選んだ」という2段階に分ければ、pick overを知らなくても自然に説明できます。
関連する句動詞
まとめ
pick overは、集まりの中の物を一つずつ注意深く調べ、よい物・必要な物を選る句動詞です。
- pick over + 物:物をよく調べて選る
- pick 物 over:物を一つずつ調べる
- 代名詞はpick them overの語順
- pick throughは「中を探す」、pick outは「選び出す」
出てこないときはlook at each one、check carefully、choose the best onesのような基本英語へ分けましょう。
pickを使うほかの表現もまとめて確認したい方は、pickを使った句動詞一覧をご覧ください。









