
「楽しかったけど、そろそろ帰らないと」。そんな別れ際に自然に使えるのが I’d better get going. です。
直訳すると「私は行き始めたほうがよい」ですが、実際の会話では「そろそろ行かないと」「もう行くね」という、角の立たない切り上げ表現になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
Contents
I’d better get going. の意味
I’d better get going. の意味は、文脈によって次のように訳せます。
- そろそろ行かないと。
- もう帰ったほうがよさそうだ。
- では、そろそろ失礼します。
ここでの I’d は I had の短縮形です。したがって、元の形は I had better get going. です。
ただし、過去の話ではありません。had better + 動詞の原形 で、「今の状況を考えると、〜したほうがよい」という現在・未来の判断を表します。
なぜ go ではなく get going なの?
go は単純に「行く」、get going は「動き始める・出発する」という感覚です。
そのため I’d better go. でも通じますが、I’d better get going. のほうが「さて、そろそろ腰を上げよう」という会話の流れに合いやすく、別れ際の定番になっています。
It’s getting late. I’d better get going.
遅くなってきたね。そろそろ行かないと。
I have an early meeting tomorrow, so I’d better get going.
明日は朝早く会議があるので、そろそろ失礼します。
had better は強い表現なのに、なぜ自然?
英語学習では、had better は「〜しないと悪い結果になる」という強めの表現だと習います。これは間違いではありません。
たとえば相手に You’d better apologize. と言うと、「謝ったほうが身のためだよ」のように警告めいて聞こえることがあります。
一方、I’d better get going. は自分自身の行動についての判断です。「時間も遅いし、今出たほうがよさそう」という軽い状況判断なので、通常は威圧的に響きません。
しゅみすけ(大山俊輔)

似た表現との違い
I should get going.
I should get going. も「そろそろ行かないと」という意味です。I’d better より少し控えめで、「そろそろ行こうかな」と考え始めた響きがあります。
Well, I should get going. Thanks for dinner.
じゃあ、そろそろ行こうかな。夕食ありがとう。
I have to go.
I have to go. は「行かなければならない」。予定・仕事・終電など、外からの事情を比較的はっきり感じさせます。言い方によっては急に聞こえるので、Sorry, but や理由を添えると自然です。
Sorry, but I have to go. My train leaves in ten minutes.
ごめん、もう行かないと。電車が10分後に出るんだ。
I’m gonna head out.
I’m gonna head out. はくだけた「じゃあ出るね」「そろそろ帰るね」。友人や同僚との会話に向いています。gonna は going to の口語形なので、改まった場では I’m going to head out. のほうが無難です。
自然な会話の締め方
I’d better get going. のあとに感謝や次の約束を添えると、より感じよく会話を終えられます。
A: Is that the time already?
B: Yeah, it’s almost ten.
A: I’d better get going. Thanks for a lovely evening.
B: Of course. Get home safe!
「もうこんな時間?」の Is that the time already? や、「明日早いから」のような理由を先に置くのも自然です。
- I’d better get going. Thanks for having me.(そろそろ行かないと。招いてくれてありがとう)
- I’d better get going, but it was great talking to you.(そろそろ行かないと。でも話せてよかった)
- It’s getting late, so I’d better get going.(遅くなってきたので、そろそろ失礼します)
- I’d better get going. Let’s catch up again soon.(そろそろ行くね。また近いうちに話そう)
否定形 I’d better not …
否定は had better not + 動詞の原形 です。not の位置に注意しましょう。
I’d better not stay too late.
あまり遅くまでいないほうがよさそうだ。
I hadn’t better とは通常言いません。また、疑問文にするよりも、提案なら Should we get going?(そろそろ行こうか)を使うほうが自然です。
よくある間違い
- × I’d better to get going.
○ I’d better get going.
had better の後ろは to を付けず、動詞の原形です。 - × I’d better getting going.
○ I’d better get going.
better の直後を -ing 形にしません。 - × I would better get going.
○ I had better get going.
ここでの I’d は I would ではなく I had です。
まとめ
I’d better get going. は、別れ際の「そろそろ行かないと」「では、そろそろ失礼します」に当たる自然な定番表現です。
- I’d は I had の短縮形
- had better の後ろは動詞の原形
- get going は「動き始める・出発する」
- 自分の行動について言うので、通常は強すぎない
- 感謝や次の約束を添えると、さらに感じよく締められる
まずは It’s getting late. I’d better get going. をひとかたまりで覚えて、友人との食事やオンライン会話の終わりに使ってみてください。











