
nag at は、人に同じ注意や不満を繰り返すときの「しつこく小言を言う」という表現です。ただし、A doubt nagged at me. のように、疑念や不安が「ずっと心に引っかかる」という使い方もあります。
この記事では、nag at のニュアンス、nag 人 about + 内容、nag 人 to do との語順の違い、自然な例文、remind・complain・scold との使い分けまで解説します。英熟語をまとめて学びたい方は、英熟語・定型表現の一覧も参考にしてください。
Contents
nag atの基本的な意味
nag at には、大きく分けて次の2つの意味があります。
- 人にしつこく小言を言う・繰り返し注意する
- 疑念・不安などが人の心を悩ませ続ける
nag には、一度だけ叱るのではなく、同じことを何度も言って相手をうんざりさせる感覚があります。at は、言葉や気がかりが特定の人へ繰り返し向かうイメージです。
My brother keeps nagging at me about the dishes.
弟が皿洗いのことで、ずっと私に小言を言ってきます。
One question kept nagging at her.
ある疑問がずっと彼女の心に引っかかっていました。
しゅみすけ(大山俊輔)
nag atのネイティブが感じるニュアンス
人を主語にする nag には、話し手がその行為をしつこい・わずらわしいと感じている含みがあります。そのため、自分の行為を I nagged him. と表現すると、「自分でもしつこかった」と認める響きになります。
一方、疑念や不安を主語にする用法では、小さな心配が何度も意識に戻ってきて、無視できない状態を表します。
Sorry for nagging at you. I was worried.
しつこく言ってごめん。心配だったんです。
The feeling that I had forgotten something nagged at me all day.
何かを忘れた気がして、一日中心に引っかかっていました。
nagのよく使う語順
nag は、何を中心に伝えるかによって後ろの形が変わります。

nag at + 人:人に繰り返し小言を言う
nag at + 人 は、小言が向かう相手を示します。話題を続ける場合は about + 内容 を加えます。
Stop nagging at your sister.
妹にしつこく小言を言うのはやめなさい。
He keeps nagging at me about being late.
彼は遅刻のことで、ずっと私に小言を言います。
nag + 人 + about + 内容:何について小言を言うかを示す
日常会話では、nag someone about something がとてもよく使われます。at を入れず、人を nag の直後に置く形です。
My manager nagged me about the weekly report.
上司は週報のことで私に何度も小言を言いました。
Don’t nag him about his haircut.
髪型のことで彼にしつこく言わないで。
nag + 人 + to do:人に何度も~するよう言う
相手にしてほしい行動を示すときは、nag someone to do を使います。
She nagged me to book the hotel early.
彼女はホテルを早く予約するよう私に何度も言いました。
My dad keeps nagging me to call my grandmother.
父は祖母に電話するよう、私に何度も言ってきます。
物事 + nag at + 人:心に引っかかる
主語が a doubt、a question、a feeling、a worry などの場合は、「その考えが人を悩ませ続ける」という意味です。
A small doubt nagged at me during the meeting.
会議中、小さな疑念がずっと心に引っかかっていました。
Something about his story is nagging at me.
彼の話の何かがどうも心に引っかかります。
場面別の自然な例文
家庭・暮らし
Mom keeps nagging me to clean my room.
母が部屋を片づけるよう、ずっと小言を言ってきます。
仕事
I hate to nag, but could you send the file today?
催促したくはないのですが、今日そのファイルを送っていただけますか。
恋愛・人間関係
I don’t want to nag you about replying to my messages.
メッセージの返信について、しつこく言いたくありません。
旅行
The thought that our passports were still at the hotel nagged at me.
パスポートをホテルに置いたままかもしれないという考えが、ずっと心に引っかかりました。
学校・学習
My teacher nagged me to check my spelling.
先生はスペルを確認するよう、私に何度も言いました。
nag atと似た表現の違い
remind:中立的に思い出させる
remind は、必要なことを忘れないよう伝える中立的な語です。nag のような「しつこくて迷惑」という意味は、それ自体にはありません。
She reminded me to pay the bill.
彼女は請求書を払うよう私に念を押しました。
complain:不満を述べる
complain は不満を口にすることです。繰り返しかどうか、相手に行動を促すかどうかは問いません。nag は同じ不満や要求を何度も相手へ向ける点が特徴です。
He complained about the noise.
彼は騒音について不満を言いました。
scold:叱る
scold は、悪い行動について強く叱ることです。一回の叱責にも使えます。nag は強さよりも、繰り返しのしつこさに焦点があります。
get after:せかす・厳しく注意する
get after は、人に行動させようと強くせかしたり、厳しく注意したりする表現です。詳しくはget afterの意味と使い方をご覧ください。
日本人が間違えやすいポイント
nag at aboutだけで終わらせない
at の直後には、小言を向ける人を置きます。
- 自然:She nagged at me about my desk.
- より一般的:She nagged me about my desk.
- 不自然:She nagged at about my desk.
「お願いする」の丁寧な言い換えとして使わない
nag には否定的な響きがあります。仕事で丁寧に確認したいなら、Just a reminder … や Could you …? のほうが安全です。
しゅみすけ(大山俊輔)
nag atが出てこないときの簡単な言い換え
会話中に nag がすぐ出てこなくても、基本的な英語で十分伝えられます。
- She keeps telling me to clean my room.
彼女は部屋を片づけるよう何度も言います。 - He asks me the same thing again and again.
彼は同じことを何度も頼んできます。 - I can’t stop thinking about that problem.
その問題が頭から離れません。
句動詞を「動詞+小さな語」のイメージから理解したい方は、be-rize.comの英語の句動詞とコアイメージの解説も参考になります。
まとめ
nag at は「人にしつこく小言を言う」と「疑念などが心に引っかかる」の2つが重要です。人への小言では、nag at + 人、nag 人 about + 内容、nag 人 to do の語順を使い分けましょう。
ポイントは、一度の注意ではなく、同じ言葉や考えが何度も戻ってくる感覚です。否定的な響きが強すぎる場面では、remind や簡単な説明文に言い換えると自然に伝わります。









