
neither A nor B は、「AもBも〜ない」「AでもBでもない」を表す定型表現です。2つの候補を並べ、その両方を否定するときに使います。
Neither Ken nor Lisa is available today.
ケンもリサも今日は都合がつきません。
日本語では「AもBも〜ない」と最後に否定しますが、英語では neither の時点ですでに否定が始まっています。そのため、後ろの動詞をさらに not で否定しないこと、AとBに同じ文法の形を置くことが大切です。
先に要点
- 基本の意味は「AもBも〜ない」
- 語順は neither A nor B
- AとBには名詞同士・動詞同士など、同じ形を並べる
- neither自体が否定なので、原則としてnotを重ねない
- 主語にしたときは、動詞を近いほうの主語に合わせるのが基本
Contents
neither A nor Bの意味と考え方
neither は「2つのうち、どちらも〜ない」、nor は否定された2つ目の要素をつなぐ語です。イメージは「Aではない。そしてBでもない」です。
- neither tea nor coffee:紅茶でもコーヒーでもない
- neither cheap nor expensive:安くも高くもない
- neither smiled nor spoke:笑いも話しもしなかった
neither A nor Bは「選択肢が2つあり、そのどちらも当てはまらない」ときに向いています。3つ以上をまとめて「どれも〜ない」と言うなら、文脈に応じて none や not any を使うほうが自然です。
しゅみすけ(大山俊輔)
基本の語順と使い方
名詞を並べる
I invited neither Tom nor Emma.
私はトムもエマも招待しませんでした。
She drinks neither coffee nor tea.
彼女はコーヒーも紅茶も飲みません。
目的語の位置に置くと、「何をしないのか」を2つ並べられます。日常会話では She doesn’t drink coffee or tea. と言うことも多く、neither … nor … は両方をきっぱり除外する響きがあります。
形容詞を並べる
The room was neither clean nor comfortable.
その部屋は清潔でも快適でもありませんでした。
His answer was neither rude nor helpful.
彼の答えは失礼でもなければ、役に立つものでもありませんでした。
動詞や動詞句を並べる
He neither called nor sent a message.
彼は電話もせず、メッセージも送りませんでした。
We can neither cancel the booking nor change the date.
私たちは予約をキャンセルすることも、日付を変更することもできません。
助動詞がある場合、can neither A nor B のようにneitherを助動詞の後ろへ置く形が自然です。
前置詞句や節を並べる
I could find my keys neither at home nor at work.
家でも職場でも鍵を見つけられませんでした。
Neither what he said nor how he said it felt sincere.
彼の言った内容も言い方も、誠実には感じられませんでした。
AとBには同じ形を並べる

neitherとnorの後ろは、できるだけ同じ文法の形にそろえます。これを平行構造と呼びます。
- 名詞+名詞:neither time nor money
- 形容詞+形容詞:neither easy nor quick
- 動詞+動詞:neither eat nor drink
- 前置詞句+前置詞句:neither at home nor at work
たとえば She likes neither cooking nor to clean. は、動名詞とto不定詞が混ざって不揃いです。次のようにそろえると読みやすくなります。
She likes neither cooking nor cleaning.
彼女は料理も掃除も好きではありません。
または、She likes neither to cook nor to clean. とto不定詞同士にそろえられます。
主語にしたときの動詞の一致
neither A nor B全体が主語になる場合、動詞は一般に動詞に近いほうの主語に合わせます。
Neither the manager nor the employees are ready.
マネージャーも従業員も準備ができていません。
動詞に近い employees が複数なので、are を使います。
Neither the employees nor the manager is ready.
従業員もマネージャーも準備ができていません。
今度は動詞に近い manager が単数なので、is です。
ただし、単数と複数を混ぜると、文法的に整っていても音が不自然に感じられることがあります。仕事の文章などで迷うなら、複数の語を動詞の近くに置くか、次のように書き換えると明快です。
The manager and the employees are not ready.
マネージャーも従業員も準備ができていません。
neither A nor Bとeither A or Bの違い
| 表現 | 意味 | 例 |
|---|---|---|
| neither A nor B | AもBも〜ない | Neither Monday nor Tuesday works. |
| either A or B | AかBのどちらか | Either Monday or Tuesday works. |
| both A and B | AもBも両方 | Both Monday and Tuesday work. |
neither は両方を除外し、either は2つのうち一方を選び、both は両方を含めます。
場面別の自然な例文
日常会話
Neither option looks good to me.
私にはどちらの選択肢もよさそうに見えません。
I’m neither hungry nor tired.
私はお腹もすいていないし、疲れてもいません。
仕事
Neither the price nor the delivery date meets our needs.
価格も納期も、私たちの条件を満たしていません。
The proposal is neither practical nor cost-effective.
その提案は実用的でも費用対効果が高くもありません。
恋愛・人間関係
He neither apologized nor explained what happened.
彼は謝りもせず、何が起きたか説明もしませんでした。
Neither of us wanted to end the relationship.
私たちはどちらも、その関係を終わらせたいとは思っていませんでした。
海外旅行
Neither my passport nor my wallet was in the bag.
パスポートも財布もバッグの中にありませんでした。
The hotel was neither near the station nor easy to find.
そのホテルは駅に近くもなく、見つけやすくもありませんでした。
家庭・暮らし
Neither child likes vegetables.
どちらの子どもも野菜が好きではありません。
This sofa is neither comfortable nor easy to clean.
このソファは快適でもなく、掃除しやすくもありません。
日本人が間違えやすいポイント
notを重ねない
neither自体に否定の意味があるため、標準的な英語では二重に否定しません。
- ○ Neither answer is correct.
- × Neither answer isn’t correct.
後者は否定が重なり、意図が分かりにくくなります。
norをorにしない
定型の組み合わせは neither … nor … です。
- ○ neither tea nor coffee
- × neither tea or coffee
2つを扱う表現だと意識する
neitherは基本的に2者について使います。3人以上なら、None of the three candidates was available.(3人の候補者は誰も都合がつかなかった)のようにnoneを使うと明確です。
neither ofと混同しない
neither A nor B はAとBを直接並べます。一方、neither of the two options は「2つの選択肢のどちらも〜ない」というまとまりです。
Neither of the two options is cheap.
2つの選択肢はどちらも安くありません。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語で言い換えるなら
neither A nor B を思い出せないときは、not A or B や、2文に分ける方法があります。
I don’t drink coffee or tea.
私はコーヒーも紅茶も飲みません。
Tom isn’t coming. Anna isn’t coming either.
トムは来ません。アンナも来ません。
厳密には文脈で解釈が変わる場合もありますが、日常の明確な場面では、こうした簡単な言い方が自然です。
関連表現
- eitherとneitherの違い・Me eitherとMe neither
- So do I.とNeither do I.の使い分け
- 『もののけ姫』英語版で見るneither A nor B
- 英熟語・定型表現の記事一覧
まとめ
neither A nor B は、「Aではない、そしてBでもない」と2つをまとめて否定する表現です。
- AとBには同じ文法の形を並べる
- neither自体が否定なのでnotを重ねない
- 主語にした場合は、基本的に動詞に近い主語に一致させる
- either A or Bは「どちらか」、both A and Bは「両方」
- 難しければnot … or …や2文への分割で言い換えられる
まずは I drink neither coffee nor tea. のように、身近な名詞を2つ並べる短い文から使ってみましょう。









