
run up onは、主にアメリカ英語のくだけた会話で「人に急に近づく」「不意に詰め寄る」という意味で使われる句動詞です。単に走って相手のところへ行くこともありますが、文脈によっては「相手を驚かせるほど突然近づく」「対決するように迫る」という緊張感が加わります。
この記事では、run up onの意味と語順、ran up onを使った自然な例文、run up to・sneak up onとの違い、会話で安全に使うための注意点まで整理します。
Contents
run up onの基本的な意味
中心的な意味は「(人のそばへ)急に近づく」「不意に接近する」です。
- run up on + 人:人に急に近づく・詰め寄る
- ran up on + 人:その過去形
A stranger ran up on me outside the station.
駅の外で、知らない人が突然私に近づいてきました。
Don’t run up on people like that. You’ll scare them.
そんなふうに人へ急に近づかないで。怖がらせてしまいますよ。
runは「走る」、upは「対象のすぐそばまで」、onは「その人に向けて・その人を対象に」という感覚です。3語が合わさることで、ただ近づくのではなく、相手のパーソナルスペースへ一気に入るイメージになります。
しゅみすけ(大山俊輔)
ネイティブが感じるニュアンス
run up onは口語的で、特にアメリカ英語で耳にする表現です。楽しい場面でも使えますが、話の内容によっては「詰め寄る」「襲いかかる勢いで迫る」のような威圧的な響きになります。
My little cousin ran up on me and gave me a huge hug.
小さないとこが急に駆け寄ってきて、ぎゅっと抱きつきました。
Two guys ran up on him in the parking lot.
駐車場で2人の男が彼に突然詰め寄りました。
最初の例は家族の温かい場面ですが、2つ目は危険を感じさせます。意味を決めるのは、近づいた人・場所・その後の行動です。中立的に「走って近づいた」とだけ言いたいなら、後で説明するrun up toのほうが無難です。
語順と文法:onの後ろに相手を置く
基本の形はrun up on + 人です。onと目的語を離さず、ひとかたまりで使います。
- 現在形:Someone runs up on me.
- 過去形:Someone ran up on me.
- 進行形:Someone is running up on us.
A dog ran up on us while we were walking home.
帰宅途中、犬が私たちのところへ急に近づいてきました。
I didn’t hear her running up on me.
彼女が私のそばへ駆け寄ってくる音に気づきませんでした。
目的語が代名詞でも、run me up onとはしません。run up on meが正しい語順です。
日常会話で使える例文
友人・家族
You ran up on me so fast that I almost dropped my coffee.
あなたがあまりに急に近づいてきたので、コーヒーを落としそうになりました。
The kids ran up on their dad as soon as he came through the door.
お父さんが玄関を入るとすぐ、子どもたちが勢いよく駆け寄りました。
旅行・街中
A street seller ran up on us near the market.
市場の近くで、路上販売の人が私たちに急に近づいてきました。
If someone runs up on you, step back and stay aware of your surroundings.
誰かが突然近づいてきたら、後ろへ下がって周囲に注意してください。
仕事
My coworker ran up on me in the hallway with an urgent question.
同僚が廊下で、急ぎの質問を持って突然駆け寄ってきました。
仕事ではかなりくだけた響きです。落ち着いた報告なら、approached me quicklyやcame up to meのほうが自然です。
run up on・run up to・sneak up onの違い

| 表現 | 中心の意味 | ニュアンス |
|---|---|---|
| run up on | 不意に近づく・詰め寄る | 相手が驚くほど急。文脈によって威圧的 |
| run up to | 走って〜まで近づく | 移動先を示す中立的な表現 |
| sneak up on | 気づかれないように近づく | 静かに、こっそり接近する |
She ran up to me and handed me my phone.
彼女は私のところまで走ってきて、携帯電話を渡してくれました。
She ran up on me and shouted my name.
彼女は私に突然駆け寄り、名前を叫びました。
She sneaked up on me and covered my eyes.
彼女は私にこっそり近づき、私の目を手で覆いました。
run up toは「到着点」、run up onは「相手にとっての突然さ」、sneak up onは「気づかれない静かな接近」に焦点があります。
run into・run up againstとは別の表現
run intoは「偶然会う・ぶつかる・問題に直面する」、run up againstは「障害や反対にぶつかる」です。どちらも「接触」のイメージはありますが、人へ急に接近するrun up onとは使う場面が異なります。
- I ran into Ken at the airport.(空港でケンに偶然会いました)
- We ran up against strong opposition.(私たちは強い反対にぶつかりました)
- A man ran up on me near the exit.(出口付近で男が突然近づいてきました)
詳しくは、run intoの意味と使い方、run up againstの意味と使い方もあわせて確認してください。
日本人が間違えやすいポイント
「走って〜へ行く」すべてに使わない
子どもが笑顔で母親へ走っていくような中立的な場面なら、通常はrun up toが自然です。run up onを使うと、「急に距離を詰めた」という見え方が強くなります。
相手を驚かせる響きに注意する
run up onは状況によって警戒・対立を連想させます。自分の意図が単なる移動なら、come up to、walk up to、run up toに言い換えましょう。
「偶然会う」の意味では使わない
「街で友人にばったり会った」はI ran into a friend.です。I ran up on a friend.では「友人に急に近づいた」という別の意味になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
簡単な英語での言い換え
- come up to someone quickly:人に素早く近づく
- approach someone suddenly:人に突然近づく
- move close to someone without warning:前触れなく人の近くへ移動する
A man approached me suddenly.
男の人が突然私に近づいてきました。
run up onがすぐ出てこなくても、このように直接説明すれば意味は明確に伝わります。
まとめ
run up onは、主にアメリカ英語の口語で「人に急に近づく」「不意に詰め寄る」を表す句動詞です。run up on + 人の語順で使い、過去形はran up onです。
中立的に「走って近づく」ならrun up to、静かに「こっそり近づく」ならsneak up onを選びます。run up onは突然さが強く、文脈によっては威圧的になるため、場面を見て使い分けましょう。
ほかの表現も学びたい方は、英熟語・定型表現のまとめをご覧ください。
runの句動詞をまとめて学ぶ:runを使った句動詞一覧|意味・使い方・語順を整理









