
jack in は、主にイギリス英語のくだけた会話で「仕事や活動をやめる」「嫌になって投げ出す」という意味で使われる句動詞です。
たとえば He jacked in his job. なら「彼は仕事を辞めた」。ただし、単に退職した事実を伝える quit や resign よりも、「もうこれ以上やっていられない」「思い切ってやめる」といった話し手の感情がにじむことがあります。
この記事では、jack in の意味とニュアンス、jack it in の語順、自然な例文、quit・give up・resign との違いまで、会話で使える形で整理します。
Contents
jack inの基本的な意味
jack in = 仕事・活動などをやめる、投げ出す
英英辞典風に簡単な英語で言えば、to stop doing a job or activity です。特に英国のくだけた会話で使われ、仕事、コース、計画、続けてきた活動などを「もうやめる」と言う場面に合います。
- jack in a job:仕事を辞める
- jack in a course:講座・コースをやめる
- jack in a project:プロジェクトから手を引く
- jack it all in:何もかも投げ出す、全部やめる
I’m thinking of jacking in my job.
仕事を辞めようかと考えています。
She jacked in the course after two weeks.
彼女は2週間でそのコースをやめました。
Sometimes I feel like jacking it all in.
ときどき、何もかも投げ出したい気分になります。
しゅみすけ(大山俊輔)
ネイティブが感じるニュアンス
jack in には、落ち着いて手続きをして辞めるというより、嫌気が差した、続ける価値がないと思った、思い切って見切りをつけたという響きが出やすい表現です。
He jacked in his office job and moved to the coast.
彼は会社勤めを辞めて海辺へ引っ越しました。
この文では、単なる退職歴の説明というより、それまでの生活に区切りをつけて新しい方向へ進んだ印象があります。
Don’t jack it in just because today was hard.
今日大変だったというだけで投げ出さないで。
こちらは「今すぐやめてしまう」という勢いを感じさせます。状況によっては批判的にも、背中を押すようにも聞こえます。
jackとinから意味をどう考える?
jack は名詞なら「ジャッキ」、動詞なら「持ち上げる」などの意味があります。しかし、jack in の「やめる」は、jack と in の通常の意味を足すだけでは推測しにくい用法です。
ここでの in を「中へ」と訳して、「中に持ち上げる」のように考える必要はありません。jack in 全体を1つの会話表現として覚えるのが実用的です。
なお、機器を電源やネットワークにつなぐ場合、日常英語では普通 plug in や connect を使います。SF・サイバーパンク作品などに見られる「システムに接続する」という jack in は、今回の「仕事などをやめる」とは別の用法です。
jack inの語順:jack it inに注意
jack in は目的語を間に置ける句動詞です。名詞なら、次の2つの語順が使えます。
- jack in the job
- jack the job in
しかし、目的語を it のような代名詞にする場合は、jack it in と真ん中に置きます。
- ○ jack it in
- × jack in it

I hated the new schedule, so I jacked the job in.
新しい勤務表が嫌で、その仕事を辞めました。
The course isn’t what I expected. I might jack it in.
そのコースは期待していたものと違います。やめるかもしれません。
Why did you jack it in?
なぜそれをやめたの?
会話では、すでに何をやめるのか分かっているときの jack it in がよく使われます。
しゅみすけ(大山俊輔)
よく使われる形と文法
jack in + 名詞
Are you really going to jack in your job?
本当に仕事を辞めるつもりなの?
Tom jacked in the training programme halfway through.
トムは研修プログラムを途中でやめました。
jack + 名詞 + in
She jacked the project in when the budget was cut.
予算が削減されたとき、彼女はそのプロジェクトから手を引きました。
jack it in
If the night shifts get worse, I’ll jack it in.
夜勤がもっときつくなったら、私は仕事を辞めます。
jack it all in
He wanted to jack it all in and travel around Europe.
彼は何もかもやめてヨーロッパを旅したいと思っていました。
all が入ることで、「今の仕事だけ」ではなく「今の生活や責任をまとめて全部」という大きな気持ちを表せます。実際にすべてを捨てるとは限らず、疲れたときの大げさなぼやきにも使われます。
場面別の自然な例文
仕事
I nearly jacked in my job last month.
先月、危うく仕事を辞めるところでした。
He jacked it in because the commute was exhausting.
通勤があまりに大変だったので、彼は仕事を辞めました。
Before you jack the job in, talk to your manager.
その仕事を辞める前に、上司に相談してみて。
学校・学習
I wanted to jack in the class, but my friend encouraged me to stay.
その授業をやめたかったのですが、友達が続けるよう励ましてくれました。
She jacked in her evening course after changing jobs.
彼女は転職後、夜間コースをやめました。
趣味・活動
Don’t jack in the band over one bad gig.
一度ライブに失敗したくらいでバンドをやめないで。
We were losing money, so we jacked the project in.
赤字が続いていたので、私たちはその企画を打ち切りました。
家庭・暮らし
After another stressful week, Dad joked about jacking it all in.
また大変な一週間を終えて、父は「もう全部投げ出したい」と冗談を言いました。
quit・give up・resignとの違い
| 表現 | 中心的な意味 | ニュアンス・場面 |
|---|---|---|
| jack in | 仕事・活動をやめる | 主に英国口語。嫌気や思い切りのよさが出やすい |
| quit | 仕事・活動・習慣をやめる | 広く使える一般的な表現。特に米国英語で自然 |
| give up | 努力・挑戦・習慣をあきらめる | 「続けようとするのをやめる」が中心 |
| resign | 職・役職を辞任する | フォーマル。会社への正式な退職にも使う |
| leave | 職場・会社を去る | 感情を込めず、穏やかに事実を伝えやすい |
jack inとquit
I quit my job.
仕事を辞めました。
I jacked in my job.
仕事を辞めました/仕事を投げ出しました。
どちらも退職を表せますが、quit はより一般的です。jack in は英国らしいくだけた響きがあり、「もうやっていられないので見切りをつけた」という色がつくことがあります。
jack inとgive up
She gave up trying to fix the old laptop.
彼女は古いノートパソコンを直そうとするのをあきらめました。
give up は、努力・目標・習慣などを「あきらめる」場面に広く使えます。仕事や活動そのものから手を引く jack in とは焦点が違います。
jack inとresign
He resigned from his position as director.
彼は取締役の職を辞任しました。
resign は正式な退職・辞任を伝える語です。社内文書、報道、ビジネス上の説明では resign が適します。日常的な退職表現の整理は、「退職する」を表すquit・leave・resign・retireの違いも参考にしてください。
日本人が間違えやすいポイント
1. plug inの代わりに使わない
「コンセントに差し込む」「機器を接続する」なら、通常は plug in です。
Plug in the charger.
充電器を差し込んでください。
仕事をやめる jack in と混同しないようにしましょう。
2. 改まった場面で使わない
上司に退職の意思を正式に伝えるなら、次のような表現が無難です。
I’ve decided to resign from my position.
退職することに決めました。
I’ve decided to leave the company.
会社を辞めることに決めました。
3. jack in itとしない
目的語が代名詞なら jack it in です。語順ごと覚えましょう。
4. すべての「やめる」に機械的に使わない
雨がやむ、機械が止まる、話すのをやめるなど、日本語の「やめる・止まる」にはさまざまな意味があります。jack in が合うのは、基本的に人が仕事や継続中の活動をやめる場面です。
すぐ出てこないときの簡単な言い換え
jack in を思い出せなくても、基本的な英語で十分伝えられます。
- I stopped doing the job.
その仕事をするのをやめました。 - I decided not to continue.
続けないことに決めました。 - I left because I didn’t want to do it anymore.
もう続けたくなかったので辞めました。 - I quit my job.
仕事を辞めました。
自分から使うときは、まず quit や stop のような基本語で意味を確実に伝えられれば十分です。jack in は、英国の会話やドラマで耳にしたときに感情まで読み取れるようにしておきましょう。
関連表現
- pack it in:やめる、終わりにする(英国口語)
- call it quits:切り上げる、終わりにする
- walk away from:〜から手を引く、立ち去る
- hand in one’s notice:退職届を出す
- throw in the towel:負けを認める、あきらめる
ほかの句動詞や定型表現もまとめて確認したい方は、英熟語・定型表現の一覧から関連する記事を探せます。
まとめ
- jack in は「仕事・活動などをやめる、投げ出す」
- 主にイギリス英語のくだけた表現
- 嫌気が差した、思い切って見切りをつけたという響きが出やすい
- 名詞は jack in the job / jack the job in の両方が可能
- 代名詞は必ず jack it in の語順
- 一般的には quit、正式な退職・辞任には resign が使いやすい
まずは I’m thinking of jacking in my job. と Don’t jack it in. の2文を、具体的な場面と一緒に覚えてみてください。
関連まとめ:転職・退職・雇用終了の英語まとめ









