
英語の会議やメールでは、単語を一つずつ訳しても意味がつかみにくいビジネスイディオムがよく登場します。たとえば、get the ball rollingは「ボールを転がす」ではなく「物事を始める」、the bottom lineは文脈によって「最終的な結論」や「最終損益」を表します。
この記事では、仕事で使いやすい英語イディオム15表現を、意味・例文・使いどころと一緒に紹介します。イディオムそのものの定義や、句動詞・スラングとの違いを知りたい方は、先に「イディオムとは?英語でよく使う表現一覧」をご覧ください。

| 英語表現 | 意味 |
|---|---|
| get the ball rolling | 物事を始める |
| get … off the ground | 計画などを軌道に乗せる |
| learn the ropes | 仕事のやり方を覚える |
| touch base | 連絡を取る、確認する |
| be on the same page | 認識が一致している |
| think outside the box | 既成概念にとらわれず考える |
| call the shots | 決定権を持つ |
| have a finger in every pie | 多くのことに関与する |
| raise the bar | 基準を引き上げる |
| stay ahead of the curve | 時代や競争の先を行く |
| go back to square one | 振り出しに戻る |
| the bottom line | 最終的な結論、最終損益 |
| at face value | 額面どおりに、うわべどおりに |
| in the red | 赤字で |
| in the black | 黒字で |
Contents
仕事やプロジェクトの開始に使うイディオム
1.get the ball rolling:物事を始める
会議・計画・イベントなどを実際に動かし始めるときの表現です。直訳の「ボールを転がし始める」から、最初の一歩を踏み出すイメージを持つと覚えやすくなります。
Let’s get the ball rolling with a quick introduction.
簡単な自己紹介から始めましょう。
2.get … off the ground:計画などを軌道に乗せる
アイデアだけだった計画・商品・事業などを、実行可能な状態まで立ち上げることです。目的語を入れず、The project finally got off the ground.のようにも使えます。
We need more funding to get the new service off the ground.
新サービスを軌道に乗せるには、さらに資金が必要です。
3.learn the ropes:仕事のやり方を覚える
新しい職場や担当業務の基本的な手順・コツを身につけることです。入社直後や異動後の会話でよく使われます。
It took me a few weeks to learn the ropes.
仕事のやり方を覚えるのに数週間かかりました。
会議・連絡・認識合わせに使うイディオム
4.touch base:連絡を取る、確認する
短く連絡を取り、状況や予定を確認する表現です。touch base with 人、touch base on 話題の形がよく使われます。
I’ll touch base with you again on Friday.
金曜日にもう一度ご連絡します。
5.be on the same page:認識が一致している
関係者が同じ情報・目的・理解を共有している状態を表します。会議の冒頭や決定前の認識合わせに便利です。
Let’s make sure we’re all on the same page.
全員の認識が一致しているか確認しましょう。
6.think outside the box:既成概念にとらわれず考える
従来の枠組みに縛られず、新しい視点から解決策を考えることです。やや定番化した表現ですが、会議や採用面接でも耳にします。
We need to think outside the box to solve this problem.
この問題を解決するには、発想を変える必要があります。
決定・関与・成果に使うイディオム
7.call the shots:決定権を持つ
方針を決め、ほかの人に指示できる立場にあることです。カジュアルなビジネス会話で使われます。
The regional manager calls the shots on hiring.
採用については地域マネージャーが決定権を持っています。
8.have a finger in every pie:多くのことに関与する
多くの案件・活動にかかわっていることを表します。単に幅広く関与する意味にも、必要以上に首を突っ込むという批判的な意味にもなるため、文脈に注意しましょう。
Our director seems to have a finger in every pie.
部長はあらゆる案件に関与しているようです。
9.raise the bar:基準を引き上げる
品質・成果・期待値の水準を以前より高くすることです。
The new campaign has raised the bar for the whole industry.
その新しいキャンペーンは業界全体の基準を引き上げました。
10.stay ahead of the curve:時代や競争の先を行く
変化を早く捉え、競合や一般的な動向より先に進んでいることを表します。
We invest in training to stay ahead of the curve.
私たちは時代の先を行くため、研修に投資しています。
11.go back to square one:振り出しに戻る
計画がうまくいかず、最初からやり直すことです。be back to square oneなら「振り出しに戻った状態」を表します。
The client rejected the proposal, so we’re back to square one.
顧客が提案を却下したため、振り出しに戻りました。
数字・利益・判断に使うイディオム
12.the bottom line:最終的な結論、最終損益
損益計算書の最下行に最終利益が記載されることから、会計では「最終損益」、一般的な会話では「結局のところ重要な点」を表します。
The bottom line is that we need to reduce costs.
結論として、私たちはコストを削減する必要があります。
13.at face value:額面どおりに、うわべどおりに
人の発言や情報を、隠れた事情を疑わず、そのまま受け取ることです。金銭的な「額面価格」を指す場合もあります。
Don’t take the sales forecast at face value.
その売上予測を額面どおりに受け取らないでください。
14.in the red:赤字で
会社や事業の支出が収入を上回り、損失が出ている状態です。
The business was in the red for its first two years.
その事業は最初の2年間、赤字でした。
15.in the black:黒字で
収入が支出を上回り、利益が出ている状態です。move into the blackなら「黒字に転じる」と表現できます。
We expect to be in the black by the end of the year.
年末までには黒字になる見込みです。
色を使った表現をまとめて覚えたい方は、「色を使った英語イディオム18選」もあわせてご覧ください。
思い出せないときは簡単な英語に言い換えよう
イディオムを使えると自然ですが、会話中に出てこなくても問題ありません。まずは、知っている単語で意味を伝えることを優先しましょう。
| イディオム | 初心者でも言いやすい英語 |
|---|---|
| get the ball rolling | Let’s start. |
| touch base with you | contact you / talk to you |
| be on the same page | agree / understand it the same way |
| think outside the box | think of a new idea |
| go back to square one | start again |
| in the red | lose money |
| in the black | make a profit |
たとえば、Let’s get the ball rolling.が思い出せなければ、Let’s start.だけでも十分に伝わります。簡単な表現で話せるようになってから、イディオムへ少しずつ置き換えると定着しやすくなります。
ビジネスイディオムを使うときの注意点
- 相手と場面を選ぶ:社内会話では自然でも、契約書や非常にフォーマルな文書では具体的な表現が適しています。
- 一語ずつ変えない:on the same pageなどは、まとまりのまま覚えます。
- 多用しすぎない:一文に何個も入れるより、意味が明確な場所で一つ使うほうが自然です。
まとめ
仕事で使う英語イディオムは、会議・連絡・プロジェクト管理・数字の説明を短く自然に伝える助けになります。
まずは、開始時のget the ball rolling、連絡時のtouch base、認識合わせのon the same pageの3つから、自分の仕事に合う例文を作ってみましょう。ほかのテーマも含めて探したい方は、英語イディオムの意味・一覧をまとめた親記事をご活用ください。
仕事の場面別フレーズをまとめて確認したい方は、仕事・ビジネスで使う英語フレーズ総まとめもあわせてご覧ください。










