「錯覚する」は英語で?mistake A for B・think・optical illusionの違いと簡単な言い換え

「錯覚する」は英語で?mistake A for B・think・illusionの違いを学ぶアイキャッチ

「錯覚する」は英語で一語に固定できません。人や物を取り違えたなら mistake A for B、事実と違うことを思い込んだなら thinkbe under the impression that…、目の錯覚なら optical illusion を使います。

会話では難しい語を探すより、I thought it was Ken.(ケンだと思いました)や I thought the room was bigger.(部屋はもっと広いと思いました)のように、「何をどう思い違えたか」を言うのが自然です。

「錯覚する」を表す主な英語表現

英語 中心的な意味 使う場面 代表例文
mistake A for B AをBと取り違える 人・物・音などの見間違い、聞き間違い I mistook him for his brother.
think / assume 事実と違うことを思う 時間・予定・状況についての思い違い I thought the meeting was tomorrow.
be under the impression that… 誤った認識を持っている 仕事や丁寧な会話で認識のずれを示す I was under the impression that it was free.
optical illusion 目の錯覚 形・色・大きさなどが実際と違って見える It’s just an optical illusion.

会話で一番自然なのは I thought…

「錯覚した」と言いたい場面の多くは、I thought + 文 で自然に伝えられます。

I thought I saw someone outside.
外に誰かいるように錯覚しました。

I thought the bag was mine.
そのバッグを自分のものだと錯覚しました。

For a moment, I thought the train was moving backward.
一瞬、電車が後ろへ動いているように錯覚しました。

for a moment を加えると、「一瞬そう思った」という錯覚らしさを出せます。

しゅみすけ(大山俊輔)

「錯覚する」に対応する難しい一語を探すより、I thought… の後ろに自分が見えたことや思ったことを続けるほうが会話では自然です。

日本語の「錯覚する」と英語の意味のズレ

日本語では、視覚による錯覚も、人物の取り違えも、状況についての思い違いも「錯覚する」と言えます。しかし英語では、実際に何が起きたのかによって表現が変わります。

  • 人を別人と見間違えた:mistake A for B
  • 予定を別の日だと思った:think / be under the impression
  • 同じ長さが違って見えた:optical illusion
  • 音を別の音だと思った:mistake A for B / think one heard…

つまり「錯覚する=illusionを動詞として使う」と考えるのではなく、何を、何だと思ったのかへ分解する必要があります。

各表現の使い方と語順

mistake A for B

語順は mistake + A + for + B です。「AをBと間違える」という意味になります。

I mistook Tom for his father.
私はトムを彼のお父さんだと錯覚しました。

She mistook the sound for thunder.
彼女はその音を雷だと錯覚しました。

過去形は mistook、過去分詞は mistaken です。受け身では be mistaken for…(~と間違えられる)になります。

I was mistaken for a staff member.
私はスタッフと間違えられました。

語順や take A for B との違いは、mistake A for Bの専門記事でも詳しく確認できます。

think + 文

think + 主語 + 動詞 で、錯覚した内容をそのまま文にします。過去の思い違いなら通常は thought を使います。

I thought you called my name.
あなたが私の名前を呼んだように錯覚しました。

I thought the wall was moving.
壁が動いているように錯覚しました。

assume + 文

assume は、十分に確認せず「そうだろう」と決めてかかる語です。視覚的な錯覚より、情報や状況についての思い込みに向きます。

I assumed the price included tax.
その価格には税金が含まれていると思い込んでいました。

be under the impression that…

主語 + be under the impression that + 文 で、「~だという認識でいる」を表します。後から誤りだと分かった文脈では「そう思い込んでいた」という意味になります。

I was under the impression that the deadline was Friday.
締め切りは金曜日だと思い込んでいました。

相手を直接責めず、認識のずれを丁寧に示したい仕事の場面でも便利です。

optical illusion

illusion は名詞です。「目の錯覚」は an optical illusion と言います。

The lines look different in length, but it’s an optical illusion.
線の長さが違って見えますが、目の錯覚です。

The mirror creates the illusion of more space.
その鏡によって、空間がより広いように錯覚します。

場面別の例文

独り言

Oh, I thought that was Emi.
あ、恵美子だと錯覚した。

英語日記

I saw someone at the station and mistook her for an old friend. They looked very similar from behind.
駅である人を見て、昔の友人だと錯覚した。後ろ姿がとても似ていた。

日常会話

A: Did you call me?
A:私を呼んだ?

B: No, I didn’t.
B:呼んでないよ。

A: Sorry. I thought I heard my name.
A:ごめん。名前を呼ばれたように錯覚した。

仕事

I was under the impression that the meeting started at three. I apologize for the misunderstanding.
会議は3時開始だと認識していました。思い違いをおわびします。

The chart creates the impression that sales rose sharply.
そのグラフは、売上が急上昇したような印象を与えます。

人を取り違える、目の錯覚、予定を思い違いするという3種類の錯覚

類似表現との違い

mistake A for B と confuse A with B

mistake A for B は、Aを見聞きしてBだと取り違えることです。confuse A with B は、AとBの区別がつかず混同することに重点があります。

I mistook this key for mine.
私はこの鍵を自分の鍵だと間違えました。

I always confuse these two keys.
私はいつもこの2本の鍵を混同します。

詳しい語順はconfuse A with Bの専門記事も参考になります。

錯覚する と 曲解する

錯覚するのは、感覚や認識が現実とずれることです。曲解するのは、相手の発言や文章を本来と異なる意味に解釈することです。後者は「曲解する」の英語表現で解説しています。

illusion と delusion

illusion は、見え方や印象が現実と異なる「錯覚・幻想」です。delusion は、証拠に反して強く信じ続ける「妄想」を表し、医療的な文脈でも使われるため、日常の軽い見間違いには通常使いません。

この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】

mistake A for Bbe under the impression が出てこなくても、基本語で十分伝えられます。

  • I thought it was Ken, but it wasn’t.
    ケンだと思いましたが、違いました。
  • It looked bigger from far away.
    遠くからは、もっと大きく見えました。
  • I thought I heard my phone.
    携帯の音が聞こえたと思いました。
  • I had the wrong time.
    時間を間違えて覚えていました。
  • For a second, I thought it was moving.
    一瞬、それが動いていると思いました。

ポイントは、最初にどう見えた・聞こえた・思ったかと、実際はどうだったかを二つの短い文にすることです。

しゅみすけ(大山俊輔)

I thought…, but… の形なら、難しい表現を知らなくても「錯覚した」を具体的に説明できます。

よくある間違い

× mistake A as B

「AをBと間違える」の前置詞は通常 for です。

× I mistook him as Ken.
○ I mistook him for Ken.

AとBの順番を逆にする

mistake A for B のAは実際に目の前にあるもの、Bはそれだと思ったものです。

I mistook salt for sugar.
塩を砂糖だと間違えました。

illusionを動詞として使う

illusion は名詞です。

× I illusioned that it moved.
○ I thought it moved.
○ It was an optical illusion.

いつでも hallucinate を使う

hallucinate は、実際には存在しないものが見えたり聞こえたりする「幻覚」に使う強い語です。単なる見間違い・思い違いには I thought…mistake A for B が自然です。

FAQ

「人影を幽霊だと錯覚した」は英語で?

I mistook a shadowy figure for a ghost. または簡単に I thought the figure was a ghost. と言えます。

「一瞬、地面が動いたように錯覚した」は英語で?

For a moment, I thought the ground was moving. が自然です。

「広く見えるのは目の錯覚です」は英語で?

It looks bigger, but that’s just an optical illusion. と言えます。

「てっきり今日だと思っていた」は英語で?

I thought it was today. が自然です。確信の強さによる表現の違いは「てっきり」の英語表現で確認できます。

「錯覚だった」は英語で?

目の錯覚なら It was an optical illusion.、単なる思い違いなら I was mistaken.I was wrong. が使えます。

まとめ

  • AをBと取り違える:mistake A for B
  • 事実と違うことを思う:I thought…
  • 誤った認識を丁寧に示す:be under the impression that…
  • 目の錯覚:an optical illusion
  • 簡単に言う:I thought it was Ken, but it wasn’t.

「錯覚する」を英語一語へ置き換えるのではなく、何を見聞きし、何だと思い、実際はどうだったのかに分ければ、自然な英語で伝えられます。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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