Real Conditionals
Day8では、時・条件をあらわす副詞節を紹介します。副詞節についてはDay3でも学びましたが、ここでは時・条件をあらわす副詞節について、もう少し深く学んでいきます。
例1:If you buy a ticket early, you will save money.
(チケットを早く買ったら、お金を節約できるわよ。)
If you buy a ticket early.が「条件をあらわす副詞節」であることはわかりますよね。ただ、ここで気になるのは、チケットを買うのは未来の出来事のはずなのに現在形が用いられているということです。では、次の例文はどうでしょう?
例2:When you know the exact dates, please give me an e-mail.
(正確な日取りが分かったとき、メールをください。)
もちろん、When you know the exact days,が「時をあらわす副詞節」であることは分かりますね。ただ、ここでも気になるのは、正確な日取りを知るのは未来の出来事のはずなのに、現在形が用いられているということです。
学校英語では、「時や条件をあらわす副詞節は、未来のことであっても現在形を用いる」と学んだかと思いますが、ではどうして現在形を用いるのでしょう?
実は、この場面ではそもそも「現在形」ではなく「原形」が用いられていました。「動詞の原形」は「まだ行われていない」イメージ。
つまり、まだ行われていませんから、現在や過去といったように時制が定まらないのはもちろんのこと、助動詞の助けを借りてようやく表現できる未来の事柄でもありません。したがって、「チケットを早く買ったら」「正確な日取りが分かったとき」というとき、それらは「まだ行われていない」わけですから、そもそも「未来のこと」ではないのです。ですので、「未来のことであっても現在形を用いる」のではなく、「まだ行われていない場面では原形を用いていた」というのが半分正解になります。それがいつからか「原形」ではなく「現在形」で代用されるようになってしまったというわけです。
もっとも、「現在形」が用いられる心理を考えると、「事実ではない」けれども、こころの中では「チケットを早く買うこと」や「正確な日取りがわかること」といったことが、現在起こっていることとして意識されているとも言えます。だからこそそれを前提として、「お金が節約できるよ」とか「メールをくださいね」と言えるわけですね。