
未来が少し不安に見えるとき、私たちは「これから何が起こるのだろう」と考えます。けれど、カナダの作家マーガレット・アトウッド(Margaret Atwood)の言葉は、未来は一つに決まっているのではなく、今の選択から枝分かれしていくものだと教えてくれます。
アトウッドは『侍女の物語(The Handmaid’s Tale)』などで知られる小説家・詩人です。自由、女性の声、環境、言葉の力を鋭く描きながらも、その語り口にはユーモアがあります。
この記事で分かること
- マーガレット・アトウッドの英語の名言7選と日本語訳
- freedom、power、possibility などの使い方
- 難しい言葉を、知っている英語で言い換える方法
- 言葉・自由・未来についての考え方
Contents
- 1 マーガレット・アトウッドとは?
- 2 マーガレット・アトウッドの英語の名言7選
- 2.1 1. A word after a word after a word is power.
- 2.2 2. There is more than one kind of freedom.
- 2.3 3. Better never means better for everyone.
- 2.4 4. You don’t believe the sky is falling until a chunk of it falls on you.
- 2.5 5. There isn’t one future.
- 2.6 6. Your writing is you.
- 2.7 7. What else could it be about?
- 3 7つの言葉から学べる3つのこと
- 4 覚えておきたい英単語・表現
- 5 まとめ|自分の言葉で、次の未来を選ぶ
- 6 参考資料
マーガレット・アトウッドとは?
マーガレット・アトウッドは1939年生まれのカナダ人作家です。小説、詩、評論など幅広い分野で活動し、現実社会で起きてきた出来事を材料に、起こり得る未来を描いてきました。
本人は、自分を「未来を予言する人」とは考えていません。SFについても、未来そのものではなく今を映す物語だと語っています。だからこそ、彼女の言葉は「怖い未来の話」で終わらず、私たちが今日何を選ぶかという問いにつながります。
マーガレット・アトウッドの英語の名言7選
1. A word after a word after a word is power.
A word after a word after a word is power.
一語、また一語、その積み重ねが力になる。
詩「Spelling」に登場する、アトウッドを代表する言葉です。大きな主張も一冊の本も、始まりはたった一語。英語学習も同じで、一日に一つ覚えた言葉が、やがて自分の声になります。
英語ポイント:A after A は「Aに続いてまたA」。day after day なら「来る日も来る日も」です。
初心者なら、こう言ってもOK
Words have power.
言葉には力があります。
2. There is more than one kind of freedom.
There is more than one kind of freedom.
自由には、一つではなくいろいろな形がある。
『侍女の物語』に登場する言葉です。「何かをする自由」だけでなく、「恐怖や危険から守られる自由」もある。自由という言葉を一つの意味で決めつけず、誰にとっての自由なのかを考えさせます。
英語ポイント:more than one は直訳すると「一つより多い」、自然な日本語では「複数の」「一つではない」です。
There are many ways to be free.
自由である方法はいろいろあります。
3. Better never means better for everyone.
Better never means better for everyone.
「より良い」が、全員にとって良いことを意味するとは限らない。
これも『侍女の物語』の重要な一節です。制度や組織が「改善」を掲げるとき、その陰で不利益を受ける人はいないか。短い英語ですが、比較級 better に含まれる視点の違いを鋭く示しています。
英語ポイント:mean は「意味する」。better for everyone は「全員にとってより良い」です。
It is not better for everyone.
それは全員にとって良いわけではありません。
4. You don’t believe the sky is falling until a chunk of it falls on you.
You don’t believe the sky is falling until a chunk of it falls on you.
空の一部が自分に落ちてくるまで、空が崩れているとは信じない。
『誓願(The Testaments)』にある比喩です。危機を遠い話だと思っていると、自分に直接影響するまで動けないことがあります。環境問題にも、権利の問題にも、日常の小さな変化にも重なる言葉です。
英語ポイント:not … until ~ は「~するまで…しない」。a chunk of は「大きな一片」です。
We often act too late.
私たちは、行動するのが遅くなりがちです。

5. There isn’t one future.
There isn’t one future.
未来は一つではない。
未来についての対談で、アトウッドは、私たちには行き着く未来を選ぶ余地が残されていると語りました。未来を固定された結末ではなく、いくつもの可能性として見る言葉です。
英語ポイント:future は「未来」。There isn’t one … は「一つだけあるわけではない」という強調になります。
We can choose our next step.
私たちは次の一歩を選べます。
6. Your writing is you.
Your writing is you.
あなたの文章は、あなた自身です。
インタビューで語った短い言葉です。文章には、書き手のものの見方や選ぶ言葉が指紋のように現れます。完璧な英語でなくても、自分が選んだ一文には自分らしさがあります。
英語ポイント:writing は「書くこと」だけでなく「文章」「作品」という意味でも使えます。
My words show who I am.
私の言葉は、私がどんな人かを表します。
書くことで自分の声を見つけたい方は、ジュリア・キャメロンの英語の名言7選もあわせて読んでみてください。
7. What else could it be about?
What else could it be about?
ほかに何についての話だというのでしょう。
アトウッドはSFについて「それはいつも今についてのもの」と語り、この問いを続けました。遠い未来を描く物語でも、材料になるのは私たちが今感じている恐れ、希望、選択です。
英語ポイント:What is it about? は「それは何についてですか」。else を加えると「ほかに何が」という意味になります。
Stories help us see today.
物語は、今を見る助けになります。
7つの言葉から学べる3つのこと
1. 小さな言葉も、積み重なると力になる
最初から長い英語を話す必要はありません。Words have power. のような短い一文でも、自分の考えを伝える立派な英語です。一語ずつ積み重ねる姿勢は、創作にも英語学習にも共通します。
2. 「より良い」は、見る人によって変わる
better や freedom は簡単な単語ですが、誰にとっての「より良い」「自由」なのかで意味が変わります。知っている単語こそ、前後の文脈まで考えると表現が深くなります。
3. 未来は、今の選択とつながっている
未来を一つの決まった答えとして考えると、不安になりやすいものです。There isn’t one future. と言えれば、次の一歩を選べる感覚が戻ってきます。痛みを抱えながら一歩ずつ進む言葉を読みたい方には、シェリル・ストレイドの英語の名言7選もおすすめです。
覚えておきたい英単語・表現
| 英語 | 意味 | 簡単な例文 |
|---|---|---|
| power | 力 | Words have power. |
| freedom | 自由 | Freedom matters. |
| better for | ~にとってより良い | This is better for me. |
| until | ~まで | Wait until tomorrow. |
| future | 未来 | We can change the future. |
| else | ほかに | What else do you need? |
まとめ|自分の言葉で、次の未来を選ぶ
マーガレット・アトウッドの言葉は、未来を怖がらせるためのものではありません。今起きていることを見つめ、自分の声を失わず、次の選択を考えるための言葉です。
まずは、短くて使いやすい次の3文から声に出してみましょう。
Words have power.
言葉には力があります。
There isn’t one future.
未来は一つではありません。
We can choose our next step.
私たちは次の一歩を選べます。
参考資料
- The Guardian:Margaret Atwood: “I am not a prophet”
- The Guardian:Margaret Atwood interview
- The Guardian:Ideas to change the world
- Margaret Atwood, The Handmaid’s Tale, The Testaments, “Spelling”
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